コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
王女を救い、世界の平和を取り戻した勇者一行は魔王の城を後にした
初めて彼を見たとき、胸の高鳴りがしたのを覚えている
これが一目惚れと言うものだろうか?
よくわからない
ただ仲間に加えられたことは嬉しかったし、彼がほかの女の人と話をしているときは胸がモヤっとした
魔法使い
僧侶
魔法使い
僧侶
まさか自分が嫉妬をするなんて……
魔法使い
僧侶
僧侶
魔法使い
僧侶
魔法使い
魔法使い
魔法使い
ずっと迷っていた
彼に思いを伝えるかどうか……
僧侶
タイミングを逃したら、きっと二度はない
椅子から立ちあがり、私は彼の部屋へと向かった
僧侶
コンコン
僧侶
応答がない
もう一度ノックする
僧侶
カチャ
ドアノブをひねるとドアが開いた
僧侶
部屋は誰もいない
僧侶
さりげなくデーブルの上に視線を向けると書き置きがあった
仲間への感謝が綴られていた
彼は私たちの前から姿を消した…………
──数日後
僧侶
ロヴンの森
彼から故郷の村の近くに『ロヴンの森』と呼ばれる森があると、聞いたことがあったのを思い出し、やっとたどり着いた
僧侶
それでも藁にもすがる思いだった
辺りは薄暗かったが息苦しさは感じない。それどころが澄んでいる
僧侶
そのとき──
人の気配がして視線を向けた
僧侶
彼がいた
思わず駆けよろうとしたが、寸前で止める
彼のそばには男とも女とも見える中性的なひとがいたからだ
とても
美しかった──
僧侶
僧侶
仲睦まじそうに手を繋ぎ、ふたりは森の奥へと消えていった
そのあと、村の宿屋までどうやって戻ってきたのかよく覚えていない
気づけばベッドに横になり枕を濡らしていた
2日後
私は村を出た
振り返ると森が目に入る
僧侶
僧侶
ぽたり
涙を拭き、振り返ることもなく立ち去った