獅子頭連・"オリ" 前。
心地よい風とともに、 遠くからかすかに 風鈴の音が聞こえる。
照りつける太陽。
滲む汗。
十亀 条
獅子頭連 副頭取・十亀 条は、 呑気にそんなことを考える。
十亀 条
ドカッ、と大きな音をたてて その手から下ろされたのは、 クーラーボックスである。
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
十亀 条
十亀 条
十亀 条
獅子頭連メンバーA
十亀 条
獅子頭連メンバーB
十亀 条
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
十亀 条
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
うんうん、と 十亀はゆっくり頷く。
獅子頭連メンバーB
十亀 条
十亀の振った手が下りる頃には、 二人は見えなくなっていた。
ラムネをもらった二人は、 呑み屋だらけの道を歩いていく。
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーB
獅子頭連メンバーA
獅子頭連メンバーA
“前” の獅子頭連。
あの時は、己の『皮』が いつ剥がされるか分からない、 そんな恐怖がいつもそばにいた。
弱肉強食、という言葉が よく似合う。
恐怖により縺れた四肢は、 あらぬ方向へと進みはじめた。
しかし…
二人が去ってから間もなくして、 客は訪れた。
犬上 照臣
十亀 条
十亀 条
犬上 照臣
十亀 条
よいしょ、と十亀は腰を起こす。
十亀 条
犬上 照臣
ラムネを受け取った犬上は、 力いっぱい栓の部分を 捻りはじめた。
十亀 条
犬上 照臣
犬上 照臣
十亀 条
十亀 条
半ば呆れつつ、十亀は ラムネを受け取り開栓した。
ポン、と心地よい音がする。
犬上 照臣
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
十亀 条
十亀 条
近い未来もう一人見ることに なるのを、この時の十亀は まだ知らない。
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
犬上 照臣
十亀 条
初耳だ。
しかし何ともコメントしづらい ビッグニュースである。
十亀 条
犬上 照臣
犬上 照臣
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
十亀 条
十亀 条
犬上 照臣
どうやら今気づいたようだ。
犬上 照臣
犬上 照臣
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
よほどしつこく聞いたのだろう。
まぁ佐狐の後輩には そのくらい図太いやつが 必要だよね、と十亀は苦笑する。
犬上 照臣
十亀 条
犬上 照臣
犬上 照臣
走り出しながら手を振り、 犬上は颯爽と姿を消した。
とりあえず、佐狐の誕生日には 甘いものを買おう。
ぼんやりとそんなことを考え、 十亀は再びしゃがみこんだ。
1時間くらい経っただろうか。
“オリ” の落書きをぼーっと 見つめていた十亀のもとに、 今度は二人の客が訪れる。
有馬 雪成
鹿沼 稔
十亀 条
十亀 条
有馬 雪成
鹿沼 稔
二人は同時にポン、と音をたてて ラムネをあけた。
有馬 雪成
鹿沼 稔
十亀 条
有馬 雪成
有馬 雪成
鹿沼 稔
十亀 条
鹿沼 稔
有馬 雪成
十亀 条
有馬 雪成
鹿沼 稔
十亀 条
鹿沼 稔
有馬 雪成
鹿沼 稔
鹿沼 稔
十亀 条
有馬 雪成
鹿沼 稔
十亀 条
有馬 雪成
鹿沼 稔
タタタタタ…
有馬と鹿沼が去ってすぐ、 その足音は聞こえた。
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
十亀 条
十亀 条
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
十亀 条
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
そう言って佐狐は持っていた荷物を 十亀の目の前に突き出した。
十亀 条
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
十亀 条
佐狐 浩太
十亀は佐狐から受け取ったラムネを 犬上曰く「スマートに」開栓した。
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐が首を傾げる。
十亀 条
十亀 条
佐狐 浩太
佐狐 浩太
佐狐 浩太
そう言い残して、佐狐は再び 走っていった。
十亀 条
日が沈み始めている。
十亀 条
滲んだ汗を腕で拭い、 十亀はそう思った…
そのところに。
ダダダダダ…
先程の佐狐よりも力強いが、 どこか軽やかな足音が聞こえた。
十亀 条
十亀の予想通り、少し遠くの方に 獅子頭連 頭取・兎耳山 丁子が 走っているのが見えた。
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山も十亀に気がついたようだ。
こちらに走ってくる。
そのまま話しかけてくる、 と思いきや。
軽快な足取りで、ぴょん、と 十亀の背後を取った。
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山はもらってすぐ ポン!と大きな音を立てて ラムネを開栓した。
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
さりさりさり…
十亀 条
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
さりさりさり…
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
さりさりさり…
十亀 条
兎耳山 丁子
さりさりさり…
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
さりさりさり…
兎耳山はラムネを飲み干してから ずっと、十亀の襟足部分を 触っていた。
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
そう言いながら、 十亀は自分の襟足部分に触れる。
風鈴とのタイマン後、 髪を切った。
縛るものは、もう何も無いから。
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
ちょーじ待って!という十亀の 引きとめも虚しく、兎耳山は 消えていった。
兎耳山 丁子
ハサミを持った兎耳山が ぴょん、と跳んでくる。
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
そう言いつつ、兎耳山は 慣れない手つきで自分の頭に 刃を向ける。
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山がまたぴょん、と 跳んで十亀の前に来る。
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
楽しそうに笑いながら、 兎耳山は十亀に背を向けた。
十亀 条
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
十亀は、手入れされていない 兎耳山の髪の毛に刃を入れた。
チョキ、チョキ…
十亀 条
兎耳山 丁子
話しかけられた兎耳山は、 振り向こうとする。
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
十亀 条
縛るものは、もう何も無いから。
十亀 条
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山の襟足部分の髪の毛を 切り終えた十亀は言った。
兎耳山は、自分の襟足部分に 手を伸ばす。
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
十亀 条
兎耳山 丁子
兎耳山 丁子
“前” 。
間違いを犯す、“前” 。
獅子頭連が腐る、“前” 。
兎耳山の髪の毛が 伸びていく間に、
何枚も、仲間の『皮』を剥いだ。
四肢は縺れていった。
十亀 条
しかし。
兎耳山 丁子
頭は、前を向いている。
四肢は、正常に動き始めている。
十亀 条
十亀 条
獅子はまた、歩き出した。
『力の絶対信仰』のもとに。
十亀 条
兎耳山 丁子
コメント
3件
出来たら続き待ってます❀.(*´▽`*)❀.
天才ですか✨天才(▭-▭)✧✨