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“助けて” って言葉、どうしてこんなに言いづらいんだろう。 言った瞬間、弱くなる気がして。 だからみんな、笑ってごまかす。
まぜ太が学校を休んで、三日目。 クラスの空気が少しずつ変わっていった。 黒板の端に、誰かが書いた文字。 「まぜ太、お大事に!」 その文字が少しだけ雑で、少しだけ優しかった。
放課後。 俺は一人で、昇降口の外に立っていた。 スマホの画面を見つめながら、何度も入力しては消していた。
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どの言葉も、違う気がした。 何を言っても、軽くなりそうで。 でも、何も言わないのも違う気がして。 結局、送れたのはたった三文字だった
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おでは、教室の窓際で手を握りしめていた。 自分の中の“光”がどこにあるのか、もう分からなくなっていた。
先生の言葉が、頭に残る。
天使はね、“助けて”に気づける人のことを言うんだよ。
でも、まぜ太の“助けて”に気づけなかった。 笑ってる顔の裏の、あの小さな違和感。 無視したのは、自分だった。
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夜。 まぜ太のスマホが、ベッドの上で光った。 画面には、未読のメッセージ。
『生きてる?』
指が少し震えた。 画面を見つめながら、俺は小さく笑った。
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その笑顔は壊れかけていたけど、 確かに “生きてる” 色をしていた。