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法だのなんだの難しいのに書こうと思った主ちゃん凄い。いっぱい調べたんだなって思いながら読んでる 桜の心の綺麗さが凄く羨ましい
⚠︎︎法や、警察の仕組みについてあまり知らない人間が書いているので、多少の間違いがあるかもしれません。へぇ?ほぉ?みたいな感じで、法律や、罪に関しては軽く見て頂けると幸いです🙇🏻♀️ 今回のお話は、少し長くなってしまいすみません、130字以上書いてしまいました... しかも1つの事件で3話も使うの思わなかったです...早く完結させようと思っていたのに、もしかしたら長編になっちまうかもですやっちまいました🙄
初めて君に会った時、 馬鹿っぽい人だなと思うと同時に、 綺麗な容姿だなと思った。
ちょっと揶揄えば、 顔を真っ赤にして プンスカ怒って、反応はとても面白かったのをよく覚えている。
俺たちの第1印象は、 きっとお互いに "最悪" なものなのだろう。
そんな君との初任務。 人の心を動かして使う俺と彼は、 相性が悪かった。 いくら話しかけても説得しようとしても、彼は突っ走って行く。 がむしゃらに走って行ってしまう。
今までの俺なら、きっと彼の事を嫌っていただろう。 誰かのために優しすぎる彼に、 自分の言うことを素直に聞かない彼に。
そんな彼だからこそ、 あの時惚れてしまったのかもしれない。 お互いの印象も最悪だったはずなのに。 いつしか彼に絆されていた。
彼の言葉一つで俺はなんでもできる。 自分と違いすぎる彼に、 今まで会ってきた人とは違いすぎる彼に、 俺は自分の全てをかけても 尽くしたい。 同じ警察官にこんな想いを抱くのは、 大馬鹿物なのだろうか。
彼と会う前の自分なら、こんなはなしをきけば、きっと馬鹿だなぁ、とか 冷めた目で聞いていたに違いない。 あまりの自分の変化の速さに、 思わず笑ってしまった。
それでも俺は、"今まで通り "
蘇枋
桜
蘇枋
桜
なんとも言えない顔をしている彼を見て、やっぱり俺は少し笑ってしまった。 彼の顔が少し不機嫌そうになったが、 そのうち吹き出して一緒に笑ってくれた。
桜
桜
蘇枋
桜
彼の顔はとても悲痛で、 どうすればいいのか悩んでいるのだろうか。犯人をこのまま見逃すか、 それとも警官として、しっかり仕事をこなすか。
正義感の強い彼には きっととてもしんどい選択だろう。 でもここで犯人を故意に逃がしたと知れれば、俺たちはきっとただでは済まない。
蘇枋
蘇枋
桜
桜
蘇枋
俺は君がやっと見つけられた居場所を潰したくない。潰させない。 俺は君にきつい言い方をしても、 君に嫌われても、 君を守るよ。 そう決めた。 だから絶対に桜君に犯人を見逃させる訳には行かないのだ。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
あぁ、そんな顔しないで欲しい。 君には、かっこよく突っ走ってて欲しいのに。不器用ながらも綺麗に笑ってて欲しいのに。 自分の悪評を広めてまで、君の隣に立てる様にしたのに。
蘇枋
君の白くてきれいな肌に、頬に、 ひんやり冷えた自分の手を添えた。 あまりの冷たさに、ビクリと肩をふるわせた 反応があまりにも猫っぽくて 思わず少し笑ってしまった。
彼を安心させる様に吐き出した言葉は、 彼はどう捉えたのだろうか。 その目はあまりに弱々しくて、 小さな子供の様に見えた。
蘇枋
蘇枋
桜
蘇枋
桜
このまま犯人を逃がしたとしても、 きっと行く場所も頼れる場所もなく、 亡くなってしまうと、 そう思ったからだろう。
彼の左右で違う双眸の瞳は、 まだ少し迷っていたが、 先程よりは決意が固く見れた。
蘇枋
俺たちが来たのは、事件現場からそう離れていない橋の下。 体を丸めて小さく座る二人の子供を発見した。
俺たちに気づいた一人が、 そっくりな容姿のもう1人を守る様に立ち塞がった。
蘇枋
問いかけると、子供二人は目を見合せて、怯えたような顔をした。 この反応を見る限り、 YESと言っているようなものだろう。
