僕はカイ。
とある能力を持っていた。
手を握った者の人生をバッドエンドに変えてしまう、という物だ。
母と生まれたばかりのころ手を握ってしまい、母は子供を産んだ 疲労によるショックで死んでしまったとされた。
そんなことを自分がやった自覚は無いが、今の母が血のつながっていないと いう人間だということは確かだ。
母が死んでしまったその日、あまりにも不自然な亡くなり方だったため、 母の体の解剖と僕の体の検査が行われた。
その結果、僕が発端であることが判明した。
それから、僕の手には特殊な手袋が嵌められた。 自分の能力を封じられる物だ。
その手袋によって、僕の生活は少しづつ安泰になっていった。
今日は僕の家に新しい男の子が来る。 僕らは里親になるんだ。
その子は、家に入ったときこう言った。
少年
カイ
僕が説明を終わらせる前に、その子は手袋を奪い取った。
少年
カイ
僕は素手で少年の手を掴んだ。
少年
その瞬間、少年はその場に倒れた。
カイ
僕は言葉にならない叫びを発した。
父親
お父さんはそう言った。
母親
カイ
僕はそれに納得できなかった。
すべて僕が悪い。僕が悪いのに。
変に優しくされ、気味が悪かった。
無我夢中で、自分の部屋へ飛び込んだ。
父親
僕を呼んだ父の声なんて気にせず、布団に籠った。
END
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