れみ
ねぇ、本当に行くの?
さりな
楽しそうじゃん!
ゆうり
雰囲気あるじゃん。せっかく来たんだし行こう!
8月13日(金)の午前2時 私とさりなはゆうりに誘われて、嫌々近所で有名な廃墟にやってきた。
さりな
確かに噂されている幽霊、出るのか気になる…。
ゆうり
だろ?じゃあ、レッツゴー!
れみ
ちょっと待ってよ!置いてかないで!
ここは、昔小学校だった。 だが、どんどん人数が減っていき廃墟となった。
それだけならまだしも、まだ小学校だった時、色々な噂が流れていたのだ…。
今日は、その噂を確認しに来たのだ。
この廃墟の中で、何が待っているのかも知らずに…………。
ゆうり
まず、1つ目の噂は、職員室の絵。
さりな
確か、その絵って余命宣言されていた美術の先生が、自分がまだ教師だった時の絵を書いたんだよね。
さりな
そして、その絵にはまだ若くして余命宣言されたその先生の恨みがこもってるらしいよ。
れみ
それだけ?
ゆうり
もちろん違うさ。その絵を見た人は、自分も病気にかかって余命宣言されるらしいぞ〜。
れみ
じゃあ、どうやって確かめるって言うのよ。見た人は余命宣言されるんでしょ。
さりな
どうせ、嘘だと思うけどね〜。怖いんだったら私が確かめてあげようか?よ・わ・む・し・さん♫
ゆうり
弱虫なんかじゃねえしー!俺も行くしー!
れみ
えっ!?ゆうりも行くの?
ゆうり
当たり前だろ!
れみ
一人は嫌!私も行く。
さりな
そうこなくっちゃ!
ゆうり
これ…なのか?
さりな
ぽいけど…。
れみ
もう嫌だ。見れないよ〜。
さりな
大丈夫だって!
ゆうり
でも、確かになんか気味悪くね?
れみ
え?この人痩せ細ってる…。
さりな
そりゃ、あとちょっとで死んじゃうんだから。
ゆうり
なんも起きねぇから次行こ!
その時、廊下の奥から 「どーーーーーん!」 鼓膜が破れるかと思うほどの爆音が聞こえた。
れみ
きゃー!
ゆうり
なんだ?
さりな
キャッ!
ドーン、ドーン
れみ
ねぇ、何?二人で私をビビらそうって言うの?
ゆうり
ちげぇよ!第一こんなでっかい音どうやって出すんだよ!
さりな
ちょっと、やばくない?早く逃げたほうが良さそうじゃない?こっちに近づいてきてる気がするんだけど…。
ゆうり
そうだな!早く逃げるぞ!
そして、私達が職員室から出た瞬間、廊下の奥でうごめく巨大生物を見た。
れみ
きゃー!嘘でしょ!
そこには……… 見たことも無いような黒いでかい生物が居た。
さりな
何こいつ!意味わかんない!
ゆうり
俺達よりあいつのほうが早い!どっかに隠れるぞ!
私達は廊下の角を曲がった1番初めの教室に隠れた。
ゆうり
絶対に音を立てたらだめだぞ!
ドーン、ドーン そのまま黒い生物は教室を通り過ぎていった。
れみ
もう行った?
さりな
行ったみたい…。
れみ
何?何なの?あんなでっかい生物見たことない!
れみ
これからどうすればいいの?外に行ったらあいつが居るし、でもずっとここにいるわけには行かないし…。
ゆうり
あんなでっかいやつ俺たちが一斉に行っても叶わないぞ。
ドーン、ドーン
れみ
はっ!?
さりな
しー!
ウオオオオオオオオオオオオオオ
ドカーン、ドカーン
黒い生物は、れみ達のいる教室のドアに体当たりを始めた。
れみ
(もう駄目だ…)
シーン
ゆうり
もう行ったのか?
ドーーーーーーん
その瞬間ドアは粉々に砕け散った。
?
みぃつぅけぇたぁ