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暗黒街某所にて、長い鎖が頭上を蛇のようにうねり、先に付いている鉄の塊が真っ暗な”世界”で見えもしない相手に致命傷を与える男がいた。

ドガァン!

桜木 壱茶

ったくよぉ

桜木 壱茶

自分は単独行動のみっつうのによぉ!

その男の名は桜木壱茶(いっさ)。 全盲であるが、エコーロケーションで周囲の物の距離や密度を把握することができることで、”逆戟”(さかまた)という異名を持つ、分銅鎖を扱う”IBUKI”所属の殺し屋だ。

桜木 壱茶

なんでお前さんと同行なんだがぁ!

敵を倒しながら文句を言う壱茶。その少し離れた所にいるのは、一見細く見える身体で二刀流の大きめの刀を豪快に振り回すのは黄色の羽織をはばたかせる度に包帯を巻いた細い腰をチラつかせる、少し女顔な男。

狼石 悟郎

知らんわい!

狼石 悟郎

店長殿に聞け!

名は狼石(みだいし)悟郎。 あどけなさが残る顔立ちや天然な性格とは裏腹に、老人口調で喋る侍のような見た目をしている。”IBUKI”所属前は ある組織の暗殺を目の当たりにした康一を容赦なく殺しに追い回した、根っからの ”裏の世界”の人間である。

そして、二重人格を理由に ”狼男”の異名を持っている。

ヤクザ達

チッ…!てめぇら一体どこの回し者だ!?

ヤクザ達

なんで”逆戟”と”狼男”がここに!?

狼石 悟郎

はぁ…誰じゃ我を”狼男”と呼び始めた奴は?

桜木 壱茶

へっへ、ちょうどハロウィンが近かったからじゃねぇのかぁ?笑

ため息混じりに言う悟郎に壱茶はからかうように言った。

狼石 悟郎

そういうお主はシャチではないか!

桜木 壱茶

でも合ってなくはねぇぜぇ!

コッ コッ !

すると壱茶はリズムを打つようにローファーの踵で床を鳴らした。

分銅鎖を振り回すこの体勢を維持しままま耳をすまし、集中する。そして敵との距離と人数をはかる。

(11時の方向に1人、2時の方向に2人…いや、3人か)

(距離は大体4mか… 真後ろでもっと離れてるのは悟郎くんか)

(派手にやってやがるなぁ!)

ジャラァ!

ドゴッ!ドゴッ!

ドゴォン!!

壱茶は敵の位置を把握した直後、分銅鎖を力いっぱい振りかざし なぎ倒した。

ヤクザ達

こいつ…!位置がわかるんだよ!?

ヤクザ達

気をつけろ!そいつはエコーロケーションが使える!

ヤクザ達

何それ!?

ヤクザ達

イルカやコウモリが使ってるアレだ!

ヤクザ達

嘘だろ!?

ヤクザ達

人間がそんなもんでき…

ザシュザシュ ザシュッ!!

パニックになり始めるが、それは油断に過ぎない。残党達はその隙に悟郎によって首を切り落とされた。

狼石 悟郎

壱茶…妙な奴じゃのう…

狼石 悟郎

(こやつ、やはりどこかで…?)

悟郎は敵を斬り捨てながら、疑義の念を抱いていた。いつか朱音のBARを訪れた際に出会った全盲の同僚。(※第10話『逆戟』参照)

ヤクザ達

お、おい…
その異様な刀術…

ヤクザ達

お、お前まさか!

ヤクザ達

山ぶ…

ザシュッ!

狼石 悟郎

?こやつ今何か言った?

狼石 悟郎

…まぁいいか

悟郎の正体に勘づいたその男は悟郎に耳を傾かせることもなく首と体がお別れになった。

ヤクザ達

死ねぇ!!

すると背後から3人、敵が各々の武器を振り上げて飛びかかった。

狼石 悟郎

狼石 悟郎

(いっせいに来よったか!)

悟郎はすぐに振り向き、二刀の刀を構え体勢を整えようとする……が、

ブチンッ!

狼石 悟郎

!!

タイミングが悪いことに、突然 悟郎が履いている下駄の片方の鼻緒が切れてしまい、バランスを崩しかけた。

狼石 悟郎

(しまった!間に合わん…!)

ゴッ!

その時だった。まだ少し息がある敵が巻かれた鎖が、悟郎の目の前にいる敵を巻き込むように飛んできた。

ブォン!

