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コーヒーのお供に嗤い声を

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コーヒーのお供に嗤い声を

1 - 第1話 無色透明を気取る水 全編

2024年07月07日

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< ひまり

hima

美月、少しいい?

美月

どうしたの?

hima

美月ってクラスでいじめられてない?

hima

モブ子が美月の悪口言ってるの見ててさ

美月

なんのこと?

美月

そもそもモブ子とはあんまり話さないし

美月

陰口言ってただけじゃない?

hima

うーんそうなのかな

美月

そうだって!

美月

もしなにかあったらすぐひまりに言うし!

hima

そうだよね、、私達親友なんだから頼ってよ?

美月

うん!約束!

hima

通話終了

通話
30:00

hima

また明日ね!おやすみ

美月

おやすみ~

、、、ごめん、ひまり

モブ子

ねえ美月?金持ってきたよね?

美月

う、うん、、はい、約束の2000円、、

モブ子

、、ん、2000ちゃんとあるか

モブ子

実はさ~最近お金なくて困ってたんだよね~

モブ子

だから万引きしようかなって考えてたの!

モブ子

でも美月が金持ってきてくれてよかったわ~

美月

!、、じゃあひまりのことは、、!

モブ子

ね、美月?私達友達だよね?

美月

え、、?

モブ子

だから、、私達友達だよね?

美月

う、、うん!友達!友達だよ!

モブ子

ならさあ、、少し万引きしてきてよ

モブ子

私最近欲しい物があるの

美月

、、、え、、

モブ子

なに?文句ある?

美月

いや、、なにも、、

モブ子

ならいいや!お願いね?

モブ子

住所はこれだから

モブ子は美月に紙を渡す

美月

、、、分かった

モブ子

明日までによろしくね~それじゃ!

モブ子は私に手を振って教室に戻っていった

、、、、私はひまりに隠し事をしてしまった

親友なのに、、最低だ、、

でも、、でも、、こうしないと、、

美月

、、放課後になったら、、万引きに行こう、、

私は紙を強く握りしめた

美月

、、、あった、、これだ

ある本を見つける

周りには、、誰もいない

美月

ッ!!

、、私が本をカバンに入れようとした時、一人の男性が私の手を掴んだ

ティー

お嬢さん、それお会計、、、

美月

!!

美月

、、、ち、、痴漢、、

美月

痴漢です!!誰か!誰かーー!!

ティー

、、、痴漢、、ねぇ、、

店長

!?ちょっと!あなたなにしてんの!

店長さんはさっきの男性の腕を掴んだ

、、、騒ぎになったのを見て、私は本をカバンに入れた

ティー

あぁ、、すみません、、少し手が滑ったもので

店長

、、えーと、、

素直に頭を下げた彼に、店長は困惑した

、、ちなみに私も困惑している

なんでこの人は私が万引きしようとしたことを言わないの、、?

ティー

お嬢さん、ごめんね?怖がらせてしまったよね?

美月

いえ、、私はなにも、、、

ティー

そうかい、、それなら私はこれで、、

店長

少しあちらでお話よろしいですか?

ティー

、、、はい、、

、、なんだったんだ、、あの人

翌日

モブ子

ふーん、、ちゃんと買ってきたんだ

美月

うん、、

モブ子

なら、、お礼にこれあげる

モブ子は一枚の紙を美月に渡す

モブ子

それ喫茶店なんだけどね?マスターはイケメンだしランチは美味しいからひまりと行ってみ

美月

あ、、ありがとう、、

モブ子

んじゃ用は済んだからバイバイ

モブ子は教室に戻っていった

美月

、、、行ってみようかな

美月

、、ありがとう

誰にも聞こえない声で私は呟いた

< ひまり

美月

ひまり~日曜日喫茶店行かない?

hima

いいよ~どこの?

美月

ティーブレイクってとこ

hima

へぇ~聞いたことないけど、、行きたい!

美月

じゃあ○時に○○公園前集合でいい?

hima

うん!楽しみだなあ~!

