ミヤビ
タオ、おはよう。
タオ
あれ、ミヤビ。今日は早いんだ。
ミヤビ
今日は日直なの。まさかのキリヤくんと。
タオ
あのキリヤくん!?
ミヤビ
そう。旭川キリヤくん。
旭川キリヤは、クラスの王子様だ。
性格は最悪だけど、クラスの女子には
「俺様な感じが素敵〜!」
と言われている。
何が素敵なんだか。
私は特に好きじゃないけど、かっこいいなあ、とは思ってる。
タオ
じゃあ私朝練だから。また帰りにね。
ミヤビ
またあとで。
キリヤ
ミヤビ、遅い
ミヤビ
ミヤビって…
ミヤビ
ごめん。キリヤくん何時頃に来たの?
キリヤ
七時頃だけど?
ミヤビ
早すぎない?
キリヤ
俺、部長だから。県では最弱だけど。体育館の掃除とか、そういうことしてたんだよ
ミヤビ
すごいね。強いと思うよ、学校のバスケ部。私は、運動音痴でしょ?キリヤくんがバスケ教えてくれたとき、すごく嬉しかったんだ。……まあ、早く教室の掃除始めよう!
キリヤ
もう終わってる。黒板やってくれる?
ミヤビ
何もかも早い…
うわ、やばい。黒板の上の方届かない。ジャンプして届くかな?
キリヤ
うわ、ちびだなー
ミヤビ
すぐそういうこと言う。
キリヤ
ほら、ちょっと貸せ。
ミヤビ
え…
キリヤ
こうやって端の方もてば届くんだよ。
ミヤビ
ホントだ。ありがとう!
ミヤビ
(キリヤくんの横顔…かっこよかったな…)
キリヤ
お、そろそろみんな来るな。おわりにするか。
ミヤビ
うん。さっきは教えてくれてありがとう!(にこっ!
キリヤ
(ドキッ)
キリヤ
(こいつ…こんなかわいい顔するんだな…)
がらがら、と教室の戸があいて、女の子が入ってきた。
アカナ
あ、やっぱりぃ!キリヤくんだぁ!
アカナ
アカナねぇ、キリヤくんがぁ日直だって覚えてたからぁ、早めに来たのぉ!えらいでしょぉ!
ミヤビ
(私…この人好きじゃないなぁ…)
キリヤ
はいはい偉い偉い。
アカナ
キリヤくぅん。ちょっと話いいかなぁ?屋上行こお?
キリヤ
おいミヤビ。俺の準備してくれるか。こいつと話しつけてくる。
ミヤビ
うん…わかった
キリヤ
最初に言うぞ。俺には好きな人がいる
アカナ
え…?
アカナ
なぁんだ。言うことバレてたのぉ?で…好きな人って誰なのぉ?
キリヤ
__だ。
アカナ
あんなブス…!?なんでよ!
キリヤ
お前には言いたくない。というか、お前より何千倍かわいいぞ、あいつは。
アカナ
っち…許さない!
キリヤ
あっそ。
アカナ
ふん…__め…どうなるかわかってるわよね…?
作者の言葉
ここまで読んで下さりありがとうございました。
かなり時間をかけて書いた作品なので、いいお話になっていると思います。
面白かったら、♥連打でお願いします!