まず俺達は魔法の本を手当り次第借りてきた
湊
これ、ほんとに使える呪文なのか?
ユリ
ちょっと見せてください
ユリに本を手渡した
ユリ
えっと…
ユリ
全て見た事はあります
ユリ
使ったことは無いですが…
湊
ほんとか?
湊
じゃあ、俺でも使えるのか?
ユリ
試してみますか?
湊
やりたい!
ユリ
じゃあ、試しにこの呪文を呼んでください
ユリ
物を浮かせる魔法です
湊
えっと?
湊
ウィンガーディアム…レビオーサ!
(調べたやつだから、何かの映画で使われてるかもです。許してください By作者のなつ)
湊
…………
ユリ
…………
湊
何も起きないな
ユリ
多分、標的を定めてないからです
ユリ
私がやって見ますね
ユリは部屋に置いてあった本をじっと見つめ呪文を唱えた
そして、本を力強く指さした
ユリ
ウィンガーディアム・レビオーサ!
本はふわふわと宙を漂った
まるで生きているみたいだ
湊
ほんとに浮いた!
ユリ
まだ軽いものしか浮かせませんが…
湊
じゃあ、俺よもう1回やってみるか!
ユリ
頑張って下さい…!
湊
よし、じゃああの花瓶を…
俺は瞳にキッと力をいれ、花瓶を睨みつけた
湊
ウィンガーディアム・レビオーサ!
すると花瓶がコトコトと動き出した
そして、宙に浮いたのだ
湊
浮いた…浮いたぞ!
ユリ
凄いです!湊さん!
湊
やったぁ!
ユリ
あ、集中力を切らすと…!
パリン!
花瓶が音を立てて割れた
湊
あっ…やべ
ユリ
集中力を切らすと、魔法も弱くなっちゃうんですよ
ユリ
今度から気をつけてくださいね!
湊
ごめん…
母に怒られているようだ
そして俺達は、次の日もその次の日も魔法の練習をした
1ヶ月後
湊
ウィンガーディアム・レビオーサ!
ユリ
もうこの魔法は朝飯前ですね!
俺は安定して魔法を使えるようになった
ユリ
じゃあ、次の魔法もお願いします
ユリ
鳥を静める魔法です
湊
エイビス・クワイエタス…
俺はすっと手を横にスライドさせた
それと同時にさっきまでうるさかった鳥が静まり返った
ユリ
凄い!やっぱり上達してますね!
湊
ありがとな!
湊
じゃあ、次はユリだな
ユリ
はい、分かりました
ユリ
では水を凍らせる魔法を…
ユリ
アグアメンティ・グレイアシス!
目の前にあった水たまりが一瞬で氷になった
湊
やっぱりユリは凄いな
湊
俺とはオーラが違う
ユリ
いえいえ、そんな…
湊
謙遜すんなって!
湊
そうだ、あれやってくんねぇか?
ユリ
あれ…?
ユリ
あぁ、傷を癒す魔法ですね
湊
そうそう、それ
ユリ
…また怪我したんですか?
湊
あはは…
ユリ
あははじゃないですよ!
ユリ
少しは気をつけてください!
湊
そんな怒んなよ~
湊
今回だけだからさ!
ユリ
それ言うの何回目ですか?
湊
まぁ、細かい事は気にするな!
ユリ
もう…
ユリ
じゃあ、そこに立っててください
湊
おう
ユリ
ヴァルネラ・サネントゥール…
俺の周りを淡い光が包み込んだ
その光が消えると、傷が綺麗さっぱり無くなっている
まるで、初めから怪我をしていなかったかのように
湊
ありがとな!
ユリ
大丈夫ですよ
ユリ
でも!
ユリ
あんまり魔法に頼りすぎないでくださいよ?
ユリ
身体に害があるかもしれませんし
湊
あぁ、分かった
湊
それで、時空魔法は使えるようになったか?
ユリ
はい、小さい時空魔法ですが…
湊
ほんとか?!見せてくれ!
ユリ
はい…!
ユリ
何か軽いものは持っていますか?
湊
じゃあ、これは?
俺はポケットに入っていた、手の平くらいの小さな
クマのキーホルダーを手渡した
ユリ
ありがとうございます
ユリ
ポータス!
そうユリが唱えると、キーホルダーは消えていた
湊
あれ、どこいったんだ?
ユリ
魔法が上手くいっていれば、湊さんの部屋にあるはずです
湊
ほんとか?!
湊
見に行くぞ!
俺は急いで階段を駆け上がり、勢いよく扉を開けた
湊
あった!キーホルダーがあるぞ!
湊
ユリ、上手くいったな!
ユリ
はい!とっても嬉しいです…!
湊
そう言えば時空魔法って
湊
呪文自体は単純な言葉なんだな
ユリ
はい、でも短くて単純だからこそ集中するのが難しくって…
湊
あぁ~、だから俺は出来ないのか
ユリ
恐らく…
ユリ
大きな時空魔法は一流魔術師でも難しい魔法ですからね
ユリ
私達のような素人はとても難しいんです
湊
へぇ…
そう俺たちが話していると、下の階から誰かが階段を上がってきた
湊
ん?誰か来るな
ユリ
湊さんのお母様ですかね…
ガチャ
おばあちゃん
湊
湊
婆ちゃん?!
おばあちゃん
そして、ユリさん
ユリ
えっ…
湊
ユリが…見えるのか?






