テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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そのコンビニ店員に恋をする

第9話 - デート

553

2024年04月25日

#冬類

#司彰

あかまる🍓🐾໊

「今日でこの教室に通うのは最後だ。」

「ピアノももう辞める。」

なんで…なんで、そんな事言うんだ

「ただ単に飽きたからだよ。」

違う…！！

お前は…誰よりもピアノが好きなはずだ！

なのに…なんで、なんで…

「…じゃあね。」

俺にくらい…本当の事を言ってくれてもいいじゃないか、

司

ハッ！！

司

はぁ…今の夢…昔の夢か？

司

しかもなんで今更あの頃の…

司

アイツ…名前何だったっけ？

司

……ダメだ、思い出せん、

司

ん？彰人から…

司

「すみません！少し遅れます！」…？

司

あ、今日約束の日じゃないか！！？

司

俺としたことが寝坊するとは…！！！

司

い、急いで支度して謝ろう！！

東雲

(司さん大丈夫かなぁ…)

東雲

(メッセージも既読ついたけど返事無いし…)

東雲

(俺がちょっと遅れたから帰っちゃったか？)

東雲

(いやいや、あの人はそんな人じゃ…)

司

彰人！！！

東雲

あっ、司さん！

司

すまん！！！寝坊した！！

東雲

寝坊？

司

本ｯｯｯ当にすまない！！！

東雲

…ﾌｯw

司

な、何故笑う！？！？

東雲

いや、なんか司さん普段と違ったから…w

東雲

いつもはもっとクールで無愛想なのに。

司

なｯｯｯ

司

そ、それは…だな、その…ﾓｺﾞﾓｺﾞ

東雲

？

司

…いや、もういいか。

東雲

好きな人の前だと緊張して無愛想になる？

司

そうだ。

東雲

じゃあずっと緊張してたって事すか？

司

あぁ…どうも、何を話せばいいか分からんくてな…

司

…いっそ笑ってくれ。かっこ悪いだろ。

東雲

いや！かっこ悪いっつーか…

東雲

なんか可愛いっすね。

司

かわ！？

司

お、お前の方が可愛いだろう！？

東雲

え？目大丈夫すか？

司

なｯ

東雲

まーいいや。早く行きましょ。

司

あ、あぁ。

司

…なぁ、聞きたいんだがいいか？

東雲

どーぞ。

司

俺…お前に告白したよな？

東雲

はい。

司

…返事は保留なんだよな？

東雲

はい。

司

何故今日誘ってくれたんだ？

東雲

司さんの事をもっと知りたかったからです。

東雲

付き合うには、やっぱりもっとお互いを知らないと。

司

なるほど…

東雲

だから、今日はいっぱい教えて下さいね。

司

！

司

あ、あぁ！お前に俺を好きになってもらえるよう頑張ろう！

司

それにしてもよく食べるな。

東雲

育ち盛りなんで。

司

甘いものが好きなのか？

東雲

はい。パンケーキとか、チーズケーキも好きです。

司

そうなのか、覚えておこう。

東雲

…男なのに変とか思わないんですか？

司

ん？何故だ？

東雲

いや、スイーツ好きって言ったらたまに言われるんで。

司

何も変じゃないだろう。好きな物は誰にでもあるんだから。

東雲

…やっぱそーですよね

東雲

司さんは何が好きなんですか？

司

俺か？俺は…アクアパッツァだな。

東雲

へぇ、アクアパッツァ…

東雲

(頑張ればギリ作れるか…？)

東雲

あ、そーそー。この前神代センパイが青柳さん家に行ったみたいで…

司

何！？そうなのか！？

東雲

らしいっすよ。ご飯作って一緒に食べたんですって。

司

…二人は付き合ってるのか？

東雲

いや、聞いたんですけど「そんな訳ないだろう」って言われました。

東雲

青柳さん絶対神代センパイの事好きだし、多分両思いなのになー

司

え、冬弥が神代さんを好き…！？

東雲

え

司

いや…まぁ薄々思ってはいたが…ん？？いや、あれはたしかに…？

東雲

…司さんも案外鈍感っすね。

東雲

あれはどう考えたって好きでしょ。

東雲

毎日コーヒー買いにコンビニ来るし。コーヒーだけなら自販機にも売ってるのにさ。しかも家にまでって…相当でしょ。

司

む、むぅ…言われてみれば確かに…

東雲

神代センパイも絶対青柳さんのこと好きっすよ。早くあの二人付き合わねーかな〜

司

そ、そうだな。

司

(そうか、冬弥にも好きな人が…言ってくれれば良かったものを…)

