ヒール。〚完結〛

確かにそうだ。

相談してって言われて

簡単に相談できるわけが無い。

嫌なほど、その気持ちが分かってしまう。

こういう時、さり気ない優しさを見せる

煽り魔だけど、根は優しい。

ひねくれてない、真っ直ぐな優しさ。

正直、結構気になってた。

なんで大先生が俺の後を追ってきたのか。

なんで俺の事をわざわざ助けたのか

いろいろ、聞きたかった。

大先生は

なんの理由もなく、行動するタイプ。

考えるより先に体が動くんだと思う。

俺も考える暇があるなら

先に実行したいタイプだし、

こういう所を見たら

多分、俺も大先生は似た者同士なんだと思う。

寒い寒い…　と呟きながら

俺は新しい服に着替えた。

ふと時計が目に入った。

時計の秒針はほぼ夕方の時刻を指していた。

生憎、俺は食欲も動く気力もない。

だから、今日の分の書類を終わらせようと

椅子に座って机と向かい合わせた。

こんな感じで、談笑しながら

みんなで夕食を食べた。

夕食を食べ終わり

俺はシャオロンの部屋にゼリーを届けに行った。

部屋のドアをノックして

中に居るシャオロンに声をかけた。

そう声をかけても、返事はなかった。

部屋に入ると

書類をしていたであろうシャオロンが

疲れて机に突っ伏してすやすやと眠っていた。

俺はシャオロンに毛布をかけ

ゼリーに「頑張れ」と書いた付箋を貼って

寝ているシャオロンの隣に置いた。

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