ミーンミンミンミーン…
銭場 守
……あっつぅ…。
木生 葉
……。
善光 優斗
エアコンが壊れてクソ暑い夏の部室。今日は一学期最後の部活だ。
絵馬 海龍
さぁ!みんな明日から夏休みや!!夏休みは基本毎日動画を投稿する予定や!ネタ考えんで!!
木生 葉
…ったく、一人でやってろよカス…。
善光 優斗
暑さでみんなイラついてピリピリしてるなか、絵馬君だけは元気いっぱいだ。
金満 潤
おぉ….!優斗と俺の汗が混じりあっている…!これは実質セ◯クスと言ってもいいんじゃないか!?!
善光 優斗
いたわ、もう一人。夏の暑さにやられた馬鹿が。
善光 優斗
「…金満君暑いよ。引っ付かないで、あっち行って。」
金満 潤
優斗…熱いのか…?俺に…発情してるのか…?フッフッフッ…やらしいな。どれ、俺がそのもどかしい熱から解放してやろう。
善光 優斗
「絵馬君早く部活終わらせよう!もう帰りたいよ!!」
金満 潤
俺がいるのに他の奴の名前をいうなっーーー!!
木生 葉
うるっっせえなテメェ黙ってろよ!!
銭場 守
絵馬、そのネタ探しはここじゃないとダメか?今じゃないとダメか?後でグループ通話しながら涼しい場所で考えるとかダメか?
絵馬 海龍
はぁーーー、みんなわかってへんな。
善光 優斗
やれやれと肩をすくめて、ため息をつきながら絵馬君は首を横に振った。
絵馬 海龍
今、めちゃくちゃ暑いやろ…?
金満 潤
ゆうとの…あっ、あつい…いっ、イクゥ…。
善光 優斗
「金満君黙ってて。」
善光 優斗
「いやまぁ、めちゃくちゃ暑いけど…」
絵馬 海龍
そう!この暑さが重要やねん。この暑さが…
善光 優斗
「暑さが…」
絵馬 海龍
夏休みの配信ネタのインスピレーションが降りてくるんや。
善光 優斗
「……。」
木生 葉
おい帰んぞ!お前頭熱さでやられてるわ。
銭場 守
っし、解散解散。
絵馬 海龍
ちょ、ちょ待って待ってや!
木生 葉
あ?
絵馬 海龍
せっかくの夏やで?海とか山行って動画撮りーの、ナンパしーの、肝試ししーの、夢と希望溢れる夏を送りたいとは思わへんのか?
木生 葉
おれの夏は家で飯食って寝る。これで終わりじゃ。
銭場 守
俺バイトー。
金満 潤
俺と優斗もお前らに会う暇なんて無い。優斗には俺の両親に会ってもらおうと思ってるんだ。そこから結婚式の準備もある。お前らどもに構ってる暇はない。
善光 優斗
「あぁ、ごめん僕お盆の間は空いてない。家族でグアム行くんだ。」
木生 葉
はぁ?キッショくたばれや。
善光 優斗
「え、なんで急に暴言…?」
銭場 守
お土産よろ〜。
金満 潤
俺も行ぐぅうう!!
絵馬 海龍
善光。オレら友達やろ?行くなよ。寂しいやんけ。一緒に動画投稿しよ?
善光 優斗
「…みんなにお土産買ってくるから。バイバイ。」
銭場 守
わけわからん現地のお守りだが置物だが買ってくんなよ。無難なもん買ってこいよ?な、善光。
善光 優斗
「木刀でいい?」
銭場 守
おまそれ中学生じゃねーか。いらねーよこの年齢で。
木生 葉
マ?個人的にはちょっと欲しい…。
金満 潤
優斗!!俺も行く!どこのホテルとった?航空機は?何時からだ?!
善光 優斗
「言わないよ、怖いよ。」
絵馬 海龍
善光お前さ、中途半端に金持ってるアピールするよな。金持ちキャラは金満だけで充分や、少しは控えろ。
善光 優斗
「いやそんなつもりないよ。ごめんってば。」
木生 葉
ふーん。マウンティングとか気にしないマウンティング?
