「夢へ。」
夢
嘘だよ…こんなの。
夢
どうして…
こんな文章でごめん。もっと夢に話をするべきだった…
夢
いやっ!
夢
見たくない!こんなの!おかしい!
どうして…
どうして…
もう…無理だったんだ。
夢を置いて“あんなこと”するんじゃなかった。
夢
…
夢
私が
夢
わたしが
夢
あいつを…!
夢
殺すっ!
夢
…
夢
…
夢
いたっ
由真
あ、ごめんなさい
夢
(由真!?どうして…死んだはずなのに)
夢
(とりあえず落ち着け…)
夢
いえ、大丈夫です。すみません
由真
…
夢
…?
夢
どうかしましたか?
由真
いえ、貴方を見て何故か彼女を思い出すんです。
彼女は…
彼女は…
夢
彼女…ですか
由真
ええ。彼女の名前は“夢”といって
夢
!
夢
(そうか…この由真はまだあれをしていない)
夢
(私に伝えずに勝手に死んだ由真…)
夢
(なんとしてでも、由真がしたことを突き詰めないと!)
由真
俺、夢の為に金を稼がないといけないんです。
夢
お金…?
夢
なぜですか?
由真
夢は体が弱くて…今入院してるんです。
由真
それに…夢の家庭環境も酷く、親から虐待を受けていたんです。
夢
…虐待
夢
…それは夢さんお辛いですね。
由真
…だから俺が味方なんです。夢にとっての“唯一の味方”だから。俺しか支えられない。
夢
そのために“お金”を稼いでる…
夢
偉いですね。
由真
ありがとうございます。
由真
でも、知らない人にこんなこと伝えるな!って夢から言われてたんですけど
由真
何故か貴方と話したら警戒せずに話せました。
由真
どうしてでしょうか…
夢
さぁ…笑
夢
でも君も偉い事をしてます。だから落ち込まずに“夢”さんの為に頑張ってください
由真
…ありがとうございます。
由真
ひとつ、いいですか?
夢
いいですよ
由真
君の名前は…?
夢
私?
夢
私も“夢”なんですよ
由真
…そうですか
由真
良かったら連絡先交換しませんか?
由真
敬語ではなく、タメ語で。
夢
ふふ、いいですよ。
夢
タメ語で、会話しましょう
夢
…ね。由真さん