太陽が光り輝き、 誰よりも眩しい光を放つ中、 俺はドアの前へ立ち 静かに深呼吸をした。
自分の家のはずかのに、 どこか緊張感を背負っていた。 よしっ、と 入る決意を決め 俺はドアを普段通りに開けた。
桜
桜
桜
あれだけ身構えていたのが バカになるぐらい、 返事すら聞こえてこなくて 俺は部屋へ行くためへと 足を1歩前へ踏み出した。
部屋の入口前で、 俺はまた固まった。 2つの水を持つ手が力んだ。
蘇枋
やっと俺に気づいた 深い赤茶色の髪を持つ男は 俺の方へと視線を向けた。 手に持つタバコを 手でジュッと押し潰し 火が消えるのが見えた
ベランダに腕を掛け、 まるで消え入りそうなそいつに、 俺はそっと腕を伸ばした。 俺の好きな人…… 好きだった人の服の裾を キュッと掴み、 そっと手を取った。
桜
桜
蘇枋
どれ程時間が経ってまいと、 俺が近くに居ると すぐ火を消してしまう。 その姿は以前と変わらず、 胸がきゅーっと締め付けられた。
桜
少し赤くなってしまった 元恋人の手をじっと見つめた。
蘇枋
桜
蘇枋が居たと言う証を、 どうしても残したくて ベランダにポツンと1つだけの 灰皿を残していた。
無言で俺に微笑む蘇枋を 連れ、俺達は部屋の中へと戻った。 洗い場に連れて行き、 冷たい水の中へと 蘇枋の手を入れた 蘇枋の手を掴んでいた俺も、 豪快にその水を浴び続けた。
蘇枋
桜
桜
蘇枋
蘇枋
お前から逃げたのは俺なのに よくこんな言葉が言えた物だ。 俺はまだあるはずの救護セットを 引っ張り出し、 蘇枋の手に絆創膏を貼り付けた。
蘇枋
桜
学生時代 喧嘩でよく怪我をする 俺達にわ 蘇枋は救護セットを買ってきた。 絆創膏に包帯、 中には様々な治療セットが 入っており、 当時の俺には これを買ってきたアイツの気がしれたもんじゃなかった。
いつもはされる側だったのに 数年もたった今では、 俺が手当をする側になっていた。 俺とは違い静かに姿勢正しく 星座をする蘇枋に そっと絆創膏を貼った。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
蘇枋
さらりと話題を変える蘇枋に これ以上踏み入れるなという 拒絶を感じ、 俺はまた1歩心が後ろに後ずさった。
桜
別れたからだろうか、 それともこれ以上 失っても何も無いと思ったのだろうか。 初めて俺が蘇枋の心の内を 聞こうとした。
蘇枋
蘇枋
桜
じゃあ、 俺から離れるなよ…… そう思う言葉を 飲み込んで 喉が更に傷んだ
桜
蘇枋
手直にあったダンボールを 目にも止まらぬ早さで 奪いあげ、 中身をバラッと はじき飛ばした。 蘇枋はあまりの出来事に 目をぎょっとさせ、 ピクリとも動かずこちらを見ていた。
動きを止める蘇枋も気にせず、 俺はじゃんじゃんと 綺麗に勝たずいていた部屋を汚した。 蘇枋が 我に返ったように 動き出し、 俺の動きを無理やり拘束するまで、 俺はまとめた荷物を出し続けた。
抱きつく形で止められた俺は、 絶好のチャンスだと、 言わんばかりの今を利用し、 蘇枋の細い手首を掴んで離さない。
桜
蘇枋
蘇枋
桜
桜
蘇枋
ちょっと向きになった様に 蘇枋がこちらへ返事を 飛ばした。 俺をはじき飛ばそうと 隙を見ている様だが、 もちろん、 そんな隙も与えない。 この状態から逃げるのは 無理と分かった蘇枋は 深いため息を付き、 抵抗しようとする姿勢を辞めた。
桜
蘇枋
桜
今回は、 今回ばかりは逃がしては行けない。 そう脳が判断していた。 きっとこの信号も 感なのだろうが、 今回ばかりは この感を素直に信じることにした。
夕暮れの日差しを流石に窓に 俺達2つの影がまたもや 並んだ瞬間だった。
コメント
9件
なんかやっぱり切なさがりますね…………‥でもこれから思いっきり話してくれ!
桜くんの本能がすおちゃんを離さない... きゃ~!!なんて可愛いの...( ; ; ) 荷物バラバラにされても動かないすおちゃん...ほんとは一緒に居たかったのでは...??
自分的にはあまり 上手くいってない感が凄いですが、 せっかく長い時間を掛けてかいてるので、やり直しはせず投稿させて頂きました。 微妙だと感じたら申し訳ございません。