司

(…いや、言いづらいか。)

東雲

あ、前話したと思いますけど、俺の家は父、母、姉、俺の4人家族です。

司

あぁ、お姉さんいるんだったな。

司

俺は父、母、俺、妹の4人家族だ。

東雲

へぇ、妹いるんですか。

司

お前よりは歳上だけどな。

東雲

あー、そっか。俺まだギリ17歳だもんな。

司

え？

司

ち、ちょっと待て。…未成年なのか？

東雲

んー、まぁそうですね。今高校三年です。

司

！？！？

東雲

あー、まぁ確かに年齢言ってなかったかも。

東雲

司さんは大学生ですよね。20か21くらいですか？

司

俺は21歳だ。

司

…まさか未成年とは、、これ犯罪になるか？

東雲

え？いやいやwならないでしょ

司

ε-('ᵕ' ;)ﾎｯ

東雲

言うて歳の差3つだし…あ、21って事は神代センパイと同い年っすね。

司

む、そうなのか？

東雲

ええ。あの人大学は行ってないっぽいですけど。

司

同い年なのか…！失礼かもしれんが、てっきり歳上かと…

東雲

あー、大人っぽいですもんね。雰囲気落ち着いてるし。

東雲

司さんは童顔でちょっと子供っぽいですよね。

司

んなｯ！？！？

司

け、結構気にしてるんだぞ！！

東雲

え、そうなんすか？なんかすみません、

司

いや…うん、まぁいいが…

東雲

面白かったっすね〜

司

だな！

司

特にラストシーンのBGMが主人公の心情を際立たせていて素晴らしかったな…！！

東雲

あー、たしかに。

東雲

あの音ってピアノっすよね？あ、ちょっとハープとかも入ってたっけ？

司

おお！よく分かったな！

司

主旋律はピアノだが、確かにハープも使われていたな。

東雲

あのキラキラした音良いですよね〜

司

それにしても耳が良いな。何か音楽をしていたのか？

東雲

ん？いやー、特には何も。

東雲

ま、ただ音楽が好きなだけです。

司

音楽が好き…ふふ、何だか嬉しいな。

東雲

えっ

司

ああ、いや。変だと思うかもしれんが…

司

好きな人が、自分の好きなものを好きだと言ってくれて嬉しいな、と思って。

東雲

え"っ

司

好きだ。彰人。

東雲

は？！

東雲

いやいや、急に？！

司

すまん、言いたくなってしまったんだ。

東雲

はぁぁ…？？

司

まぁ、返事は特に急がん。これは俺が言いたかっただけだ。

東雲

…そっすか。

司

さて、この後はどうする？あ、また服でも買いに行くか？好きなもの買うぞ。

東雲

え、いや、服…はもういいかも…

司

む、そうか？

東雲

この前も買ってもらいましたし…

司

ふむ、服はダメか…

東雲

え、いや、他のもいらないですからね？

司

む

東雲

あ、そーだ。司さん、今からウチ来ます？

司

はっ？！？！？！

東雲

こっから近いし。もうすぐ夕飯の時間でしょ。食べてって下さいよ。

司

え、いや、え？！いいのか…？

東雲

はい。あ、ちょっと部屋散らかってるかも…

司

いやいや、それは構わんのだが…

東雲

んじゃ決まりで。行きましょー

司

お、おお…

東雲

そこ座ってて下さい。お茶でいいっすか？

司

あ、ああ！ありがとう！

司

(本当に来てしまったが…)

東雲

はい、どーぞ。こんくらいしか出せませんけど。

司

いやいや！有難い！

司

それにしても…彰人も一人暮らしなんだな。

東雲

はい。

司

まだ高校生だろう？

東雲

んー…けど、結構実家近いんすよ？電車1本で行けるし。

東雲

ま、別に気にしないでください。

司

あ、ああ。

司

(散らかってる…という割には、綺麗な部屋だ。)

東雲

(アクアパッツァ…レシピ…)

東雲

(お、案外作れそうかも…)

司

そういえば、何を作るんだ？

東雲

え？あー、アクアパッツァ作ろうと思って。

司

え？！

東雲

好きなんですよね？まぁ、作ったことないんで上手くいくかは分からないですけど…

司

う…嬉しいぞ！というか、俺も手伝うぞ。

東雲

いやいや、客人はゆっくりしてて下さい。

東雲

すぐ作ってきますんで。

司

本当にいいのか？何だか申し訳ないな…

東雲

もー。素直に甘えていいっすよ。

司

む、むぅ…分かった。

続く

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