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少女
青空も空気も澄み渡る 片田舎の昼下がり。
小高い「山」を背にした草原に、
様々な「装置」が直置きされ、 プシュプシュ音を立てて動いている。
少女
少女
少女
少女
手慣れた様子で 指差し確認を終えると、
小柄な「少女」は ニンマリ笑った。
使い込まれた「ヘルメット」 &お揃いの「ゴーグル」。
実用性極振りな「ツナギ」。
グリップ抜群の「革グローブ」。 足になじんだ「編み上げブーツ」。
全身防備も万端だ。
ワクワクをこらえ切れない彼女は、 箱型装置の「T字ハンドル」に 手をかける。
少女
少女
少女
少女
渾身の勢いで ハンドルが押し込まれた瞬間――
――ドガァアアァァアァンッ
爆炎とともに 山が “消滅”。
少女
少女は、ただただ 呆気にとられていた。
もうもう立ち込める煙が 静かに消える。
山のかわりに 現れたのは――
ぽっかりえぐれた 巨大な穴。
少女
少女
飛び上がって喜ぶ少女。
少女
少女
手早くツナギを上だけ脱ぎ、 邪魔な袖はザクッと腰に結ぶ。
散らばる装置は “魔法” で雑に圧縮し、 鼻歌交じりにポイポイ収納。
かわりに取り出した 「大型バイク」にまたがると、
――ブオンッ
“炎陣(エンジン)” の音をうならせて、 一直線にすっ飛んで行った。
――爆発跡地。
少女
少女
少女
少女
少女
バイクから降りた少女は、
ヘルメットとゴーグルを外すと さっそく周囲を調べ始めた。
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
“研究対象” という “獲物” を前に 鋭く光る真紅の瞳。
キュッと 手袋を引っ張り直す。
少女
棒の端を両手でつかみ、 しっかり地面を踏みしめて、
力の限りに引き抜い――
――しゅぽん
ワインのゆるゆるコルクを抜いた ぐらい間抜けな音。
少女
勢い余った少女が 尻餅をつく。
少女
上半身を起こす少女。 その右手には――
1m弱の「棒」。
少女
やや弧を描く形状の 見慣れぬ「工芸品」。
手元側だけ布が巻かれ、 端から20cmの位置に丸い金属板。
残りは赤く塗られている。
少女
少女
少女
興味深げにガチャガチャ いじくり回したところで、
少女
少女
少女
仕掛けに気付いた少女は 期待をこめたまなざしのまま、
ゆっくり左右に 棒を引っ張ってみる。
少女
布が巻かれた部分は「柄(つか)」。 赤い部分は筒状の「鞘(さや)」。
隠されていた細い「刃(やいば)」。
少女
少女
がっくり肩を落とした少女が 「剣」を投げ捨てようとした、 まさにその時。
――待たれよッ!
――拙者、 不良品では ござらぬぞ!
響き渡るは、 “見知らぬ男” の “渋い声”。
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
陽紅ノ太刀
ちょっぴり肩を落とす刀。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
地面に倒れ込む刀。
先の何倍も ショックだったらしい。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
静かに興味を示しつつ 少女は質問を続ける。
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
少女
ぽかんと固まる少女。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
今度は刀が固まり、
打って変わって慌て出す。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
自信ありげに 少女が胸を張った。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
アッシェ
少女は嬉々として アイテムを並べ始める。
アッシェ
少女
続いて取り出したのは、 「小型の球体」と 「T字ハンドル付きの箱」。
アッシェ
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
アッシェ
アッシェ
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
陽紅ノ太刀
アッシェ
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
アッシェ
ぴしゃりと 遮る少女。
広げたアーティフレイムを 無言で片付けると、
乱暴に刀を掴み、
バイクをふかして 大穴から飛び出した。
――刀は、 安堵した。
選ばれし “勇者” は 役目を拒んだ。
しかし結果、 刀を旅路へ同行させた。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
跳ねるように疾走するバイクの上で 爽やかな風を感じつつ、
まだ見ぬ冒険に想いを馳せ、 刀は胸を高鳴らせたのだった。
――チャリーン
武器店の店長
ムキムキ筋肉な大男が 小銭を差し出す。
アッシェ
受け取った少女は 表裏を軽く確認してから、 ひょいっとカバンに投げ込んだ。
彼女が訪れたのは、
近隣の街の 「武器専門店」。
店に入るなり、 手持ち品の売却を 依頼したのだ。
そのかたわらで 刀は非常に興奮していた。
100年ぶりに訪れた街では、 目にする全てが新鮮。
武器屋では、 端から端まで所狭しと 武器が並ぶ光景に心奪われる。
アッシェ
足早に 店から去る少女。
刀も、後を 追おうとするが――
武器店の店長
――ガシッと 刀を掴む大男。
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
武器店の店長
武器店の店長
陽紅ノ太刀
陽紅ノ太刀
武器店の店長
武器店の店長
陽紅ノ太刀
武器店の店長
武器店の店長
陽紅ノ太刀
ようやく “現状” を 把握した刀は、
絶望の淵へ 叩き落とされた。