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銃口の先のエンディング

第12話 - ゆるし

251

2024年05月27日

#一次創作

#ファンタジー

#冒険

#殺し屋

#人間関係

#日常

四阿朧

3日間

アメリアは、思いがけず握ったライアンの弱味をかてに、実に充実した日々を送った

アメリア

そういえばステイシー！ライアンは───

ライアン

アメリア、肉をやろう

アメリア

うまそ〜！

ステイシー

？

ライアン

訓練？何故お前まで

アメリア

腕が鈍る

ライアン

面倒だ

アメリア

あーあ、ステイシーにあのことを伝えたら喜ぶだろうなぁ

ライアン

…勝手に使え

アメリア

やったぜー！銃ぶっぱしよ！！

ライアン

ほどほどにしろ！

アメリア

あー疲れた、あちいなあ

アメリア

涼しくなんないかなぁ！

ステイシー

冷たいお飲み物でもお持ちしましょうか？

アメリア

あ、ステイシーはいいぞ、休んでな

ライアン

…

そして3日が経つと、ライアンとステイシーでは完全に異なる反応を見せた

ライアン

…お前…本当にタチが悪いな…

ライアン

何も言わなければよかった…

アメリア

ははっ、私を頼れそうだと判断したお前が悪いな

ステイシー

アメリア様ってとても気遣いのできる素晴らしい方ですね！

ステイシー

私の主と違って優しくて、笑顔が素敵で…！

アメリア

いやぁ、それほどでも

ライアン

とりあえずお前の家は造った…明日からはそこに住め

そう言うとライアンはカプセルのようなものを手渡した

アメリア

本当、えらく優しいなぁ、ここまで世話してもらえるとは

ライアン

凍死で依頼が達成できぬなどとなったら面倒だからな

ライアン

それと、わざわざ人を迎えるのも面倒なのだ

ライアン

これから資料もそっちに送る

ライアン

もうここには来なくていい

アメリア

ほぉ、結局答えは見つけられなかったのか？

ライアン

…あのことは一旦忘れる

ライアン

考えることは大変だ

アメリア

御愁傷様

ライアン

8割方お前のせいだがな

ライアン

次に会うのは、依頼を達成したときだ

アメリア

？もう会わないのかと思ったが？

アメリア

最後の依頼料は手渡しなのか？それともなんか礼でも？

ライアン

ま、そうだな、そのときまで待ってろ

アメリアは本当に久々に、外を歩いた

メラとサミュエルのいる場所を目指し、1人、歩き続けた

アメリア

…お

メラ

…だから！お前には関係ないってば！もう！邪魔！

サミュエル

はあ？だからナイフの軌道考えてみなよ、それじゃスピードが遅くなるだけ────

メラは背後のサミュエルを突き飛ばす

サミュエルが木にもたれこむと、メラは素早くナイフを突き刺す

サミュエル

うわ、顔面スレスレ。危な…

メラ

次口出したら…ほんとに刺すから

アメリア

（…メラがあんなに殺気立っているのは、初めて見るかもしれない）

アメリア

（メラは元々…愉しそうに、人を殺める子だった）

アメリア

（サミュエルが来てからずっと…）

アメリア

（……いや）

アメリア

（……私と）

アメリア

（出会って、徐々に…）

アメリア

（苦しそうな顔ばかり見せるようになった。）

アメリア

…メラ

メラ

！

メラ

ア、メリア、様………？

メラはただ、アメリアを見つめた

アメリア

ああ

メラ

…

メラ

アメリア様ぁっ！

彼女はわずかばかりの沈黙の後、アメリアに飛びついた。

メラ

どこ行ってたんですかぁ！

メラ

何も教えてくれないしっ…寒いしっ…！

アメリア

でも、信じて待っててくれたんだな

アメリア

これで、恕してくれないか？

メラ

？

アメリアはカプセルを開封する

そうすれば、辺り一面に煙が立ち込め、しだいにそれが姿を現す。

メラ

ふえっ！？！？

そう、"家"だ。

アメリア

（丁寧に移動する私たちのためのカプセル式住居を造ってくれたんだ）

アメリア

（これは大きな収穫だ♪）

サミュエル

すごいね、これどうなってるんだろ

サミュエル

あ、このボタンを押したら閉じるのかな？

アメリア

そうだが暗証番号が必要となってる

アメリア

もちろん中に入るのもな

アメリア

暗殺者として、セキュリティ対策はバッチリにしてもらった

サミュエル

へえ、今時の技術ってすごいんだね

サミュエルは目を輝かせて、家の周りを駆け回って観察している

メラの方に目を向けてみると、いつか見たように、瞳を潤ませている。

アメリア

そんなに感動したか？

メラ

家は嬉しいですけど…

メラ

アメリア様とちゃんと…また生きて逢えて、感動で…

アメリア

まあ家は私のためでもあるんだが────

違う、とアメリアは思った

アメリア

（…ああ、そうか）

アメリア

…メラ

メラ

なんですか…？

アメリア

ごめんな、帰るのが遅くなって

アメリア

それと…まだ言ってなかったな

アメリア

ただいま

メラは年相応のあどけない顔をぐしゃぐしゃに崩して、涙を流した

そうしてアメリアは深く刻み込む

アメリア

（…信頼とかの問題じゃ、なかったんだ）

アメリア

（急にいなくなりゃ、心配する）

アメリア

（…メラは寂しかったこと以前に）

アメリア

（私が有名な殺し屋だとか関係なく、心配したんだ）

アメリア

（それはきっと、私のことを、殺し屋アメリアではなく1人の人間として好いてくれているからだ）

アメリア

（…浅はかだった、こんな、私を…）

アメリア

（赦してくれ。）

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アメリアさん強すぎ😂😂アメリアさんには弱み握られないようにしないと……w あ、家ってあのカプセルだったのね！！確かに常に移動しているアメリアさん達にはぴったりの家だね✨✨ 数日ぶりの再会……、メラさんは本当に嬉しかっただろうな……「またアメリア様に逢えた」って本当にアメリアさんのことが好きなんだな、って伝わってきた💭

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