青影
(猫船さんから、
黒い影が…)

黒い影が女性となり、
女性の頭には、角
お尻辺りににしっぽがある。
……。

青影
(人間…じゃない…。)

怪しい男性
あ、悪魔…

…よくも
親友に酷い事を
してくれたわね?

怪しい男性
ぎゃああああっ!!

青影
(うぉ…)

…悪い事したんだから
罰を与えないとね?

…悪い事をした腕は
どっちだったかしら?

怪しい男性
ひっ、

大丈夫よ、
骨を折るだけだからね。

まぁ、だいぶ痛いけど
ちぎらないだけ
ありがたいでしょ?

青影
(ち、ちぎるって…)

青君、
どっちだったけ?

青影
え、

青影
(今の呼び方は…)

あら、そう
私よ。

桜に
取り憑いていた
幽霊…ふふっ♪

青影
(え、この人が…
闇桜さん?)

闇桜
まぁ、幽霊
じゃないけどね。

闇桜
で、
どっちだっけ?

闇桜
思い出せないなら
青君の好きな方でいいわよ。

青影
いや、
どっちも駄目ですよ!

青影
やめて下さい!!

闇桜
あら、どうして?

青影
どうしてって…

悪い事したんだから
こうなっても
しかないでしょ?

それに、
こうもしないと
私が許さないわ。

青影
(流石にやりすぎだ。)

闇桜
ふーん…甘いわね。

青影
ッ!!

怪しい男性
ッ?!

闇桜
残念だったわね。

怪しい男性
ああああっ!

闇桜
これでも
手加減してる方よ?

闇桜
やっぱり、
引きちぎって
使えないように
した方がいいかしら?

青影
(…やばい、
このままだと
やりかねない。)

闇桜
あ、そうだわ。

闇桜
そこの女性に
渡された資料、
私に頂戴?

青影
(資料?)

闇桜
破ったりすると…

怪しい男性
これです、
これ…これっ!

闇桜
…ふーん、
写真付きなのね。

青影
(何を見てるんだ?)

闇桜
…あら、
遅かったわね。

青影
(夜桜さん。)

夜桜
…お前は誰だ?

闇桜
はじめまして、
闇桜よ。

夜桜
……。

青影
(そういう反応に
なりますよね。)

夜桜
…証拠は?

闇桜
証拠…ね。

闇桜
心を読めることかしら?

闇桜
他はないわ。

青影
(確か闇桜さんは
心を読めたな。)

闇桜
さっき、
『こいつは誰だ?』って
思ってたでしょ?

夜桜
思ってたが、

闇桜
『そんなの誰でも
分かるだろ。』って?

夜桜
……。

えぇ、分かるわよ。

この前、自室で
何の雑誌を
読んでたのかも…

青影
(雑誌?)

あら、青君
気になる?

実はね、
夜桜こう見えて…

夜桜
…やめろ、話すな。

闇桜
ふふっ、
証明されたみたいね。

夜桜
…ところで桜は?

闇桜
そこよ。

猫船
……。

青影
(俺のせいで
「あれ」が
投与されてしまった。)

青影
(数時間後に、
猫船さんはもう…)

闇桜
大丈夫よ。

闇桜
桜はこれぐらいで
死なないわ。

青影
え?

青影
(これぐらいって…
かなりまずい状況だぞ?!)

闇桜
寝てるのは
桜の特質が
発動してるからよ。

青影
(猫船さんの特質?)

夜桜
一体、
何があったんだ?

青影
…俺が来たときには
状況が深刻だったので

青影
氷魔法を
使ってたんですが、
途中で…暴走しかけて…

青影
暴走しないように
なんとかしてる間に、
猫船さんが俺を庇って…

夜桜
…ここの後の仕事は
俺が引き継ぐ。

夜桜
事務所に医師を
呼んでおくから、
二人ともみてもらえ。

青影
…はい。

夜桜
悪いが、
桜を運んでほしい。

夜桜
お前も青影と
一緒に帰れ。

闇桜
無理よ。

闇桜
まだ色々と
聞きたい事があるわ。

闇桜
それに…罰を与えないとね。

夜桜
それは俺らの
仕事じゃない。

夜桜
白樹のところの仕事だ。

闇桜
……。

夜桜
鎖を解除しろ。

闇桜
…分かったわ。

青影
(ッ!?)

怪しい男性
うっ、

青影
そ、それってっ!

青影
(猫船さんに
投与された奴か!?)

闇桜
あ、違う違う。

闇桜
私が持ってた
睡眠薬の注射器よ。

青影
…え?

夜桜
…青影を
止める時に
使ったやつか?

闇桜
えぇ、

闇桜
魔法を解除したら
逃げちゃうからね♪

青影
(紛らわしいな。)

闇桜は男性が
眠ったのを確認し、
魔法を解除した。
闇桜
じゃあ、
これを白樹さんに
渡しといてくれる?

夜桜
それはなんだ?

闇桜
さっき、
そこの人から
貰ったのよ♪

闇桜
重要なものだから
失くさないでね。

闇桜
青君も拾った奴
夜桜に渡して、

青影
は、はい。

夜桜
青影、
こいつから
眼を離すなよ。

闇桜
別に何も
しないわよ。

闇桜
じゃあ、
青君帰ろっか♪

青影
はい…。

青影は猫船をおんぶし、
闇桜と一緒に
事務所に戻り始めた。