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鳥鳴桃羽。16歳高校生一年生。
私は今、烏野高校の門をくぐった。
時は遡り、数日前。
東北に住んでいた私は、未だに慣れない高校生活を送っていた。 そんな私が耳にした言葉。そう、それが
海外…?
学校から帰ってきたと思えば、お兄ちゃんとお母さんがなにやら言い合いをしていた。
何だろうとわたわたと焦れば話があるとお母さんに言われた。
そこで聞いた話によると、
4月の20頃に宮城にいる繋心叔父さんの所にお兄ちゃんと一緒に引っ越すこと 高校が変わること 暫くはお母さんとお父さんは帰ってこられないこと
だそうだ。
静鶴
お兄ちゃんはその話に頷かなかった
静鶴
その反対は私の事を思ってのことだった。でも、逆に運が良かったのかもしれない。まだ入学したばかりで仲の良い友達も居なかった。特別悲しいということもないので私は大丈夫だろうと思っていた。
桃羽
だけど、私にはそれを伝えるすべがなかった。私は、喋ることが出来ないから。でもそこで私の気持ちを汲み取ってくれるのがお兄ちゃんだった
静鶴
お兄ちゃんの問いかけに私はコクンと頷く。
お母さん
静鶴
お母さん
静鶴
静鶴
お母さん
お母さんと繋心叔父さんは兄弟関係にある。つまり、私の叔父にあたる。
お母さん
お母さん
…
と、このようにして私は引っ越しを終えた。繋心叔父さんには快く迎え入れてもらえたし、久しぶりに会えたので嬉しかった。
では何故、烏野高校に決めたか。坂ノ下商店から近く、そこそこの偏差値だったから。そう、それだけだ。 お母さんからは白鳥沢も狙えると言われたけどちょっと遠いので諦めた。それにここは鳥養監督。お爺ちゃんがいた場所だ。そこに行ってみたいという気持ちも無いわけではなかった。
以上の理由で私は烏野高校の入学を決意した。
静鶴
緊張してないとは言い切れない…今でも心臓が口から出そうな気がする…
静鶴
桃羽
静鶴
先生
桃羽
先生
陽菜
陽菜
紗良
陽菜
先生
先生
その言葉に一気に教室内がざわつく。ある生徒は可愛い子かやらかっこいい子かなどまた女の子の、男の子かなどざわめきを催している
先生
カラカラカラカラ
控えめに、ゆっくりとドアを開けて入ってきた生徒によってざわめきは収まった。何故か?それは簡単
天使だ
誰かがそう呟いた。そう、天使のようだったのだ。いや、天使という言葉をそのまま具現化したような人だったのだ。 当の本人には緊張で全く届いていないようだったが
先生
桃羽
先生
先生
先生
山口、山口忠。彼は先生に名前を呼ばれるとびくりと方を上げた。 それもそうだろう。 思春期真っ只中の彼からすればあんな可愛らしい子が近くに来るなんざ思ってもみなかっただろう。
桃羽
転校初日にクラスメイトの名前を言われただけではそりゃあ誰かわからないだろう。 ただいかんせん担任は今年初めてクラスを持った新人な訳で。転校生なんてそんなイレギュラーなイベントがハプニングだったと言うわけだ。 キョロキョロと視線を飛ばしていた彼女と目があった金髪の眼鏡をした男の子。その人は桃羽が何に困っているか気付き後ろにいる山口の方を見た。
桃羽は山口の隣の席に目をやった。空席だった。その瞬間理解する。金髪眼鏡君は桃羽の席を指し示していてくれたのだと。
桃羽
今、喋ることの出来ない、鳴くことの出来ない雛鳥の青春の一幕が上がったのであった。
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