ばあちゃんの見舞いに行った時に
君はいた。
ちょうど雨上がりの
虹が出る日に。
僕と目が合うと
その子はこういった。
「虹が消えていくと私の寿命も縮むみたい。」
不気味だけど、僕はふと
虹が消えてほしくなくなった。
健斗
こんにちは。
望音
こんにちは。
その子は笑顔で挨拶した。
健斗
なにかの病気とか?
望音
そう。
望音
心臓の病気。
望音
半年後には死んじゃうんだって。
望音
虹が消える度に怖くなるんだよね。
望音
私の病室の窓から結構綺麗に見えるんだ。
望音
虹。
健斗
そっか。
望音
友達とかいるんでしょ?
望音
いいよね。
健斗
え、あ、うん
望音
私には誰もいないから。
健斗
じゃあ、友達になろうよ。
望音
いいの?私なんかで。
健斗
いいよ。
健斗
また来るね。
望音
うん。
僕は別れた瞬間また会いたくなった。
虹のように綺麗な可愛い子だった。
名前、なんて言うんだろ。
死んで欲しくない。
虹色カウントダウン開始
残り半年
♥50