善光 優斗
「ごめんってば。僕が悪かったって。普通の雑談のつもりだったんだ、ってば。」
木生 葉
雑談…な。
善光 優斗
しつこいな、この根暗。
絵馬 海龍
まぁけど逆に言えば、お盆以外は空いてるんやろ?善光、今回の夏の企画にはお前の力が必要や。
善光 優斗
「えっ、ええ〜!?それはちょっと照れる。え、なんで僕そんな重要視されてるの?」
金満 潤
俺の方が優斗必要だけどな。
善光 優斗
「へぇ。」
絵馬 海龍
なんでやと思う…?なんで善光が必要不可欠かわかるか…?
善光 優斗
僕が必要な理由…?なんだろう、たぶん僕じゃないと代わりが効かないって事だよなぁ…。ってことは…
善光 優斗
「ビジュ…枠?」
絵馬 海龍
んなわけないやろボケ。それはオレや!!
木生 葉
お前でもねぇよ!調子乗んなメガネ!!
銭場 守
お前はなんでそんな攻撃的なんだよ。
絵馬 海龍
いいか?善光がいるって事は、セットで金持ちのボンボン性欲猿(金満)が付いてくるんや!!むしろこっちが本命や!善光なんておまけやおまけ。
絵馬 海龍
金満がおったら撮影機材だの場所だの許可だの、ぜーんぶ解決するやろ!なんせ金と権力と性欲の権化みたいなもんやからな!!
金満 潤
あ?俺のことを舐めてるのか?この俺が、お前らのままごと以下のお遊びの手伝いをすると、本気で思っているのか…?言葉に気をつけろよ…。お前の人生ごとき、この俺の感情次第でどうとにでもなるんだからな。
絵馬 海龍
善光。ほら、言ってやってくれ。「金満きゅん、一緒に海に行って動画撮ろ!僕のお◯んこから潮吹きそう!!」って。
金満 潤
優斗がそんなセリフ言うわけないだろ!
善光 優斗
「そうだよ言ってやって金満君!!」
金満 潤
優斗なら「潤くぅん…優斗のビチャビチャアワビに…潤くんのおっきいナマコ入れて、ぎゅーぎゅーしたいのぉ…!僕のナカにいっぱい出して欲しいのぉ!」って言うに決まってるだろっ!!!
善光 優斗
「……。」
木生 葉
さすがモノホン。気持ち悪さがレベチだな。
善光 優斗
「最低だよ。」
銭場 守
うっわ最悪。ちょっと想像してもうた。
絵馬 海龍
んじゃそれでええわ。善光、言ったれ!!
善光 優斗
「殺すぞクソメガネ、お前を海に沈めてやろうか。」
金満 潤
ゆうと…!あっ、あーー!!イクゥぅぅ!!!優斗と絶頂の竜宮城にイッちゃうぅぅぅーー!!!
善光 優斗
「そこの馬鹿と一緒に沈めてやんよ。」
銭場 守
お前ら二人謝れって、善光おこだぞ。
金満 潤
お前が優斗の事を知ったふうな口を利くなっ!!俺が優斗の事一番理解ってるんだぞ!!
銭場 守
ほんとお前めんどくせぇな。
木生 葉
もーいいじゃん夏休みの企画とか。どうせ夏休みなんて、寝て起きてオンラインゲームで暴言吐いての毎日だろ?どいつもこいつも。んで最終日に泣きながら夏休みの課題するんだよ。それが夏の風物詩だろーが。
絵馬 海龍
んな虚無みたいな夏休み送ってんのはお前みたいな陰キャだけや。なんで歳食っても出来るゲームなんざに貴重な学生の夏を使えんのや?お前はポケ◯ンバトルの時初手にドドゲザン出すんか?出さんやろ。お前が言ってんのはそう言う事やぞ。
木生 葉
はいでた!エアプ発言ーーー!特性とか相手のポ◯モンによっては普通に初手で出しますー!にわか乙〜。かじった程度の知識お披露目出来て嬉しいですか?エアプ勢。たいして知らねぇくせに口出すんじゃねぇよ、すっこんでろ!!
絵馬 海龍
うっっっわ!!!何こいつめちゃくちゃキモいんやけど!!
絵馬 海龍
オレ別にエアプじゃねぇし、普通にクリアしてっから。いるよなぁ〜こういうキモいガチ勢。特定の界隈限定の知識ひけらかしてはしゃいでさ。客観的に見てみ?クッッッソキモいからね?!お前みたいなガチ勢がお山の大将でキーキーやかましいからエンジョイ勢や新規勢が離れて行くんやで?いい加減に気づけや。新規勢が入らんかったらその界隈は廃れて行くだけやん。なんで優しくしないかなぁ?なんで長年プレイしてるってだけで知ったような口利いて、偉そうに出来るんやろなぁ?!
