ある数学の時間
近藤(数学担当)
P68開いてー
はぁ、面倒臭い…
近藤(数学担当)
この問1は隣同士で合ってるかやってみて下さい
ついていない
問題が解き終わり、隣をぱっと見る
ここで僕はタブーを犯してしまった
僕
そこ違うよ
早乙女 桜
え?
僕
その問題は……
悪い癖で細かく説明してしまった
しかも、解説とどうしてその答えになるかを
長々してしまった
早乙女 桜
……
はっ と、我に返る
彼女を見ると呆然と僕を見つめている
あぁ……やってしまった
まぁ……その方が好都合だろう
などと色々考えていると
早乙女 桜
凄い!!
早乙女 桜
なるほど!!
僕
……?!
彼女は嬉しそうに
早乙女 桜
いつもこの問題間違えてたんだよね
早乙女 桜
しっかり説明してくれたおかげで理解出来たよ!
僕
そっ、そう……
僕
それは良かった……
早乙女 桜
謎とかすぐに解いちゃいそだね
僕
えっ、あぁ…いつもすぐ解けるよ
早乙女 桜
そうなんだ!凄いね!
僕
えっ、どうも……
彼女の輝く笑顔に圧倒されつつお礼を言った
ヒヤヒヤした1日が終わった
やっと終わった
今日も早く家に帰ろう
と用意していると
早乙女 桜
あっあの!
僕
何……?
早乙女 桜
相談があるんだけどちょっといいかな?
僕
……えっ……?
皆の視線が刺さっているのが分かる
このままでは目立ってしまう
断りたいがここで断ったら違う意味で目立ってしまう……
僕
それってすぐ終わる?
早乙女 桜
うん!終わりますっ
僕
なら……
早乙女 桜
ありがとう!
花のように彼女は笑う
早乙女 桜
こっち!
ここから逃げたいという気持ちと
もっと目立ってしまったかもしれない
という不安に苛まれながら彼女について行く
早乙女 桜
…ここです
着いたのはこの学校にある
【開かずの教室】と呼ばれる教室だった
驚いていると彼女はこう言った
早乙女 桜
私と一緒に謎を解いてくれませんか?
一瞬、意味が分からなかった
しかし一つだけ分かるのは
彼女に振り回されてしまうという事だった
to be continue…