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私がアジトに たまたま来ると

全員の靴があった

みんな来ているんだと思い

扉を開けようとすると

みんなの 話し声が聞こえてきた

加賀美ハヤト

空桜の件ですが

加賀美ハヤト

悪化しました

私、?

加賀美ハヤト

空桜の親はやはり
偽物だったようです

加賀美ハヤト

空桜が人生を共にした親は誘拐犯、空桜は誘拐された子供

加賀美ハヤト

ですから彼奴らとは
血が繋がっていません

私はドアから 少し離れてしまった

壁にもたれて 崩れ落ちる

口を押さえて 声を漏らさないように

加賀美ハヤト

本当の親は

加賀美ハヤト

あの有名な財閥の
トップの子のようです

加賀美ハヤト

未だに財閥のトップの現当主
として捜索とされている

悲しくもあり 嬉しくもあった

重なる感情に胸を 押しつぶされそうになる

加賀美ハヤト

それと同時に
命を狙われている

加賀美ハヤト

だから私達と空桜は

"離れなければならない"

空桜

ッ、、!?

加賀美ハヤト

______________

そこから何を話していたのか 頭に入ってこなかった

家族でもない 彼奴らに人生を狂わされた という怒りと

他の誰かの子供という 私にはまだ 受け止めきれない苦しみと

命を狙われている という恐怖と

みんなと離れなければ ならないという絶望

それがぐちゃぐちゃに混じって

私は涙を流した

みんなに 迷惑かけらんない…

私はこっそり 外に出ようとした

けど

動揺していたせいか 棚にあたって

花瓶を落としてしまった

空桜

ッあ、、

音に気づいてみんなが来た

空桜?聴いてたの?

空桜

……

オリバー・エバンス

怪我はしていない?
大丈夫?

私は耳を塞いで

何にも考えず

靴を履いて アジトから飛び出した

曇った私を呼ぶ声が どうしても

耳に届いた

空桜

はぁッはぁッ

全力で走り

辿り着いた先は屋上

私は端に座り込んで

静かに泣いた

この涙無駄だなぁ、、

みんなごめんなさい

迷惑かけてごめんなさい

泣き疲れた後

私は不意にスッキリした

何もかも面倒くさい、、

もういっそ辞めよう

自分が狂っちゃったことはなんとなく分かったけど

どうにもできなかった

フェンスを飛び越して

すれすれに立つ

吐いた息は白くなった

けど煙たくって

視界にまとわりつく

まだ治らない片目

私は片目の眼帯を外した

雨が鼻に滴れる

降り出したな。

凄い量の雨が 私の身体にぶつかって

少し痛む

髪から滴る水滴が

足元にできた水溜りに落ちて

音楽を奏でる

しょっぱい、、

果たして私の口に 入り込んだ水は

涙か、雨か。

まぁ、そんなこと

知らなくていっか。

雨粒であるならば

神様の涙

仮の祖母の 言葉を思い出した

しんみりとした気分の中

私は街の風景を見下ろした

あの灯一つ一つに人が 生きているんだ

私はぼんやりそんなことを 考えるのに集中して

耳に入る音を、声を、

遮断した

雨の音が耳に戻った時

私は前に倒れた

夜明けだ。

借金を押し付けられまして。【NIZISANNZI】

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