狼石 悟郎

うおぉ!?

ドガッドガッ!

ガシャーン!!

そして壱茶を中心に、己の腕力と遠心力と利用して、周りにある物や人にはお構いなく、円を書くように敵ごと鎖を振り回した。

悟郎は運が良かったのか悪いのか、鼻緒が切れてバランスを崩したことで、背中から倒れたついでにギリギリ避けることができた。が、実際は頭を少し掠った。

狼石 悟郎

お主!殺す気か!!

桜木 壱茶

悪ぃ悪ぃ

むくりと起き上がって反発する悟郎に軽い口調で謝った。

桜木 壱茶

(悟郎くんマジで気配消せすの上手すぎんだよなぁ…分かりずれぇ)

〜商店街〜

帰り道。処理班に任務完了の連絡をした後、悟郎と壱茶は任務に行く道中にとおった商店街を歩いていた。この商店街は犯罪係数日本一で危険と言われている暗黒街で、最も栄えており人も多い場所だ。今日もここだけは賑わっている。

桜木 壱茶

なぁ、このまま銭湯行かね?結構汚れちまったからよぉ

狼石 悟郎

あぁ……

狼石 悟郎

…すまぬが我は刺青で入れんのじゃ

白杖を持って歩く壱茶の誘いを申し訳なさそうに断った。切れた鼻緒は羽織を千切って直したから、普通に歩けている。

桜木 壱茶

刺青ぃ?

桜木 壱茶

あぁ!村長の象徴かぁ

壱茶は悟郎の刺青を思い出して言った。

悟郎には、両方の肩と二の腕にかけて、蔓を巻いたような刺青が彫られていた。これは悟郎が生まれ育った山吹村の村長及び後継者の象徴で、彼が10歳の頃に彫られたものだった。

狼石 悟郎

?なんじゃ、知っておったのか

桜木 壱茶

前に凜々愛ちゃんが言ってたぜぇ

狼石 悟郎

凜々愛殿が?

悟郎は目を丸めて言った。

桜木 壱茶

そうか、お前さんはそん時 裏ゴローと入れ替わってたから知らねぇのかぁ

※第11話『狼男の変身』参照※

桜木 壱茶

悪ぃなぁ、完全に忘れてたぜぇ

狼石 悟郎

いや、気にするでない

桜木 壱茶

あと銭湯はアームカバー付けたら入れるぜぇ

狼石 悟郎

な、何!?

悟郎は愛想笑いをして言った後、目を見開いて言った。その表情には嬉しさも含まれており、目も輝いていた。

桜木 壱茶

へっへ、自分もいつも付けてっからなぁ

狼石 悟郎

?お主が?

桜木 壱茶

左腕の火傷の痕が酷くてなぁ…

桜木 壱茶

ほら

狼石 悟郎

壱茶は左の手袋を半分まで外して見せた。何をしたらそうなったのか、腕どころか手までが火傷で赤くなっていた。

狼石 悟郎

左だけ手袋して妙に思っておったが…そういう事じゃったのか

桜木 壱茶

ま、この傷ももう見れねぇけどなぁ

狼石 悟郎

そうか…

狼石 悟郎

(こやつも隠さねばならん傷で苦労しとるんじゃのう…)

悟郎は口元と繋がって包帯が巻かれた首に手を添えた。刺青で銭湯に入れないとは言ったが、本当はそれだけじゃない。壱茶と同じように、隠したい傷があって入れない。そのような事を脳裏に浮かべた。そして、”それら”の傷が痛んだ。

桜木 壱茶

おっ!姉ちゃん可愛いねぇ

桜木 壱茶

今暇ぁ?

女子高生達

えっ…あ、全然……

狼石 悟郎

…………

気付いたら壱茶が悟郎から少し離れたところで女子高生2人にナンパしていた。

女子高生たちはナンパする壱茶に引きながら立ち去った。無理もない。こんな胡散臭い格好をした身長180cmのでかい男がナンパしてくると普通に怖い。

女子高生達

何あの人…怖っ

女子高生達

だからやめとこって言ったじゃん!やっぱ暗黒街ってヤバいって!

