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陽菜
陽菜
友達A
陽菜
陽菜
友達B
友達A
陽菜(心の声) ほんとだよ。怖いくらい 私は“幸運”に恵まれてる。 朝は寝坊しても電車が遅れて間に合う。 忘れ物をしても、先生が気づかない。 欲しいものは大抵、誰かがくれるか、当たる。
陽菜
友達B
陽菜(心の声) たぶん、私、 “当たり前”を知らないのかもしれない
ー帰り道ー
陽菜(心の声) 駅までの帰り道。今日も空は、晴れてる。
陽菜
陽菜
友達a
大輝
ガタンーー!!
大輝の先生
友達b
大輝(心の声) もう慣れた。これが“俺の日常”。 忘れ物、落とし物、トラブル。 気をつけても、何かがズレる。 何もしてなくても、誰かに迷惑をかける。
大輝
友達a
大輝
(少しだけ、語気を強めた)
(でも、誰も本気では心配してくれないことも 知ってる)
ー帰り道ー
大輝(心の声) もう夕方か。 今日も何もいいことなかったな
大輝
(ポケットに手を突っ込んで 歩いていたそのとき)
【交差点】
陽菜
大輝
(ぶつかる、肩と肩)
陽菜
大輝
(視線がふと重なった)
(ほんの、0.5秒)
陽菜(心の声) …あれ?なんだろ、この人――
大輝(心の声) この子…すげえ、明るい。 俺とは違いすぎて、まぶしいくらい
(けれど、そのまま言葉は続かない。)
(信号が青になり、人波に流される。)
(すれ違って、それっきり――)
陽菜
友達A
陽菜
友達A
陽菜
陽菜
大輝
(駅のベンチで、カバンから落ちたプリントを拾いながら)
大輝
大輝(心の声) (それでも、もう一度くらい―― 会えたらいいな、なんて)
【ナレーション】 それは、ほんのすれ違い。 でも、ふたりの人生のなかで、 確かに“何か”が揺れた瞬間。 運命が交差する音は、 まだ微かで、聞こえない。 だけどその日から、 ふたりの“普通じゃない”日常が、 ゆっくりと――動き出す。