セラ凪 BL

季節は冬から春へと変わろうとしていた

夜の電灯に照らされながら私はフラフラ散歩していた

吹く風が心地良かった

このときの私はどこか浮ついていたのかも知れない

その時電灯だけに照らされていた、私は一気に光に呑まれた

意識が途絶える瞬間に見えたのは、トラックの運転手の顔だった

次に私が目を開くとそこは、さっき居た場所とは全く違う場所だった

体を動かそうとすると激痛が走った

よくよく自分の身体を見てみると擦り傷だらけであったりした

こんな状況なのに、やけに頭は冴えていた

突然のことだ頭が上手く回らない

ここは、病院？なのだろうか

トラックに引かれた？？

1ヶ月も寝てた？？

聞き覚えのない名前だった

その名前だけが頭の中で回っていた

焦った俺はメールでみんなに、アキラが、起きたことを伝えた

私は、奏人と一緒に診断を受けていた

診断を受けているときの奏斗は静かだった

一通り、話終わると医者は去ってった

奏斗はずっと下を向いたままだった

ガラガラッ！！

話そうとした奏斗を遮り扉が思いっきり開いた

どうやらこの人がセラフらしい

雲雀ともう一人のセラフ？さんは、奏斗に引きずられて行った

一瞬わけがわからなかった

寄りにもよって、相方である俺のことを？

俺はその報告を静かに聞いていた

しばらくすると険しい顔をした三人が帰って来た

さっき思いっ切り抱きついてきた人が私の相方

よほど自分と、仲の良かった人なのだろうか

同棲までするとは…やっぱり結構仲のいい人だったのだろう

私は、そんな人の事を忘れているのか、

突如として全く知らない人と同棲させられるんだ、そこんとこを気を使ってくれたんだろう

家に着くなりすぐ俺はソファーに寝転んだ

毎日お見舞いには来てたけど起きている彼に、会ったのは久々だ

俺は静かに目を閉じた