桜木 壱茶

しまった、女子高生だったかぁ

桜木 壱茶

通報されちまうなぁ

耳が人一倍良い壱茶は、去っていた女子高生の会話が聞こえ、今ナンパした相手が未成年だったことに気づいた。

狼石 悟郎

お主…目が見えておるのに何故 可愛いなどがわかるんじゃ?

桜木 壱茶

何言ってんだぁ悟郎くん

桜木 壱茶

女の子はみんな可愛いんだろ?

逆になんでだと疑問に思っているような口ぶりでそう答えた。しかし確かに先程の女子高生は本当に可愛かった。実際に美女に弱い悟郎が目を逸らしていた。

狼石 悟郎

……お主、本当に通報を受けても知らぬぞ

桜木 壱茶

わぁったよ

しかし、先程の壱茶のナンパには流石に悟郎も引いていた。

桜木 壱茶

暗黒街はヤバい…かぁ

桜木 壱茶

言えてるなぁ

壱茶は女子高生の言葉を 思い出して言った。

狼石 悟郎

…確かにこの街の汚れきった手をした者しかおらぬからのう

桜木 壱茶

そりゃ自分らも人の事言えねぇぜ

しばらく歩いて商店街から通り抜けた所まで来た。一気に人の気配が無くなったことで、壱茶は商店街を通り抜けた事と、ここで悟郎と別れる事を察した。

桜木 壱茶

…ん?

狼石 悟郎

?どうした?

すると壱茶は、何かを察知したかのように立ち止まった。

桜木 壱茶

…………

桜木 壱茶

…気のせいかぁ?

狼石 悟郎

?何がじゃ?

少し黙り込んでからそう呟いた壱茶に、悟郎は首を傾げた。

桜木 壱茶

いやぁ、今なんかよぉ

桜木 壱茶

妙な気配を感じんだよぉ

壱茶は遠くを見つめるような素振りで言った。何かを感じるらしいが、全く分からない。

狼石 悟郎

妙な気配?

桜木 壱茶

まぁ、この辺じゃあ通り魔も普通にいるからなぁ

狼石 悟郎

確かにそうじゃのう

この犯罪がとにかく多い暗黒街、もちろん通り魔も多い。特にこの時間帯にはもっと多く、商店街以外で一般人が出歩くことが少ない。

桜木 壱茶

一応用心した方がいいぜぇ

桜木 壱茶

悟郎くんってよぉ、聞くところ女顔だしなぁ

狼石 悟郎

誰が女顔じゃ

狼石 悟郎

まぁどちらにせよ、通り魔如きで殺られる我ではない

桜木 壱茶

へっへ、そうだなぁ

桜木 壱茶

じゃあなぁ

壱茶は背を向けたまま、 悟郎に手を振って立ち去った。

狼石 悟郎

…やはり妙な奴じゃのう((ボソッ

桜木 壱茶

聞こえてるぜぇー!笑

壱茶と別れてしばらくした。悟郎は誰も通らない路地裏を通っていた。

狼石 悟郎

(妙な気配…か)

狼石 悟郎

(なんのことやら……)

???

これはこれは、

???

狼石悟郎殿ではないか

狼石 悟郎

すると突然、背後から男の声がした。

狼石 悟郎

……人違いじゃ

???

そう隠さなくってもいいですよ

???

貴方様のことは充分知っているから

狼石 悟郎

…何奴?

悟郎は振り向かず、警戒して尋ねた。

???

何奴だなんて酷いなぁ

???

心当たりない、だなんて…言わせませんよ?絶対に

ゾワッ

狼石 悟郎

…っ!

狼石 悟郎

(壱茶がいってた”妙な気配”とはこの事か…!?)

”妙な気配”の意味がわかった。しかしそれは何か少し馴染みのあるものだった。悟郎は警戒心が高まり、いつでも仕込んでいる二刀流の刀を出せる心構えをした。そして何故か鼓動が早くなった。

しかしなんじゃ?この胸騒ぎは…… なぜこんなに平然といられないかがわからなかった。嫌な思い出を思い出す時のあの感覚に近かった。

???

僕は知っていますからねぇ

???

例えばその口元に包帯を巻いている理由……

???

貴方様の中の”狼”が暴走し、周囲を食い散らかすのを防ぐため…

ドクンッ!!

狼石 悟郎

っ!!

その言葉で心臓が止まるぐらいに大きく高鳴り、思わず振り向いた。目の矢先には和服姿の男。浪人笠で顔が見えない。

その姿を見る前に悟郎は青ざめていた。 そうか、”妙な気配”……か、”同族”だから気付かなかった。今あるこの感情は 恐怖か、驚愕か、いや……それとも、

罪悪感、か

???

