今日はいつもよりちょっと早起き。
なぜなら、
綾音
涼子さんに朝から呼び出されているから。
綾音
前まではかろうじてクシを通していただけの長い髪を
これからはしっかりとヘアアイロンで伸ばす。
綾音
せっかく前髪を可愛くしてもらったのに、後ろの髪がボサボサで申し訳ないと、
自分から髪のケアをするようになった。
綾音
〜屋上〜
学校についてすぐ、屋上にそのまま向かった。
綾音
綾音
なんて自らの変化に苦笑していると、もうすでに涼子さんがいるのが見えた。
綾音
涼子
涼子
綾音
照れながら笑みを浮かべると、涼子さんは優しげに目を細めた。
涼子
涼子
涼子さんはオシャレなバックから、大量のメイク道具をばらまいた。
綾音
涼子
高そうなメイクブラシを指に挟み、涼子さんはニヤリと笑った。
涼子
綾音
涼子さんの早技で、ほんの数分でメイクは完了した。
だが、メイクなんて七五三以来したことがない私は何故か気疲れしてしまっていた。
涼子
綾音
涼子
涼子
自信満々に笑いながら涼子さんが私に鏡を差し出す。
綾音
綾音
鏡に映ったのは.......
美少女。
ナルシシズムな発言に聞こえるかもしれないが、まさに美少女だった。
大きなクリっとした目に長いまつ毛。
ぷるんと赤い唇は白い肌に映えていた。
綾音
涼子
涼子
涼子
綾音
今まで顔の手入れをサボっていたことを的確に突かれて私は恥ずかしくなった。
涼子
綾音
涼子
涼子
綾音
涼子さんは、私に自信を持たせるために、私にメイクしてくれたんだ。
たしかに私は自分の性格も容姿も嫌いだった。
でも.......
綾音
綾音
綾音
涼子
「ずっと」
その言葉が妙に嬉しくて。
キーンコーンカーンコーン
涼子
綾音
涼子
涼子
綾音
涼子
2人で一緒に吹き出して笑う。
綾音
〜教室〜
涼子さんとお話していたらついギリギリの時間になってしまった。
綾音
教室に入った瞬間、みんなが私の方を見て固まった。
綾音
そこから皆はヒソヒソと小声で話し出す。
綾音
男子
綾音
クラスメイトが私に話しかけてきた。
その頬は少し赤く染っている。
綾音
男子
男子
皆が私と男子の会話に耳を澄ませている。
綾音
綾音
男子
「ええええええ!?!?」
数秒の沈黙の後、教室は大パニックに陥った。
「嘘でしょ!?久代さん!?」
「全然雰囲気違うじゃん!!」
「可愛すぎでしょ!なにあれ!?」
綾音
綾音
自分もさっき鏡を見て驚いたのだから無理もない。
しかしこんな大勢に注目されるのは少し恥ずかしい。
「何やってんだー早く座れー」
先生が教室に入ってきて、ひとまず場は落ち着いたが、
授業中もチラチラとみんなが私の方を見てきた。
綾音
松永
キーンコーンカーンコーン
綾音
授業が終わり、昼休み。
いつもはここで松永さん達の飲み物を買いにダッシュするのだが
今日は.......
綾音
昨日の涼子さんとの一件があったからか、目も合わせようとしてこない。
綾音
男子
綾音
いきなり男子生徒数名が私の机を取り囲んできた。
綾音
男子
綾音
男子
ずいっと近づけられる顔。
綾音
男子
にっと笑う男子。
綾音
綾音
綾音
松永
綾音
男子たちを止めたのは、松永さんだった。
男子
松永
松永
男子
女子の冷たい視線に言葉を詰まらせた男子は、
男子
なんて言ってどこかへ行ってしまった。
綾音
綾音
信じられない出来事だ。
松永さんが私を助けるなんて。
松永
綾音
松永
松永
綾音
俯きがちに言う松永さんに今までのような迫力はなく、
本当に、なにかするつもりではないようだ。
綾音
私は少しの不安を抱えながら、松永さんについて行くことにした。
作者
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コメント
8件
桜花🌸まろ民様、コメント、ありがとうございます☺️とても嬉しいです!これからも頑張りますので応援よろしくお願いします🙇♀️🙇♀️🙇♀️
ヤバい…好きすぎる!
ほのかさん、またコメントありがとうございます☺️💓 そう言っていただけて凄く嬉しいです!これからもよろしくお願いします🙇♀️