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悠真

瑠色!!!!!!!

君が倒れた時…

私の声に反応しなかった時…

目を開けなかった時…

1年前のあの悪夢が蘇る。

最愛の親友を失った時と同じ……。

今度は……最愛の恋人を……?

悠真

いっ………いや…っ

悠真

やだっ……やだぁっ…はぁっ…

どんどん呼吸が荒くなる。

ねぇ…目を開けてよ……。

ねぇってば…

悠真

はぁっ……けほっ…けほっ…

悠真

うっ……

意識が……薄い。

落ち着け…私…

落ち着け私……

私………、私……

???

夏輝

先輩!!!!!!!

悠真

うっ……!?

悠真

なっ……な……なっ…

どうして……君が…

夏輝

落ち着いてください!!

夏輝

救急車は呼びました!!

夏輝

瑠色先輩は大丈夫です!!

夏輝

まだ息をしてますから!

悠真

うっ…はぁ……うぅ…

夏輝

先輩。落ち着いて。

夏輝

ゆっくり………深呼吸です…

悠真

ふぅぅ……、

夏輝

そうです。

夏輝

今は…ゆっくり…

夏輝

冷静になりましょう…

私はただ…俯いてうなずいた。

ただただ怖かった。

夏輝

瑠色先輩は命に別状はないそうです。

悠真

そっ……か……

夏輝

親御さんとはまだ連絡がとれてないそうです。

悠真

瑠色のお母さんとお父さんは…遠い所に出張で………

夏輝

連絡がとれても駆けつけてこられないでしょうね……

悠真

う…ん…

夏輝

大丈夫ですか?先輩。

悠真

うん……あり…がと

悠真

なっつのおかげで、なんとか…

悠真

なんであんな所にいたの……?

夏輝

え、いや…

夏輝

今日の夜だけ休みがとれたので…

夏輝

先輩の顔を……みたくて先輩の家行ったんですけど……

夏輝

出ていく先輩が見えて…追ってきたら………。

悠真

そう……

悠真

そういうこと…だったんだ。

夏輝

夏輝

思い…出したんですか……

夏輝

鈴のこと…

悠真

っ…!!!!

夏輝

あ、いや…すみませんっ…

夏輝

そんなつもりじゃ……

悠真

ううん…合ってるから、いいの。

夏輝

………。

悠真

確かに鈴のこと…思い出した。

悠真

もう……

悠真

もう……

悠真

瑠色までいなくなるんじゃないかって…思って……

目の奥から熱いものがこみ上げる…

悠真

怖かったっ…

そう…怖かった。

大好きな君を…

失いたくなくて…。

夏輝

先輩…………

夏輝

瑠色先輩が目覚めたら…事情をよく聞きましょう。

悠真

うん……

悠真

大きくなったらいっくんと結婚する〜!!

それはある夏の日。

俺にとって、とても嫌な思い出…

悠真

瑠色よりいっくんが好きだもん!!

たまたま俺は目撃してしまったんだ…。

悠真がいっくんに告白する所を。

大好きな悠真が…

俺よりいっくんを選んだ。

それを認めたくなくて…

否定したくて……

いっくんが憎くて。

大嫌いだった。

いっくん

悠真ちゃんは…俺が好きなの?

悠真

うん!すきぃ…!!

悠真

だから結婚したい!!

いっくん

そっか…

いっくん

結婚!やくそくだよ!

悠真

やったぁ!!

悠真

やくそく!

瑠色

っっ……

俺はただ木陰に隠れて

2人の会話を聞くことしかできなかった…。

俺の駄目なところ…

それは………

それはっ……………

瑠色

うっ………あぁ…

空気に匂いがあった。

きつい消毒液の匂いだ。

それと太陽を浴びたシーツの匂い。

朝の匂い。

そして………

大好きな人の匂いがする……。

瑠色

いて…っ…

頭には包帯が巻かれてあった。

なぜ…?

そうだ…俺は確か……。

悠真

る……いと……?

俺のベッドに、もたれて眠る人影があった。

そこから大好きな人の匂いがする。

柔らかそうなツインテール、

大きな瞳…

あぁ…悠真だ。

悠真

瑠色……っ

俺をみると彼女は涙を目に浮かべた。

そして俺の身体を強く抱きしめる。

瑠色

悠真…………?

悠真

死ぬかと思ったぁぁ……

悠真

うぅっ…

俺の胸の中で彼女は泣いた。

やっぱりこの匂いだ。

優しい匂い。

懐かしい………

懐かし…い……?

悠真は…悠真は………

瑠色

いっ……く……ん

悠真は…いっくんが好きで………

瑠色

……。

悠真には……

その記憶が

ない。

それは……あの日の出来事から……

3人を離した出来事から………

悠真はあの日から…失ったんだ。

いっくんの記憶も…全部。

悠真

瑠色………?

瑠色

悠真

泣いてるの…?

瑠色

瑠色

え………?

瑠色は泣いていた、

辛そうな顔を浮かべながら…

悠真

瑠色……?

瑠色

悪い…悠真……

悠真

なに…が…?

さらに彼は顔をしかめる。

なんで…そんな顔するの…?

どうして…

瑠色

瑠色

もう…アイツには関わるな

悠真

アイツ…………?

瑠色

だから……

瑠色

椎名にはもう関わるな。

突然そう言われ…頭が真っ白になった。

悠真

え………?

悠真

どうして!!!?

