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………そう。
俺の夢は教師になることだった。
理由は…
幼き頃の春樹
国木田
国木田
幼き頃の春樹
国木田
憧れたからだ、この人に…
「国木田 独歩」先生に…
国木田先生は、俺が小1の頃からこの小学校にいて
俺も何度か教え子としてお世話になった。
誰に対しても分け隔てなく接し、
時には脳に障害がある子にも分かりやすく教えられるように自分なりに考えている時もあった。
そんな、優しくて頭のいい先生が好きだった。
幼き頃の春樹
国木田先生本人にそう言ったこともあった。
国木田先生は俺や、俺以外の教え子の夢も否定はしなかった。
ずっと、何もかもを前向きに考えられる人だった。
…でも、…でも、ある日………
国木田先生は、学校を辞めた。
先生の話によると、別の学校に行くらしい。
幼き頃の春樹
そのあと、時が過ぎ………
親元を離れ、全寮制の中学校に入り
俺は、中1になっていた。
その時、奇跡的なことが起こった。
春樹
国木田
そのまさかだった。
国木田先生が赴任した学校は、この中学校だった。
俺はまた、国木田先生に会えてすげー嬉しかった。
それに、1日だけ話したにも関わらず、まるで友達のように接してくれるようになった同級生も多かった。
俺は、これからの学校生活が楽しみで仕方なかった。
………だけど………
2130年 1月12日
その日、俺は偶々寝坊してしまって、
寮を出て、急いで教室へ向かった。
春樹
春樹
俺は言葉を失った。
まさか、昨日まで仲良く話してた奴が………
全員血まみれになって倒れてるなんて
春樹
春樹
ようやく状況を整理できたのは、ソレを見てから少しあとのことだった。
春樹
春樹
俺はその時はまだ未熟だったし、医学的知識とかも無かったけど………
「これは、死んでる」…それくらいわかってた。だが、俺の脳が理解を阻んでた。
半狂乱になりながら、教室を出ようとした………その時
国木田
春樹
ばん ッ…という、銃声が響いたかと思うと
俺の前には血飛沫と、先生が倒れてるだけだった。
春樹
俺は、その場に突っ立っていることしかできなかった。
国木田
春樹
国木田
春樹
春樹
春樹
国木田
「もう、助からない」………んなこと、俺にも分かってる。
………だけど、俺は………
またもや、現実から逃げようとした。
春樹
春樹
先生は、返事をしなかった。
もう、先生は………
春樹
その時
突然教室に入ってきた奴らに、俺は銃を向けられた。
春樹
大人達
春樹
大人達
服装から、すぐに分かった。
………嗚呼、この人達は「警察官」だと。
春樹
春樹
大人達
大人達
そいつらは、俺に銃口を向ける。
大人達
春樹
大人達
大人達
大人達
春樹
悪びれる様子も一切なく、そいつらは嗤った。
………嗚呼、
誰か………誰でもいい………
この腐りきった世の中を………
………変えてくれ………
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 地 獄 変  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
突然、そんな声がしたかと思うと、
龍の形をした炎が、そいつらを襲った。
大人達
大人達
龍之介((裏人格
龍之介((裏人格
見れば、そいつらの腕には先ほどまで無かったはずの”札”があった。
火の龍がいなくなったかと思えば、そいつらは全員焼死体となっていた。
春樹
龍之介((裏人格
龍之介
俺を助けてくれた「芥川龍之介」は、そいつらを倒すときとは打って変わって優しくなって、目の色も変わっていた。
龍之介
春樹
春樹
龍之介
龍之介
春樹
龍之介
鴎外
弴
鴎外さんと呼ばれた人の後ろから、もう1人人が現れた。
弴
弴
手練れ?何の話だ………
弴
春樹
弴
弴
里見弴と名乗る人は、俺に近づいてこう言った。
弴
春樹
龍之介
鴎外
弴
弴
春樹
弴
春樹
春樹
弴
弴
弴
春樹
弴
弴
春樹
弴
鴎外
龍之介
龍之介
春樹
そう思った時だった。
龍之介
弴
鴎外
俺の目の前に、「武蔵野」と書かれた緑色の光を放つ札が現れた。
3人の反応を見るに、国木田先生が持っていた札なのだろう。
俺は、その札に指を触れてみた。すると…
春樹
その札は、放つ光の色が緑から赤へと変わってゆき
更に文字も「武蔵野」から「螢」へと変わっていった。
龍之介
弴
鴎外
そう言うと、鴎外さんは微笑んで………
鴎外
鴎外
春樹
先生………
春樹
春樹
鴎外
春樹
春樹
春樹
春樹
春樹
圭吾
…嗚呼…
この戦争は、多くの人の命、尊厳を奪い………
そればかりか………人の夢も、憧れさえも奪うのか………
圭吾
圭吾
圭吾
春樹
圭吾
圭吾
春樹
圭吾
圭吾
その人は無慈悲にも
私の目の前で呆気なく殺された。
春樹
圭吾
圭吾
圭吾
春樹
春樹
彼は、哀しそうに俯いた。
圭吾
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
圭吾
………
あの時の圭吾の反応………
アレを見たとき、俺は完全に察した。
………嗚呼………
コイツには”バレた”と………