星宮小夏
よし、行くぞ、お母さん

お母さん
どうしたの?小夏

星宮小夏
今日、友達の家で誕生日パーティがあるから、帰り、遅くなる

お母さん
あら、そうなの!?

お母さん
誰の誕生日?

星宮小夏
あ、えーっと、蘭君!

お母さん
アラ、ラギ君?初めて聞くわね

星宮小夏
うん、そ、その、最近すごく仲よくて、よく遊んでるんだ、同じRTで

お母さん
そう、じゃあ行ってきて、着いたら連絡するのよ〜

星宮小夏
はい

お母さん
遅くても10時までには帰ってくるのよ、帰る時も連絡してね

星宮小夏
わかった、じゃあ行ってくるね

お母さん
行ってらっしゃい

ふぅ、最近演技することが多くて疲れるなぁ。んで、◯◯駅だったよね。自転車で行ける距離だし、行くか
不知火爽斗
よぉ、ナッツ

阿久津蓮
小夏、ホントに来たんだ

不知火爽斗
んじゃ、行くぞ!

不知火君は、今日も短パン、変わったとこといえば上が動きやすそうな明るい黄色のTシャツってことくらいだ。
私は、Gパンに白いパーカーと、ノート、その他筆記道具を入れるための小さめのリュックだ。
蘭君は半袖での白いTの上に黒いはおりと濃いめの藍色半ズボンだ。手持ちは、ない
春風君は大きなリュックとゆるくて茶色のズボン、そして白Tに蘭君と同じような感じの緑のはおりもの
蓮は、半袖短パン、上はスポーツする時使うような紺色のT、下は青色の短パン、いかにもスポーツ少年、て感じ
蘭奏
優馬、実験道具、どんなの持って来たの?

春風優馬
あ、うん、大きい袋とか、DNA鑑定できる専用器具とか…まぁ、とにかくいっぱいだね

阿久津蓮
優馬って、この事件の犯人、ある程度はわかってるの?

春風優馬
ん〜、なんとなくだけどそれっぽいのはいる、でも根拠がないからね。話を聞いただけじゃわからない、本当に「霊」とか「妖怪」とかそうゆうのかもしれない

蘭奏
それはおもしろそうだ

阿久津蓮
そんなんいるかよ、俺は信じねーぜ

不知火爽斗
いたら、捕まえてテレビ行きだ!妖怪を捕まえた不知火爽斗、って新聞にも乗るだろうなぁ

星宮小夏
それは、無理かも

不知火爽斗
え、なんで!

星宮小夏
だって、一応、不法侵入だし、いけないことだから、うまく説明できなかったら、私たちがただイタズラで中に入った、てことになっちゃうかもしれない

阿久津蓮
そりゃそうだな

蘭奏
うん、テレビに突き出すのはやめとけ

春風優馬
僕もそう思う

不知火爽斗
う〜、せっかく目立てると思ったのに

不知火爽斗
着いたぞ

阿久津蓮
たしかに古いな

その一軒家は古くて、ボロくて、いかにも何か出て来そうな雰囲気…悪臭もする
蘭奏
匂いも、するな

春風優馬
うん、たしかにこれは動物の糞の臭いだね

不知火爽斗
よし、入るぞ

不知火爽斗
よし、じゃあ順番は、春風、俺、ナッツ、阿久津、蘭な

蘭奏
了解

春風優馬
わかった

阿久津蓮
おっけー

春風優馬
うん、糞の臭いがする、多分色々落ちてるから、気をつけて

不知火爽斗
おぅ

春風優馬
まって、止まって!

阿久津蓮
あ?

不知火爽斗
どうした?

星宮小夏
大丈夫?

蘭奏
何かあったのか?

春風優馬
鳥の糞が落ちてる、でも、これだけじゃここまで臭くはならないと思うんだけど…

春風優馬
ん?これは…引っかき傷、爪の大きさからすると猫かな、猫がここに縄張り作って糞してたのかもしれない。匂いもとはこれで突き止めたね

不知火爽斗
さすが春風、よくやった

星宮小夏
優馬君すごい

春風優馬
それほどでもないよ

蘭奏
じゃあ、次は、子供の泣き声か

春風優馬
ん、そうだね

不知火爽斗
聞こえた、この声だ!

そう音がしたと思ったら、何かが私めがけて飛んで来た
星宮小夏
きゃあ!

不知火爽斗
ナッツ、危ねぇ

星宮小夏
う、?

気づくと、不知火が私を守るように覆いかぶさっていた
星宮小夏
し、不知火!

不知火爽斗
怪我はないか?

星宮小夏
う、うん

不知火爽斗
ならよかった

春風優馬
今のは

蘭奏
優馬、なんかわかったのか?

春風優馬
まぁね、でも、少し待ってよ、まだわからないから

阿久津蓮
ちゃんと結果出せよ

春風優馬
もちろん

不知火爽斗
んじゃあ、一回外でよう

不知火爽斗
で、明日のことについてだが、春風は明日までに犯人の特定。ナッツは今日のことの整理。よろしくな

星宮小夏
おっけー

春風優馬
りょーかい

不知火爽斗
じゃ、明日また休憩室に集合てことで、解散!!!

蘭奏
ナッツ、今日はどうだった?

星宮小夏
ん〜、楽しかったよ、最初はちょっと怖かったけど、みんなが助けてくれて、心強かったし

蘭奏
そうか、にしても、不知火先生はすごいな

星宮小夏
不知火が?

蘭奏
うん、あいつは何か、他と違う力を持ってる気がするんだ。何も考えてなくても、みんなを上手くまとめて、そんな不知火を、俺は尊敬してるな

星宮小夏
蘭君が尊敬してるなんて、よっぽどすごいんだ

蘭奏
フフッたぶんナッツも、一緒にいればいるほど、そう思うようになるよ

星宮小夏
そうかな〜

星宮小夏
あ、ここが家だよ、ついて来てくれてありがとう

蘭奏
うん、じゃあ、行くよ

今は10時半、お母さんには10時までに帰って来いって言われてる、蘭君、お願い!
お母さん
もぉ、小夏、心配したんだからね、連絡もしないで!

星宮小夏
う

蘭奏
あ、小夏さんのお母さんですか?

お母さん
そうです、誰なんですか?

蘭奏
蘭奏です。今日は遅くまですみませんでした。小夏さんが誕生日パーティ、すごく盛り上げてくれて

お母さん
え、あの蘭奏!

お母さん
まさか小夏が言っていた蘭君が奏くんだなんて

蘭奏
今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました。遅いんで、小夏さんは先に上がらせてあげてください。疲れてると思うので

お母さん
そうね、小夏、先に上がって寝てなさい

星宮小夏
は、はい

私は蘭君に目配せすると、上に上がった。蘭君、やっぱり流石だ