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近所の喫茶店に連れてこられた

明里

(なんで着いてきちゃったんやろ…)

謎の女

改めて、はじめまして。

夏帆

斎藤夏帆っていいます。

夏帆

あなた、お名前は何て言うの?

明里

夏帆

まあ、後々話してくれればいいわ。

夏帆

私は今、今野伸二って人と記憶に関する研究をしているの。

明里

…はぁ。

夏帆

それで、「記憶を書き換えることができる手術」の方法を思いついたのね。

夏帆

あなた、飛び降りたいと思うほど辛くて、死にたいと思っているんでしょう?

明里

…はい。

夏帆

だったら、私たちの実験台になってくれない?

夏帆

成功したあかつきには、今の辛い記憶はすっかり忘れて、

夏帆

楽しい生活が待っていると思うわ。

明里

…もし失敗したら?

夏帆

…それはまだ私たちにもわからないわ。

夏帆

でもまあ、脳に直接手を加える手術だからね、

夏帆

亡くなる可能性は高いかも。

明里

夏帆

実験前には誓約書を書いてもらう必要があるから

夏帆

またその時にもっと詳しく説明するんだけど。

夏帆

どう?興味はある?

明里

明里

…もともと死のうと思っていた身なので。

明里

協力します。

夏帆

本当に!ありがとう。

夏帆

では早速だけど、私たちのラボに案内するわね。

明里

…はい。

その後、今野伸二とも面会をして

手術に関する説明もしっかり受けた

伸二

―説明は以上です。

伸二

もし実験に協力してくれるのであれば

伸二

この誓約書にサインをお願いします。

明里

心はほとんど決まってる

でも手が震えてなかなかサインを書くことができない

夏帆

…怖いわよね、

夏帆

そりゃそうよ。

夏帆

でも、成功したらきっと素敵な生活が待ってるから

夏帆

今の辛い生活とは違う、素敵な生活が…

夏帆はそこで言葉を止めた

うつむいてしまい、目には涙を溜めている

夏帆

…ごめんね、急に

夏帆が鼻をすする音だけが響く

夏帆

…私ね、妹がいたの。

夏帆

ちょうどあなたくらいの歳だったわ。

夏帆

…でもね、数年前にこの世から旅立ってしまって。

夏帆

学校でのいじめが原因だった。

夏帆

それもちょうど、あなたがさっきいたビルから飛び降りてしまってね。

明里

夏帆

…あなたを見た時、どうしても放っておけなかったの

夏帆

妹と重なっちゃって…

明里

夏帆の話を聞いていて

最初は正直、私を実験台にするための演技かと思ってた

でもどうやら違うみたい

大粒の涙を堪えきれずにこぼし、しゃくりあげるように泣いてる

明里

…そうだったんですね。

初めは怪しい実験だなんて思っていたけど

そんな思いがあったんやね。

一度深呼吸をして

誓約書にサインを書く決意が固まった。

高橋明里

明里

よろしくお願いします。

夏帆

…素敵な名前ね。

夏帆

絶対手術成功させるから。

夏帆

ね?

伸二

うん、もちろん

伸二

素敵な生活が送れるようにね。

明里

ありがとうございます。

どうせ死ぬつもりだったから

この2人に賭けてみようと思った

数時間後

手術は無事成功した

夏帆

よかった…

伸二

うん、本当によかった

安堵の空気が流れる

伸二

それでさ、

伸二

どうする?

夏帆

どうするって?

伸二

この子はきっと数時間後に目覚めるけど

伸二

自分が何者かもわからない状態のはずなんだ

夏帆

…そうよね

伸二

だからさ

伸二

この子が目覚める時に君が立ち会えば

伸二

君の妹として、これから生活していくこともできるんだ

夏帆

伸二

妹は戻ってこないけれど…

伸二

この子のおかげで、君の心に空いた穴を、少しだけ

伸二

ほんの少しかもしれないけど、埋めることができるかもしれない

伸二

…どうかな

夏帆

…ありがとう

夏帆

私が引き取ることにするわ

夏帆

私の妹、“晴夏”として

伸二

…そうか

伸二

この子のこと、よろしく頼んだよ

夏帆

うん

夏帆

今度は絶対、辛い思いはさせないから

夏帆

任せて

伸二

うん、

伸二

心強いよ

こうして無事手術が成功した明里は

夏帆の妹、“晴夏”として引き取られ

新しい生活を送ることになった

つづく

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