、、きっと日曜日はいい日になる

スマホ画面を見ながら私は微笑んだ

チリンチリンと玄関の鈴は音を立てた

ひまり

わあ~!すごーい!

子供みたいに声をあげてはしゃぐひまりを見たら私は嬉しくなる

美月

だね!アンティークっていうの?いいよね~こういう雰囲気

ひまり

だよねだよね!

ひまり

、、でも店長さんがいないみたいだけど、、

美月

確かに、、どこだろ

私がそう言うと奥から一人の男性が出てきた

ティー

、、、、

美月

、、、えっ、、

ひまり

えっ、イケメン、、

ひまりがそう言う声が聞こえないくらい私は動揺していた

なんで?なんでこの人がここにいるの?

ティー

、、お嬢さん、お久しぶりですね

彼はにこりと微笑む

ひまり

え、なになに知り合い!?

ひまり

美月~!こんなイケメンな知り合いがいるなら早く言ってよ~!

ティー

イケメン、、嬉しいです、ありがとうございます

ティー

、、と、失礼、、なにかお飲みになりますか?

、、、待って

、、、この人ここの店長さんなの、、?

ひまり

私カフェオレでお願いします!

ティー

カフェオレですね、、ではお嬢さんはどうしますか?

美月

、、、水ってあります?

ひまり

水?、、美意識高いね~美月は

ティー

、、、カフェオレと、水ですね、、かしこまりました

少々お待ちくださいと言い、彼は奥、、多分キッチンに入っていった

ひまり

、、えと、、美月、、元気ない?

美月

そんなこと、、ないよ

ひまり

なら、、いいけど、、

深堀りしないのは彼女の優しさだ

、、でも、、どうしても私は彼のことを考えてしまう

カフェオレと水が運ばれてきたこと、ひまりと店長が世間話をしてたこと

、、、それぐらいしか覚えていなかった

でも、、それ以外に一つだけ

ティー

来週の日曜日、、また来てくれませんか?

店長は小声で、、確かに私にそう言った

美月

、、分かりました

私は小声でそう返してしまった

来週の日曜日

ティー

来てくれたんですね

ティー

てっきり来ないかと、、

ティーカップを洗いながら彼はそう言った

美月

、、、えぇ、、まあ、、

ティー

、、ところであなたのお名前は?

美月

、、、、この前のことですか?

この前、、、万引きのことについて

絶対この人は、、なにかするつもりなんだ

ティー

、、はい、、?

ティー

、、あぁ、、万引きのことですか?

ティー

安心してください、、興味ありませんので

美月

興味、、ない、、?

ティー

はい、あなたのような人間がどうなろうと、警察に捕まろうと興味ありません

美月

、、、

美月

、、、じゃあ、、、なんのために

私が震える声で言うと、彼はこう言った

ティー

もし、、今抱えている秘密が軽くなるとしたら、、あなたはどんなことでもできますか?

美月

、、え?

ティー

簡単なことですよ?、、安心してください、私は誰かに告げ口したりしません

美月

、、、、

不思議と、、彼に話したら全てが解決するような気がした

そう思ったら私は彼に全て話してしまった

モブ子に脅されていること

万引きはモブ子のせいだということも、、隠さず全て

ティー

なるほど、、、ありがとうございます

彼はそう言うと一つの本を渡してきた

、、そしてその本は私が万引きしようとした、モブ子が欲しいと言っていた本だった

、、私は題名を口にする

美月

、、死神代替サービス、、?

ティー

はい、あなたは恨んでいる人がいるのでしょう?

ティー

このサービスに依頼すれば、、その恨んでいる人を殺してくれます

美月

、、、え、、

彼は再び笑みを浮かべる

、、怖いくらいに美しい笑みを

ティー

お代は無料です、、どうですか?悪い話ではないでしょう?

美月

、、、

私は一言、口にする

美月

、、ありがとうございます

「家に帰ったらやってみますね」と言い、店を出る

、、玄関の鈴の音でかき消されて聞こえなかった彼の声

ティー

、、、恋心に溺れたらどうなるんでしょうね

彼の声は私には届かなかった

続く

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