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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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もう、ボロボロだ…

濡れた衣服に流れる血…

出てくる涙さえ拭う事は許されず

また途方も無い暗闇の中放置される事になった…

もう限界だったのかもしれない。

怒り、恐怖、憎しみ、悲観、虚無、絶望、不安…

そして肉体的な痛みと羞恥

心を無にする事が唯一の逃げる方法だった。

また一夜が明け、彼がやってくる。

ガチャ

おはよう。

…。

昨日はごめんね。

取り乱しちゃって…

もう大丈夫だから

彼がまた私を抱え起す。

あーあ。かわいい顔が汚れちゃったよね。

彼は私の顔や身体を拭き

髪の毛を櫛で整えた。

うん。やっぱりこの方がいいね

まるでお人形遊びをしているようだった。

君、かわいいのになんで彼氏作らなかったの?

もったいないなぁ…

僕なら絶対君を狙っていたよ。

…。

そういえば…

洋服汚れちゃったよね?

…。

着替えさせてあげるよ。

…っ!!

彼がタンスの中を探りだす。

んー。

これじゃないなぁ。

あっ。これがいいかも。

彼は白いワンピースを引っ張りだす。

あと下着は…

…っ。

知らない他人にタンスを見られるなんて…屈辱的…

これかなぁ。

君に一番似合いそうだ

そういうと彼は深いブルーの色の下着を取り出した。

そして私の手足の縄を解いた。

痛くて動けないよね?

その通りだった。長時間同じ姿勢でいたためか肩にも足にも力が入らない。

彼は私をフワッと抱きしめ、すっと背筋を伸ばすと

私はよろめき彼の胸へと抱え込まれた。

軽いね…

そういうと彼は私の背中のチャックを緩やかに下ろし

ストンと洋服を下へ落とした。

…。

私の肌が彼のしっかりした身体をシャツ一枚ごしに感じる。

さすがに下着を取り替えられるのは恥ずかしい?

ねぇ?

このドキドキは何だろう…

恐怖なのか、それともこんな姿にされているからだろうか…

私は彼の胸深くに顔を埋め、コクリとうなずいた。

ふふ、仕方がないなぁ。

じゃあ着替えたらこっちに来てよ。

話したい事もあるからさ。

彼はスッと私を椅子に下ろすと、私を見ないようにしてドアを後にした…

…つづく

狂気に歪んだ優しさ

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