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幾多のループ

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幾多のループ

6 - 幾多のループ

♥

350

2020年10月24日

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奏?図書館ってこんなくねくねと廊下を歩くの?

いや、こんな右往左往歩いた記憶は……

自分は奏が知ってるって言うからついてるんだけど

てかここ来なかった?

いや、そんなことは……

完全に迷った。いつになったら着くのだろうか?

じゃあ奏。図書館に着くまで時間?の話してよ。面白そーだからさ

面白くない。それに面倒くさい。長くなる

大丈夫!一部始終全部聞くからさ

それは遠回しに直ぐ着くわけないってこと?

まぁまぁ、取り敢えず話してよ

はいはい

ここが未来の船で、メニコっていう化け物と、ファーミっていう人がいて、自分達を呼んで……

それで……ゔぇすた?ってのが奏に時を戻す力をあげたのかー……

すげー!

なんか、ところどころ私が教えてない情報があるんだけど

いや、そう言ってたぞ?

いや、私は…

って、ここが図書館だよ!!

うお!?やっとか!?

本当に……やっと着いた。

入る、よ……

きっとお宝がここに!

慎重に入った。

が……足りなかった。

心構えが。

ポチャン……

ポチャン……

(何かが滴り落ちる音……?なんで、図書館で聞こえる……?)

あの紙書いたやつはーだーぁれ?

ちょ、うるさい!!気付かれたらどうすんのよ!

いや、気付かれないと意味なくね?折角書いて、呼んだんだし

書いた人じゃなくてメニコ達に!

はいはい、わかりましたー!

んで、誰ですかー?

もう……

新の声は応答がない、ただのコダマとなって返ってきた。

いないんじゃない?多分……あの紙はただの悪戯……

そっか…

行こう。ここにいても何も無いよ

新……?

あ、いや……ごめん

何?どうしたの?

いや……なんか変な匂いすんなっていうだけ……気にしなくていいよ

変な匂い……?

気になり、大きく鼻から空気を吸い込んでみた。

……なんか、生臭い?

え、嗅いじゃったの?気にすんなって……

そんなの言われたら気になるでしょうが……!

でも、確かに……おかしいよね。ここでこの匂い……

ちょっと、奥……見てみる

ぇあ…!?ちょ、奏!!危険なんじゃ……!!

新は手を伸ばしたが、空を斬るだけで、進む奏には触れることが出来なかった。

あ……

茜……?

新の時よりも酷い惨劇が広がっていた。

もう、誰かも、人かもわからないぐらいに。

茜……?

本当に……?

こんなぐちゃぐちゃで、血だらけな人のような形をしているモノが茜な訳がない。

ない。

い……ぁ……

は…………ぁ、ぁ……

新は腰を抜かし震えている。

楽観的ないつもの彼とは到底思えない程の顔を浮かべていた。

カナデ……?

茜……

ゆっくりとしゃがみ、血に塗れた手にそっと触れる。

これは、優しく触れたのではない。

恐れながら触れたのである。これぐらい、奏自身もわかっていた。

キテ、クレタンダ……

どうして……

アノ、バケモノ……

心から、憎らしく思った。

こんな酷い惨劇を2つの世界線で繰り返す、あの生き物を。

同時に悔しさも覚えた。

茜、戻すからね……時間、戻すからね……!!

……

奏の声は茜に届いたのだろうか。

焦る奏、震える新……

瞳を閉ざした茜。

誰も、わからない。

もう……こんなことしたくない……

そう言葉を呟き、眠りに落ちた。

ほんのり慣れて動いている自分に恐怖を覚えながら。

ヴェリタ

また、君は繰り返すのかい?

ヴェリタ

ヴェリタ

君の働きが全てなんだよ

ヴェリタ

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