テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

目を覚ました

???

どこ、ここ…

何があったんだっけ

というか

私って、誰だっけ…

謎の女

起きた…!

謎の女

晴夏!

???

晴夏…?

???

というか、あなたは誰ですか…?

謎の女

そうよね、びっくりするわよね

謎の女

とりあえず、お医者さん呼びましょう

謎の女性は興奮しつつも冷静に

ナースコールを使ってお医者さんを呼んだ

なんで何も覚えてないんだろう?

もう、なにがなんだか…

謎の女

まず、私が誰かよね

夏帆

私はあなたの姉である、“斎藤夏帆(かほ)”です。

夏帆

そしてあなたは、私の妹の“晴夏(はるか)”よ。

晴夏

晴夏…

晴夏

…ごめんなさい、本当になにも覚えてなくて

晴夏

あなたのことも、私のことも、何も思い出せないんです

夏帆

大丈夫よ。ゆっくりでいいから

夏帆

…思い出せなかったとしても

夏帆

これからの生活を穏やかに送ることができれば、それでいいわ。

晴夏

コンコンと病室のドアがノックされる

謎の男

失礼します。

謎の男

目が覚めましたか。

伸二

私はこの病院の医者である、今野伸二と申します。

伸二

晴夏さんは、事故で頭を強く打ってしまったみたいで。

伸二

頭の傷はそこまで大きくはなかったのですが、

伸二

意識のない状態でしばらく寝ていたのですよ。

気になって頭を触ってみると

たしかに包帯が巻いてある

でも身体に目立った傷はないな…

頭だけ打っちゃったのかな?

…というか、事故ってどんな事故なんだろう?

色んな考えが頭を巡る

伸二

お察しの通り、頭以外目立った外傷はないため

伸二

今日づけで退院ができます。

伸二

どうされますか?

夏帆

もし晴夏がよければ、今日家に帰ろうかしら

夏帆

体調はどう?

晴夏

…悪くはないです。

夏帆

そう、じゃあ今日退院しちゃいましょう。

伸二

承知しました。

伸二

では、斎藤夏帆さん、受付で手続きの方があります。

夏帆

はい。

伸二

晴夏さんは、ここで少しお待ちください

晴夏

はい…

2人が去った病室はやけに静かで

かえって気持ちが落ち着かない

晴夏

どういうこと…

記憶がないって

こんなに怖いことなんだね…

家に着いた

夏帆

ただいまー

夏帆

はぁ、よかった

夏帆

晴夏が帰ってきて

晴夏

…ただいま、です

夏帆

そうだ、今日の夕飯は何が食べたい?

晴夏

…私って、好きな食べ物なんでしたか?

夏帆

…そうね、

夏帆

晴夏はカレーが大好きだったなぁ…

少し目が潤んでいるように見える

夏帆

…へへ、ごめんね?

夏帆

晴夏が戻ってくるかどうか、心配だったから

夏帆

こうして家にあなたがいることに感動しちゃって…

晴夏

…そんなに長い間寝てたんですか?

夏帆

…そうね

夏帆

とっても長く感じたわ

晴夏

そうだったんですね…

夏帆

よし、今夜はカレーにしましょう

夏帆

それでさ、

夏帆

敬語じゃなくていいのよ?

晴夏

…たしかに、そうですよね

夏帆

少しずつでいいから、

夏帆

タメ口で話してよ

晴夏

…うん、分かった

夏帆

そう!

それからというもの

数日間はこんな感じで過ごしていました

なにがなんだか分からないけど

嫌な気持ちはしなかったから

暖かい家で、暖かいお姉さんと共に

暖かい日々を過ごしてたな…

その後

家で暇をしている私は

図書館に行くようになった

ある日、カウンターで本を借りて

外に出てすぐのこと

突然、男の人が後ろで声を上げた

明里!

あかり?私じゃないや

明里!!

いや、これ私に対して言ってるよな…

少し歩くスピードを緩めてゆっくり振り返る

明里!心配したんやぞ!

あ、関西弁だ

不思議とその関西弁が心地よく感じた

いや、でも、

あなたは誰…

晴夏

あの…

晴夏

人違いじゃないですか?

…え?

晴夏

そんなに明里さんって方に似てたのなら、紛らわしくてすみません。

いや、何を言って…

本当に困惑してる

何か私と関係あるのかな

でも、私は晴夏のはずだし

コテコテの関西弁だし…

謎は深まるばかり

晴夏

すみません。

とりあえず、帰って頭を整理しよう

足早にその場を去った。

その後、もう一度その人と会って

今度は私の兄だって主張してきたんだよね

なんとなく、それを信じてみることにして

スマホを渡して…

今思えば、なかなか無謀な賭けだったけど

正解だったみたい

今はもう、全部思い出した

明里

…そっか、私、

明里

ここから飛び降りようとしてたんだ…

なぜかは分からないけど

涙が溢れてくる

慧人

明里…

慧人

ごめんな、気づいてあげられへんくて

慧人

明里はいつでも明るくて

慧人

きっと学校でも上手くやってるって

慧人

そう思い込んでた

明里

…ううん、いいねんて

明里

私も隠そうと必死やったから

明里

家族に心配かけたくなくて…

明里

…私こそごめん、急にいなくなって

慧人

ほんまやで、びっくりした…

夏帆

…明里ちゃんを誘拐してしまって

夏帆

本当にごめんなさい

夏帆

ご家族にはたくさんご心配かけたと思います。

慧人

…いえ

慧人

もちろん心配はしましたけど、

慧人

むしろ、明里を助けてくれたので。

慧人

本当にありがとうございます

夏帆

いえいえ…

夏帆

詳しい事情は、これから話させてください。

夏帆

ここではなんなので、近所の喫茶店で話しましょう。

こうして3人でビルの屋上から降り

喫茶店に向かった

つづく

この作品はいかがでしたか?

12

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