子供が、人1人を殺したあと、行ける場所で、雨風もある程度防げる場所。 それを探せば、ここを見つけるのは簡単だった。
桜
さっきまで口を紡いでいた桜君が、 子供達へと優しく問いかけていた。 子供たちの目は、怯えと恐怖、少なからず俺たちを敵視していた。 それはそうだろう。 彼らが人を殺めるまでに至ったのは、 誰も彼らの境遇に気づかなかったからだ。誰も周りの大人が、警察が、気づいて助けてあげられなかったからだろう。
桜
桜
俺たちの前へ、自分の兄弟を護る様に出ているのが、今回の事件の主な犯人なのだろうか。 彼は強気に俺たちを睨んでいたのに、桜君の言葉で少しだけ目が揺らいで見えた。それでも、自分の兄弟を、双子の弟を守ろうという姿勢は変えずに。
蘇枋
優しく、なるべく彼らを刺激しないように話しかけると、 後ろにいた双子の子供が、こくりと静かに頷いた。 クローゼットにあったあのシミは、 人間がずっとあそこの場所に座っていたようなシミだった。
ずっとずっと、あの場に座らさせていた。だから、普通ならつかないようなシミも着いたのだ。
桜
彼の表情はずっと苦しげだ。 その顔を見て、俺たちの前へ立ちはだかっていた1人が、 ぽつりと話し始めた。 彼の優しさが、 表情が嘘じゃないと、 少しは信じて貰えたのだろうか。
彼らは話した。 自分たちの境遇を。 母親にされた仕打ちを。 本当は二人いるのに、 双子だから、とても似ているから。 誰にも見抜かれないから。 1人はクローゼットへ、 もう1人は、毎回現れる知らない男と母親に連れ回され、仲良さげな家族を演じさせられるという。
どちらもクローゼットに閉じ込められた経験はあるようで、 そのどちらも暗くて狭い場所を怖がっているように思えた。
それも理由で、この橋の下を選んだのだろうか。
2人は話した。 自分たちが、自分達の母親を、 雨で少し荒れた川に突き落としたのだと。 子供二人の目には涙が溜まっていて、そのどちらもこらえるような仕草をしていた。
子供
弱々しく、双子の1人が言葉を放った。 きっと彼らは、 自分たちのしてしまったことの重さに、 しては行けないことをしたということに、 しっかりと気づいているのだろう。 それでも生きるためにした。 生き延びるためにした。
だから俺達も少し揉めた。 このままこの2人を見逃すべきか。 それとも、しっかりと上へと報告するか。
蘇枋
蘇枋
俺の言葉は彼らに届いたのだろう。 泣くのを堪えていた二人の子供は、 静かに、鳴き声を殺す様にボロボロ泣き始めた。それだけで二人の境遇が垣間見えて、胸が締め付けられる感覚がした。
桜
桜
そういい子供二人を なれない手つきで抱きしめた彼は、 とても優しい顔をしていた。
桜
桜
蘇枋
桜
上へ事件の真相を告げた後、俺たちは必死にあの二人がこれから幸せに生きていける方法を考えた。 少年院に行かなくて済むように、 蘇枋がひっそりと手回ししているのを知って、思わず笑ってしまった。
冷たそうなフリして、あいつも必死なんだって、そう思ったら嬉しくなった。
あの二人の話を聞いている時も、 自分がどんな顔をしていたのか、 こいつは気づいていないようだった。 あの二人を思い、顔を顰めていたのも。
蘇枋
桜
あの二人は、重々酌量の余地があると見なされ、少年院送りにされることは無かった。 蘇枋があれやこれやとコソコソ動いていたおかげだろう。
桜
蘇枋
蘇枋
桜
とぼけた顔をする蘇枋も、 どこかいつものポーカーフェイスは消え、少し笑っていた。 お互い笑いを我慢して とぼけあいをしていた。
蘇枋
蘇枋
いたずらっぽく笑う蘇枋に耐えきれなくなって、声を上げて笑ったのは俺の方だった。 指すが噂に聞いていた通り、人の心や行動させるのが得意なようだ。 根回しもしっかりされているようだった。
署内にある、夜の寒さがふきぬけるベランダで、俺たちは晴天の元、 事件解決の祝いとして酒を飲みかわした。
蘇枋
桜
今度少年院に、 たくさんのお菓子と、 沢山のジュースでも持っていこう。 そう蘇枋と話しながら、 俺たちは甘い酒に酔っていった。