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死ねない女と殺したい男 7話

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死ねない女と殺したい男 7話

1 - 死ねない女と殺したい男 7話

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2018年11月30日

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翌日 美晴は学校をサボって洋介の家に来ていた

美晴

うっ…入りづらいな…

昨日のこともあって美晴はチャイムを押せずにいた

美晴

でもせっかく来たんだし…あー

美晴

えいっ!

ピンポーン!

美晴

お、押しちゃった!

美晴

どうしよ逃げようかな…

が、洋介は出てこなかった

美晴

留守なのかな

美晴

なんか良かったような良くなかったような…

美晴

また後でこよ

数時間後

美晴

んーもうさすがに帰ってるよね

美晴

よしっ!

ピンポーン!

美晴

洋介さん!

美晴

私です、美晴です

美晴

昨日はすみませんでした

美晴

顔くらい見せてください

なんの反応もなかった

美晴

おかしいなぁ

美晴はドアノブを回してみた

鍵がかかっていなかった

美晴

開いてる…

美晴

洋介さーん、入りますよー?

美晴

うっ!

中からはすごいアルコールの匂いがしてきた

美晴

何このきつい匂い

美晴

洋介さーん?

奥に進むと横たわる洋介の姿があった

美晴

洋介さん!!

美晴

洋介さん!しっかりしてください

美晴

洋介さん!

洋介

うっっ…

洋介

あっ…

洋介

お前誰だ

美晴

目を覚ましてください

美晴

美晴です!

洋介

あーあのクソ甘え女か

洋介

何の用だ

美晴

そんなことより

美晴

一体何があったんですか!?

美晴

ひょっとして孤児院のことと何か…

そう言いかけた時、いきなり洋介に首を絞められた

洋介

あぁそうだよ!!!!

洋介

俺はずっとだまされてたんだよ!

洋介

あのクソの院長にな!

美晴

くっ苦しい…

洋介

けっ、笑いもんだぜ

洋介

あんな作り話に騙されて、いいように扱われてなんてな…

美晴

は、離して…

洋介は少し落ち着いてきたようで首を絞めるのをやめた

洋介

孤児院の話聞いていけ

洋介

全て話してやる

美晴

はい…

洋介

あそこで行われていた洗脳ってのは

洋介

殺人鬼を育て上げることだ

洋介

あそこの院長はかなりひねくれた性格をしていてな

洋介

いきがってるやつとか幸せそうなやつをみると殺したくなるんだとよ

洋介

でも自分の手を汚したくない

洋介

そこでやつは何も知らないガキを殺人鬼に育て上げることで

洋介

自分の手を汚さず、うざいやつを殺すことに成功したわけだ

美晴

え、じゃあ全てが嘘なの?

洋介

孤児というのはみんな本当のことだ

洋介

だが、孤児だからあいつはなんでもしていいモノと認識していたみたいだな

美晴

ひどい…

洋介

俺が今までやってきたことは正義でもなんでもなかったのさ

洋介

ただのピエロだったわけさ…

洋介

アホらしくなった…全てが

洋介

だからこの大量の酒を飲んで中毒死しようと思ったわけよ

洋介

だけどお前が来ちまった

洋介

まったくお前と出会ってからろくなことがない…

美晴

ごめんなさい…

洋介

謝ることはねぇさ

洋介

でももう俺は無理だ

洋介

これから生きていく自信がない

洋介

もう死のうと思うんだ…

洋介

っ!なにを!

美晴は無言で洋介を抱きしめていた

美晴

辛かったよね…

洋介

っ!やめろ!

洋介

ガキに慰められたらますます死にたくなるじゃねぇか!

美晴

いいから!

洋介

なんなんだよまじで…

美晴

唯一信じられたところに裏切られたんだもんね…

美晴

私なんかよりあなたの方がきっと辛い…

美晴

私ね、あなたにヘラヘラ生きてるって言われた時に図星を突かれている気がしたの

美晴

だからなにも言い返せなくて、あの時は帰るしかなかった…

美晴

認めることができなかったの

美晴

でも今なら認められる

美晴

私はなにも努力もしないで全て環境のせいにしてただけだって…

洋介

んだよ…なに急に大人になってやがんだよ…ちくしょう…

洋介

ちくしょう…ちくしょうがぁぁぁ!!!

2人はそのまま抱き合うようにして夜を過ごした

翌日

洋介

頭イッテェ…

洋介

そうか…俺はこいつと…

横にはなにも身にまとっていない美晴の姿があった

美晴

んっ…おはよ

洋介

おはよ…

洋介

ほら、服着ろ

洋介

そして帰れ、もうここには来るな

美晴

ごめんね、こんなブスの女と

美晴

嫌だったよね…

洋介

そんなこと思っちゃいねぇよ

洋介

ただお前はまだ未成年だ

洋介

こんなとこ見つかったらまずいだろ

美晴

ねぇ

洋介

なんだ

美晴

1つだけ聞いてもいい?

洋介

どうぞ

美晴

私たちの関係ってなんなのかな

洋介

殺人鬼と自殺志願者だろ

美晴

ふふふ

美晴

そんな2人がこんなことしたんだね

美晴

なんか笑えてきちゃう

洋介

うるせぇ、さっさと帰れ

洋介

朝のうちならこの辺は人が少ない

洋介

その間に帰れ

美晴

嫌だ…

洋介

は、なに言ってんだお前

美晴

帰らない

洋介

洋介

そうか

洋介

その顔のあざの理由を聞いたんだったな

美晴

うん…

美晴

今度帰ったらなにされるかわからない…

洋介

……

洋介

わかった、ここに住め

美晴

いいの…?

洋介

しょうがねぇだろ

洋介

いくところねぇんだろ?

美晴

うん!

美晴

ありがとう…

洋介

ただし家事くらいはやれよな!

洋介

俺はバイト行ってくっから

美晴

はーい、了解しました!

洋介

ったく本当にわかってんだか…

洋介

じゃあ行ってくっからな

美晴

いってらっしゃーい

こうして共同生活は再び始まった

前とは違って幸せな日々が…

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