全く…
私も舐められたもんだなぁ…
紅くなった雪を見つめる少女
そろそろ岩永家が来る頃?
桃門
桃門
そうだね
桃門
…これ、残しておくの?
桃門
それに来た足跡で居る所バレるよ?
…まぁいいよ
そろそろ頃合いだからね
もう少しここに居よっか
桃門
姉さんが言うならいいけど…
お母さんあの人だれ?
こら!人に指を向けちゃだめでしょ!
あの方は岩永家長男の
岩永未門様なのよ
未門
なんか言われてるぞ沙樹
沙樹
兄様の事話しているんじゃないの?
未門
まぁどうだっていいや
未門
他の人達が行った方向こっちで合ってる?
沙樹
合ってるはずだよ
沙樹
でも…
未門
ん?どうした?
沙樹
先に行った人は2人のはずなのに
沙樹
足跡が4つある
沙樹
それに…
沙樹
動物の毛みたいなのが混ざってる
未門
沙樹、冗談言ってる場合じゃない
沙樹
兄様?
未門
急いだ方が良さそう
沙樹
……分かりました
紅い雪の中に浮かぶ低身長の少女
…否、それは自分より身長の高い相手に話しかけていただけ
紅い雪で彩られた少女には
九つの尻尾があった
この世でそれを持つのはただ1人
それを見て思わず叫ぶ
未門
夜桜!!!
桃香
…あ
未門
俺の仲間に何をした!!
桃香
…そっか
桃香
……
桃門
姉さんこいつは僕が…
桃香
黙って桃門
桃門
でも姉さんは何も…
桃香
うるさいよ桃門
沙樹
兄様…!!
未門
あぁ分かってる
未門
夜桜家当主…
未門
ずっとお前を探していた!
未門
お前の持っている白刀・白雪を渡せ!
未門
そしてお前には
未門
この世から消えてもらおうか
桃香
…話はそれだけ?
桃香
桃門、あいつ呼んできて
桃香
事情話せばすぐに来るはずだから
桃門
了解、姉さん
沙樹
兄様…僕は…
未門
下がっていろ沙樹
未門
俺の蓬莱で斬り殺す…!!
桃香
…やれるものならやってみなよ
未門
人を殺して…何が楽しいんだ?
未門
人の限られた時間を奪って何が楽しい!!!
???
はいはいそこまで
???
桃香どういうこと?
???
なんでこうなっているの?
未門
誰だお前…
未門
妖狐の手助けをするなら…
未門
お前も斬り殺すぞ
???
…なるほどね?
???
桃香は自己紹介すらしなかったの?
桃香
…だって
桃香
意味が無いじゃん…
???
まぁやってみたらいいじゃん
桃香
…まぁそうだね
桃香
夜桜家長女
桃香
夜桜桃香
桃門
夜桜桃門
クルト
夜桜クルト
桃香
妖魔の国の生き残りの夜桜家
桃香
どうぞよろしくね
桃香
って言いたいところなんだけど…
クルト
こっちにもこっちの都合があるからね〜
桃香
また会えたらいいね
クルト
桃香、行くよ
桃香
…分かった
桃香
またね、当主様
未門
…夜桜家
沙樹
兄様!いいのですか!?
未門
3人相手は流石に無理がある
未門
それに妖狐は白雪を持っていなかった
未門
どうせなら持っている時に殺した方がいい
沙樹
とりあえず帰りますか…
未門
そうするか
桃香
はぁ…
桃香
どうしよう天皇様
天皇様
教えてあげればいいのに
桃香
教えるのはなんか違うじゃん…
桃香
そんなことどうでもいい…
桃香
萎えた…
桃香
無理…
クルト
桃香元気だして…w
桃香
笑うなよ惨めに見えるだろ…
天皇様
ほら、いいことあるって
桃香
無いから言ってるんだよ"美愛"
桃香
殺してやろうかこの野郎…
美愛
この世界でも誰も桃香に勝てないんだから辞めてw
桃香
笑い事じゃないよ…
桃香
はぁ…まぁいいか
桃香
夜桜の名を背負ってる限りしょうがない事か
クルト
本当にいいの?
クルト
だって…
桃香
いいんだよクルト
桃香
分かっているから
桃香
私がこの手で…
「貴方が言うなら悪役を」






