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兄のことを思い
助けを求めることをしなかった陸
そんな陸に一通の手紙が届いていた
松崎陸
外国からの手紙
差出人を見るとそこには
松崎陸
松崎陸
陸は慌てて部屋に戻ると封筒の端をハサミで切った
中には手紙と1枚の写真が
松崎陸
外国でしか見られないと言っていた
雲の影の写真
同封された手紙には
書き殴ったような荒々しい文字が並ぶ
でもそれは
間違いなく海の字で
それだけで陸の心が少し救われた気がした
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎海
松崎陸
陸は手紙をそっと抱き締めた
子供の頃から海のことが大好きだった
強くて優しくて成績も良くて
自分が賢いからと横柄な態度を取り暴言を浴びせてくる空とは違い
海は誰にでも優しかった
松崎海
松崎海
松崎空
松崎海
松崎空
松崎空
松崎海
松崎空
松崎空
松崎海
松崎空
海と空の対立が激しく
海がいなくなってからは
その標的が陸に代わり
松崎空
悪びれる様子もなく毒を吐く
それが人を傷つけていることにも気づかない空は
実は学校でも孤立していて
松崎空
自分のいいように解釈し自分だけが特別だと思い込む節もある
幼い頃から母親に刷り込まれた言葉が原因なのだが
母親も空もそれが悪いこととは思っていなかった
陸はそんな空を見て育ったからか
大切なのは成績ではなく心であると信じていた
でも最近は
母親や空の暴言がきつく
大切な心さえも押し潰されそうになっていた
家で我慢を続け
学校では容姿のことで呼び出されたり因縁をつけられたり
しつこくつ接してくる松田麻衣子の存在もあり
日々のストレスを吐き出すために
陸はどんどん自分を傷つけてしまう
松崎陸
松崎陸