木生 葉
はぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああ?????????????????
木生 葉
先に知識ひけらかしてきたのはテメェじゃねぇかよ!!この【-規制-】がよぉ!!お前おれより【-規制-】のくせに意見してんじゃねぇよ!!この【-規制-】がよぉっ!!
絵馬 海龍
じゃあかましぃんじゃっっ!!!それ言うならお前の方が【-規制-】やからのぉ!おい、【-規制-】!【-規制-】ごときが生意気言ってんじゃねぇよカス!!!
金満 潤
銭ゲバぁ!!お前も大概にしろ!!お前ごときが優斗に近づくな!!お前なんかがいなければ、今頃優斗は俺のものになってたんだ!!お前が邪魔なんだ!そこにいるべきはお前じゃ無い!俺なんだ!!!
銭場 守
知るかよんな事、気っっっ色悪りぃな。んでテメェが、んなもん決めつけんだよ。善光の勝手だろうが!!おいおい、天下の金満財閥のお坊ちゃんが、余裕無いんじゃねぇの?善光がお前に釣り合ってねぇんじゃなくて、お前が善光と釣り合ってねぇんじゃねぇのお?!
善光 優斗
「さんせーーー!!銭場君に賛成ーー!!!」
銭場 守
善光、テメェもテメェだよ。お前さ、被害者ヅラしてっけど、お前だって金満の好意知ってる前提で金満に思わせぶりな行動したり、好きだのカッコいいだの頼りになるだの。魔性のつもりか?お前。それは金満が余計感違いするし、つけあがるに決まってんだろ。
善光 優斗
「は?別に良くない?金満君嫌がってないし、むしろ喜んでるじゃん。僕らにとってはそれがコミュニケーションだから。金満君が前みたいに不機嫌オーラ出しまくって人に気使わせるより、今の方が全然ましじゃん。ほら見てよ今の金満君。可愛いって言ってりゃ機嫌良くなって扱い楽なんだから。むしろ僕に感謝して欲しいくらいなんだけど。」
金満 潤
可愛い?!?!じゅんくん可愛い?!!
善光 優斗
「そうだよー。金満君可愛いね。可愛いね。」
金満 潤
ふにゅ〜!!ふにゅふにゅ!!
銭場 守
善光、お前だから金満の心をもてあそぶなよ!後になって金満がまた性欲抑えきれなくなって、お前に襲いかかるいつものパターンじゃねぇか!被害者ヅラしてるくせにそういう事すんな!!自分で売春したくせに、「私たちは買われた」つってる女と一緒じゃねぇか!!
金満 潤
余計な事言うな銭ゲバァ!!ぶち殺すぞっっ!!!
銭場 守
お前こんだけ金満本気にさせといて、後から冗談でしたは流石にどうかと思うぞ?!
金満 潤
よく言った銭ゲバ。もっと言え!
銭場 守
手のひら返しすごいなお前。
木生 葉
だからテメェが○☆▲◇!?!?
絵馬 海龍
そっちが○*▲◇■!!!!
銭場 守
お前らマジで○■▲□△!!!!
善光 優斗
「そっちだって!■▲■▲!!!」
金満 潤
□△■○■▲!!!
常安先生
うぃ〜、お前らまーだ部活やって…って熱っっっっ!!!!なんだこの熱さ?暑いなんて表記じゃ足んねぇだろ?!!
常安先生
今何度だ?っと…38°………さんじゅうはちどぉっ!!???
常安先生
バッ馬鹿な…!ま、まだ上がるというのか?!39、40、41、45°ぉ??!!
常安先生
なぜこんなにも部室だけが…まっ、まさか…
「○▲■□○▲!!」 「○■△□●!?!」 「○■□△■??!」 「○●□△!!!」 「●△□△■▲!!?」
常安先生
こいつらの怒りのエネルギーが、部屋の温度を上昇させているのか?!
常安先生
マズイ!!ここにいるのは危険だ!!逃げろ!!!
常安先生
「はぁはぁ…あっぶねぇ…。あの部屋にいたら、こっちまで暑さで頭おかしくなるわ。」
常安先生
「良い子のみんな。もう夏が本格的に人類を殺しにかかってる。自分の身は自分で守ろうな。」
常安先生
「もっとわかりやすく言うと、こんなクソ暑いのにエアコン付けずに部活なんてすんなよ。死ぬから。」