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あ
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#虐待
ruruha
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とある快晴の日、クリムゾンバットのアジトにて
下っ端たちが何気なく、古びた棚を漁っていた
埃を被った雑誌や、読み捨てられた漫画。
用途の分からない工具や、誰かが置き忘れた菓子の空箱。
クリムゾンバット下っ端D
下っ端は軽くため息をついた。
ふと、深紅の表紙をしたアルバムに目がいく。
クリムゾンバット下っ端D
暇を持て余していた下っ端は、ついそのアルバムをみてしまう。
クリムゾンバット下っ端D
紅アヤメ
クリムゾンバット率いる、「紅夜の暴君」こと紅アヤメ
彼女は、ひとりの弁護士である母親のもとに生まれた。
父親を知らずとも、母親から与えられた愛情と裕福な暮らしに不自由することなく育ち、幼い頃から家庭教師をつけられ、勉学に励むことを期待されていた。
アルバムの一枚目の写真に写っていたのは、まだ幼いアヤメだった。
小さな身体に似つかわしくないほど上品な衣服を身につけ、膝の上には大切そうにヴァイオリンを抱えている。
弓を握る手には少しばかり力が入りすぎていたものの、彼女なりに一生懸命、教えられた旋律を奏でようとしていた。
幼いアヤメ
アヤメは、一音間違えた
家庭教師
幼いアヤメ
家庭教師の指摘を受け、アヤメは慌てて弓を動かした。
しかし、またしても音を外してしまい、部屋の中に不揃いな音が響く。
アヤメはびくりと肩を揺らし、それから楽譜とヴァイオリンを交互に見つめた。
幼いアヤメ
何度やり直しても思うようにはいかず、とうとうアヤメは小さく息を吐いて、しょんぼりと俯いてしまった。
幼いアヤメ
まだ幼かった彼女には、そのときは知る由もなかった。
上手に弾けたかどうかよりも、何度間違えても再び弓を握ったことこそが、その日の小さな成長だったということを。
ページがめくれられるーー
次の写真には、幼いアヤメとはまるで別人なアヤメがいた
制服を着崩し、堂々と胸を張り、その背後には何人もの仲間を従えている。
紅アヤメ
威勢のいい声が、街の空気を弾ませる。 その顔には、自分の居場所を見つけた者だけが持つ、屈託のない自信が浮かんでいた。
そこは、誰かに用意された居場所ではない。
自分で選び、自分で作り上げた場所だった。
そして、三枚目
その写真には肩を組みながら笑い合うアヤメとアカネの姿があった。
かつては互いに一歩も譲らず、アヤメがアカネを自分の下につけようとしたことさえあった二人だったが
いつしかその関係は、勝ち負けだけでは語れないものへと変わっていた。
牙檻アカネ
紅アヤメ
牙檻アカネ
2人は顔を見合わせると、どちらからともなく声を上げた。
ただ、隣に立って一緒に笑っていられることがなんだかんだ心地よかった。
肩を組んだ二人の笑顔は、まるでこれからも互いに競い合いながら歩いていくことを約束するよう
それは、勝者と敗者の関係が終わり、二人だけの友情が始まった日の記念写真だった。
紅アヤメ
牙檻アカネ
アカネとアヤメは雨に濡れながら話をしていた
牙檻アカネ
牙檻アカネ
紅アヤメ
紅アヤメ
雨音に負けないように声を上げても、アカネは何も答えなかった。
ただ静かにアヤメを見つめ、それ以上は何も言わないまま、その場を去っていった。
紅アヤメ
その声は、雨にかき消される
四枚目の写真は、少しだけ見切れていた。写っているのは、雨に濡れた街角と、その中にひとり佇むアヤメの姿だけ。
傘も差さず、ただ静かに立ち尽くしている彼女の横顔は、降りしきる雨に紛れるようにして、わずかに濡れていた。
アカネとは違う高校へ進むことになり、見慣れた場所を離れて、新しい学校へ向かって歩いている。
その背中には、昨日までの少女とは少し違う、どこか大人びた雰囲気が漂っていた。
室襲
室襲
室襲
室襲
室は静かにアヤメのあとをついていく
室襲
室襲
アヤメはこたえなかった
ただ前だけを見つめ、そのまま歩き続ける。
母親の言葉も、アカネとの別れも、これまで過ごしてきた日々も、すべて背中へ置いていくようにして、アヤメは新しい学校へ向かって進んでいった。
室はその後ろ姿を、静かに見守った。
そして、その一瞬を切り取ったのが、この五枚目の写真だった。
クリムゾンバット下っ端D
最後の写真を見終えたところで、背後から突然、声がした。
室襲
クリムゾンバット下っ端D
下っ端は驚いて振り返った。そこには、いつの間に戻ってきたのか、室襲が静かに立っていた。
クリムゾンバット下っ端D
慌ててアルバムを閉じると、下っ端はそれを室へ差し出した。
室は受け取ると、何事もなかったかのようにアルバムをみた
室襲
クリムゾンバット下っ端D
下っ端は勢いよく頭を下げると、そのまま逃げるように走り去っていった。
室襲
室襲
室は気にすることもなく、アルバムを大切そうに抱えた。
紅アヤメ(くれないあやめ)♀ 身長:158cm 種族:人間 クリムゾンバットの紅夜の暴君。母親が弁護士。アカネとは昔ライバルであり親友だった。
室襲(むろかさね)♀ 身長:154cm 種族:獣人 紅アヤメのボディーガード。アヤメの母に雇われた。大人しそうだが、結構強い