志歩
今この状況を 一言で説明するならば
“最悪”
理由は__
?¹
バタンッ
志歩
3体のやや大きめな怪物に 囲まれたから
志歩
さっき獣のようなやつを なんとか倒してきた
ただ大勢となると……
私の攻撃がもたない
それに………
?²
志歩
ガタンッ
志歩
私の身体ももたない
私はずっと相手の攻撃を 避けてばかりだ
なぜなら
志歩
バタンッ
私の武器は『針』だから
前の戦いで6,7本は同時に 投げられるようにはなったが、 そんな簡単に倒せる相手では なさそうだ
投げるだけでも体力を消耗するし
?¹
今はなぜか2体で交互に攻撃を 仕掛けてきているが、 同時に来られると逃げ場がない
志歩
居ても立ってもいられなくなり、 針を思いっきり飛ばす
?¹
針は5本ほど束になって、 1体の左腕に刺さった
先程の攻撃は全て外して しまっていたため、少しほっとした
ガタンッ
志歩
もう1体の怪物が私めがけて 腕を振り下ろす
志歩
息が上がってきた
………そろそろ限界が 近いのかもしれない
?¹
さっきの怪物が、 針が刺さっていない右腕を 振り下ろしてきた
志歩
ゴンッ
志歩
私は飛ばされ、 地面に叩きつけられる
志歩
痛みをこらえて ゆっくり起き上がる
志歩
私の目の前には、今まで1回も 私に攻撃をしてこなっかった 怪物がいた
今思えば、この時のために 力を蓄えていたのかもしれない
?³
そいつは他とは声が違った
待ってましたと言わんばかりに 片腕を振り下ろす
志歩
飛ばされることを覚悟した
?
ガンッ
志歩
聞き覚えのある声と共に、 何かがぶつかる重い音がした
そこには__
志歩
盾を構えたみのりが立っていた
みのり
驚きと痛みで腕を引っ込めた 怪物とは反対に、みのりは私に 手を差し出す
志歩
私はみのりの手を取って 立ち上がった
みのり
そう言ってみのりは、盾を持って 怪物に突っ込んでいった
志歩
?¹
志歩
そうだ、私囲まれてるんだった
バタンッ
ギリギリで攻撃を避け、私は みのりとは反対方向に 針を飛ばした
____
みのり
志歩
みのり
今私達は怪物をなんとか 倒し終え、木の下で休んでいる
私もみのりも、あんなに攻撃 されていたのに服にも傷1つ ついていない
そのことがかなり気になっていた
みのり
志歩
志歩
みのり
志歩
みのり
志歩
みのり
みのり
志歩
みのり
志歩
みのり
みのり
志歩
__一歌、咲希、穂波…
それだけじゃない
こはねや司さん、
………お姉ちゃん
志歩
みんな、無事だといいけど……
みのり
みのり
志歩
志歩
志歩
こういう時、みのりは すごいと思う
……口には出さないけど
志歩
私は気を引き締めて立ち上がった
みのり
志歩
みのり
志歩
こういうところも変わってないな…
志歩
みのり
私は座り直してから口を開いた
志歩
瞬間、みのりの瞳が輝く
みのり
みのり
志歩
これ、止まらないな…
みのり
志歩
みのり
案外早く止まった…
志歩
みのり
志歩
みのり
興奮気味のみのりを横に、 私は一息つく
志歩
みのり
志歩
私は、みのりの横に 置いてある盾を指さして言う
その盾は一般的な形の、 一般的な色の、 一般的なものだった
それなのに、急に大きくなったり 尖ったりするものだから 不思議で仕方がなかった
みのり
志歩
みのり
みのり
志歩
みのり
志歩
一理あると思った
私も想いを込めれば なにか変わるのかな……
志歩
みのり
志歩
みのり
志歩
みのり
私達は立ち上がり、 どちらともなく歩き出した
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