〜親友〜
目を覚ますと私は知らない場所に居た
ゆず
手が縛られている
ロック付きの手錠
その手錠は丸い柱に繋がれていた
ゆず
流石の私でもこんな頑丈な手錠は壊せない
まぁ幹部様達も無理だろう
ゆず
そう呟くと
後ろの方から「ガサガサ」と音がした
後ろを振り向くが奥はカーテンが掛かっており見えない
だが人の影は分かる
誰かいる
ゆず
まぁそんな知らないんだけどね
私は冷静に「誰だ」と言う
??
カーテンがあく
そこになっていたのは若い男性
優しそうなニコニコ顔にスーツを着た身長が180を越えているぐらいの男性
優しい声をしている
??
ゾワッと寒気が走る
怖い
私は震え出す
??
??
??
口の端をニヤリとあげる
私はまた誰かを失うのだろうか
いやだ
私は恐怖に耐えきれず
瞼を閉じる
ゆず
私は早く1歩でも遠くへ逃げようと必死に走る
敵
ゆず
敵に私の髪を掴まれる
ゆず
敵
私は近くにあった鋭い「何か」を手に持ち
私の髪を切った
再び走り出す
ゆず
ゆず
5歳の小さな体で走るが
大人には敵わずまた捕まる
私はもう無理だ
そう思った
どうせ助けは来ない
お父様もお母様も執事である坂山もメイド達も皆私のせいで死んだ
唯一の友達である親友の「まき」もわたしを守ろうとして死んだ
敵
敵は目を輝かせ大きな声で狂ったように叫ぶ
敵
敵
敵
敵
敵
私は、もうどうでもいいや そう思っていた
私を守るのに何百人の人達が死んだのか
それなら私が死んだ方がいいだろう
捕まった方がいいだろう
だからもう何もかも私は諦める
もう、私のせいで死ぬのは嫌だ
ゆず
そう呟やいた途端
律
私より少し身長の高い男の子が居た
しかもその男の子の周りには 国の兵士が沢山居た
律
敵
敵は鼻で笑う
そして私は大きな声でこう言った
ゆず
ゆず
ゆず
ポロポロと涙が出てくる
ここしばらく涙なんて出なかったのになんで今更
変な自分……
律
律
敵
敵は舌打ちをして逃げようとするが兵士に囲まれた
律
律
敵
敵は私を離し、膝をついて手を頭の後ろへ回す
律
男の子が兵士に指示をすると兵士は「は!」と掛け声をし、私は保護された
バン!
バ…ン
バン!
ゆず
私は夢から目を覚ます
昔の夢を見ていた
私は起きてすぐ周りを見ると
まき
死んだはずのまきが居た
まきはお腹から沢山血を出し、口からも血を吐いていた
さっきまでの優しいな男性は顔や色んな所から血を出し、死んでいる
まきがやったんだろうか
でもなぜ?なぜ居る?なぜ生きている?
私は何も分からず考えるのを一旦辞める
そして私が一言目に言った言葉は
ゆず
まき?
まき
まき
まき
手錠を外してくれる
ゆず
まき
ゆず
私は服を破ったりし、まきの怪我を応急処置をした
だが…
まき
ゆず
目から涙がでてくる
まき
ゆず
私もまきも泣いていた
まきは私の頬に手をやり、こう放った
まき
まき
まき
頬の手が落ちる
私は泣くしかなく
まきの名前をずっと呼ぶ
ゆず
ゆず
ゆず
まきを抱えながら泣いていると幹部の皆が到着した
のぞ
理央
ゆず
律
のぞ
その言葉を聞き、私は更に泣き出した
瑠衣
そして私は泣きながら叫んだ
ゆず
ゆず
ゆず
誰もゆずを止められる雰囲気ではなかった
だが
のぞ
のぞ様が私に優しく抱きつく
そして背中を擦りながらのぞ様は言う
のぞ
のぞ
のぞ
私は安心してしまい
優しい眠りに落ちた
コメント
6件
のぞ…好きです( '-' )
優しい眠り...少し怖いですね。(そのまま死 ぬ感じになりそうで)
ウッホォォォ!!のぞ好きだわわし!!