気づいたら私は叫んでいた。

理由なんて…

ないはずなのに…………、

瑠色

なんだよ。

瑠色

やっぱり…

瑠色

お前はアイツのことを……

悠真

え…?

瑠色は「はっ」としたように

右手で口を覆った

だけどしばらくして

瑠色

なんでもねぇよ。

冷たい声でそう告げた。

彼の瞳は…どこか幼げで

もう私を捉えていなかった。

悠真

…。

ねぇ…なんなの…?

何か私に………

悠真

瑠色…

悠真

悠真

何を秘密にしてるの……?

瑠色

え………

悠真

私…ずっと気になってるよ…

悠真

瑠色は…何を私に隠してるの…?

瑠色

それは…

悠真

言わなきゃわかんないよ!!

悠真

思い出せない!!!!!

瑠色

悠真…っ

私は逃げるように…

病室を後にした。。

私はきっと…思い出しかけている…

大切な何か…

本当はいたんだ…

私達は3人だった……

きっとそうだ…

だけど記憶は曖昧だ。

何も映さない。

瑠色は…椎名君と関わるなと言った。

その意味がようやくわかった…

彼は…

彼は私達の……

椎名

今から会おうよ

悠真

悠真

いいよ

確かめてみないと

何もわからない………

椎名

やっほ。

椎名

来てくれてありがと。

悠真

ううん。

悠真

私も会いたいと思ってた。

椎名

え?ほんと?

椎名

嬉しいな笑

悠真

どこかに行こうよ

悠真

話がしたいの…

悠真

椎名君と…。

悠真

大切な話。

椎名

……?

椎名

わかった……

椎名

行こう

悠真

うん。

まだ何もわからない…。

椎名

それで…話って何?

悠真

悠真

椎名君…言ったよね

椎名

え?

悠真

俺のこと…覚えてる?って

椎名

……

悠真

それってどういうこと?

悠真

私、ちゃんと君のことを知りたいと思ったの…

悠真

初めての感じがしない…

悠真

私…昔のことが曖昧で…

悠真

よく覚えてないんだけど…

聞こう。君のこと。

知りたいから。昔のこと。

どうして瑠色が椎名君を嫌うのか…

それはなんで?

君は一体………

悠真

悠真

私達…

悠真

昔会ったことが…ある…?

悠真

椎名

彼は少し冗談げに笑った後、

ゆっくりと口を開いた。

椎名

何のこと…?

悠真

え…?

椎名

俺、そんなこと言ったっけ…

椎名

よく覚えてないや。

悠真

え…言ってた…よね?

椎名

俺…生まれも育ちも隣町だし、

椎名

会ったことなんて

椎名

ないと思うけど。

悠真

え……

謎は更に包まれていく。

私は……

誰を探しているの…?

結局彼と私は…

少し話をしただけで別れた。

そっか…私達は…

ただの友達だから……

だから………

悠真

あれ………

悠真

なんで私…泣いてるの…?

昨日…

俺はアイツと再会した。

その時こみ上げた不安は…

恐ろしいものだった。

椎名

やっほ。

瑠色

お前は……昨日のっ…

椎名

昨日の?

椎名

やだなぁ瑠色。

椎名

久々の再会じゃない。

椎名

昨日がはじめましてじゃないだろ…?

椎名

俺達。

瑠色

何…言って……

俺達……?

久々の再会…?

何かひっかかる……、

椎名

椎名

とぼけんなよ、

瑠色

は…?

椎名

根性なしの臆病者のくせに

瑠色

てめぇ……何がいいてんだよ

椎名

うざったりぃなぁ

椎名

お前は悠真を俺から奪った。

椎名

あの事件の時…

瑠色

あの事件……?

椎名

覚えてねぇのかよ…

椎名

さすがだな

椎名

自分にとって不利益のことは忘れちゃうんだ。

椎名

結局…

椎名

昔からなにも変わってない。

椎名

お前は大切なもの…何も守れないんだ。

瑠色

っ……

その時蘇った。

俺は悠真の眼中には…

もともと存在しなかったこと。

悠真を今まで…

自分のものだと思いこんでいたこと。

そうだ…こいつは……

瑠色

瑠色

いっ…………くん?

椎名

椎名

その名で呼ぶな。

椎名

俺は…

椎名

椎名だ。

椎名

もう黒メガネのガキじゃねぇ。

そしてもう1つ。

悠真がコイツのことを忘れた理由。

とある出来事を………

あの悪夢を…

俺は思い出す。

次回予告

いっくん

悠真ちゃん!!!!

そうあの日も…

俺はただ見ているだけだった。

それなのに………

瑠色

お前が悠真を守れなかったんだ…。

それなのにっ…、

瑠色

俺達といる資格なんてないんだ!!!

悠真を奪いたい一心で…

小さく…でも取り返しのつかない…

最低最悪の嘘をつく。

椎名

お前こそ…資格がねぇんだよ

椎名

悠真のことを好きになる資格なんて!

椎名

てめぇにはねぇんだ!!!

今…その真実が暴かれる…。

続きは♡800で!

お楽しみに✨

好きになってはいけなかった2

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コメント

6

ユーザー

しろくま🍓 おお!ありがと✨ いやいや、まだまだ足りないものばかりだよ…(。ŏ_ŏ) 頑張る!俺もすしぃ🍣🥰

ユーザー

♥️八百押したよ!続き待ってるねー❗どうしてこんなにうまい作品が作れるのか…私にはわからない…(きっと才能だけどw)RION様頑張れ!大好きだよ!💕

ユーザー

あおりんご ありがとう!!! 頑張る!!

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