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一人で歩く帰り道
イルは回りの視線がやけに気になり
後ろ指を指されているような言い様のない不安を感じていた
圭子がいれば安全と思う反面
一人になりたいと思う気持ちもあり
三島圭子
三島圭子
呼び止める圭子を無視して走った
坂井穂波
吉崎隆
高尾雄大
坂井穂波
高尾雄大
坂井穂波
吉崎隆
高尾雄大
坂井穂波
イルは自分では気づいていないが
何人かの男子から"かわいい"と言われていた
自分が標的にされた理由は性格が暗いからだと思っていたが
実は少しだけ
穂波の個人的な嫉妬心も混じっていたのだ
坂井穂波
坂井穂波
吉崎隆
坂井穂波
坂井穂波
坂井穂波
坂井穂波
坂井穂波
高尾雄大
坂井穂波
回りからかわいいと言われ
成績優秀な圭子に構われているイルのことを
穂波はどうしようもなく憎く感じていた
そしてその憎む気持ちは言葉となって
イルの心を突き刺していた
イルは駅に着くと直ぐに来た電車に飛び乗った
最寄りの駅を通過して
何かに引き寄せられるように二つ先の駅で降りた
一人になりたかった
自分のことを知っている人が誰もいない場所に行きたかった
だが遠出する勇気はなく
隣町に行くのが精一杯だった
ほんの少しでいいから嫌なことを忘れたい
その一心で
普段滅多に来ない見知らぬ町を歩いた
それでも感じる不安と恐怖
誰かが見ている気がする
睨まれている気がする
穂波達はいないはずのこの場所でさえ
落ち着くことができなくなっていた
浜松イル
浜松イル
そう思って振り返ったところで
歩いていた男性とぶつかってしまう
浜松イル
松崎陸
松崎陸
イルは慌てて隠そうとしたが
男性に腕を掴まれてしまった
浜松イル