人間実験 -今日から脱、引きこもり-

…キーンコーンカーンコーン

鈍い頭痛を誘発しそうな歪んだベルが施設に鳴り響く。

それはプログラム開始を告げる残酷な合図。

先程まで施設内を優しく満たしていた青春の光は瞬時に霧散し、

プログラム参加者である少年少女の瞳を絶望の色に塗り変えてゆく。

苦虫を噛み潰したみたいな顔で呟く。

すると、ハンドメガホンを手にした六花が、

未来の問いに答えるように姿を見せた。