でしょう?”狼男”

???

いや……

「”若殿”」

狼石 悟郎

お、お主…!

狼石 悟郎

まさか!!

1週間後

百峰 桃音

え?悟郎が?

ここは”IBUKI”本部の暗殺部室。 談話室のような会議室のような部屋で桃音はソファに座って、さっきコンビニで買った赤いパックの紅茶を飲んでいた。

神楽 凜々愛

……うん

神楽 凜々愛

……店長から言われてる仕事について、話がしたいのに

神楽 凜々愛

……ここ一週間、
連絡がとれないんだ

さっき暗殺部室に入ってきた相棒の凜々愛がスマホを片手に言った。

百峰 桃音

えー?

百峰 桃音

携帯落としたんちゃうん?

神楽 凜々愛

……LINEも、ずっと未読

凜々愛はそう言って携帯の画面を見せた。LINEのトーク画面だ。確かに凜々愛が送るメッセージの吹き出しがいくつも並べられていた。

百峰 桃音

ホンマや

百峰 桃音

未読スルー…って、
悟郎がやるわけないか

桃音はパックの紅茶をテーブルに置いた後、ソファにもたれかかって首を傾げた。凜々愛の表情を見るとかなり心配そうに見えた。無理もない。生まれが同じである幼馴染みが急に連絡がつかなくなるとそりゃ不安になるだろう。

百峰 桃音

じゃあ、インフルかコロナ?

神楽 凜々愛

……悟郎、風邪とか流行病になったこと、一度もない

百峰 桃音

何それ強ない?

トゥルルルルル📞

百峰 桃音

すると暗殺部室の端に置いてある電話機が鳴った。この組織本部だけで繋がれているもので、他の部か店長からの連絡だと察した。桃音は立ち上がり、電話機の方へ歩いた。

ガチャッ

百峰 桃音

はい暗殺部でーす

百峰 桃音

あ、店長!

百峰 桃音

はい………はい、

百峰 桃音

いや、今いるのはウチと凜々愛だけです

百峰 桃音

……はい、わかりました

百峰 桃音

失礼しますー

カチャン

百峰 桃音

凜々愛、店長が呼んでるわ

電話を切った後、桃音は凜々愛に声をかけた。店長からの連絡だった。

百峰 桃音

凜々愛?

神楽 凜々愛

…………

凜々愛は何か考え込んでいるのか、黙っているだけで返事はしない。

神楽 凜々愛

……嫌な予感が、する

百峰 桃音

Σ(OωO )ビクッ!?

ようやく口を開いたが、それは桃音にとって1番凜々愛の聞きたくない言葉だった。もはや予知能力なのか、彼女の勘はやたら的確に当たるので、この一言で毎度こっちまで不安になりがちだ。

百峰 桃音

…とりあえず行こか

桃音は凜々愛の手を引いて 暗殺部室を出た。

〜店長室〜

百峰 桃音

店長、虚ろな目をした
凜々愛を連れてきました

店長

ご苦労さまです

桃音と凜々愛の前にいるのはデスクに座った血のような赤髪に片目だけ出したスカルマスクの男、”IBUKI”の店長だ。

店長

では早速、任務についてですが……

店長

神楽くん、やはり狼石くんと連絡は取れませんでしたか?

店長は凜々愛の方を見て言った。

神楽 凜々愛

……はい

神楽 凜々愛

……LINEも電話も、全く繋がりません

店長

そうですか…

店長

少し遅かったですか…

百峰 桃音

?遅かった?
何がですか?

凜々愛と店長の会話に首を傾げる桃音。なんの話しなのか全くわならない。

店長

実はこの任務、神楽くんと狼石くんに任せるつもりだったんですが…

店長

狼石くんがここ一週間音信不通になったので保留にしてたのです

そう言いながら店長は任務についての資料を置いた。その資料には……

百峰 桃音

”山吹村”?

神楽 凜々愛

………

行き先が山吹村で、標的が山吹族数人とその他数十人が書かれていた。

山吹村とは、悟郎と凜々愛、そして今は亡き彼女の双子の弟 璃玖斗が生まれ育った、この暗黒街から少し離れた田舎を山を1つ越えた場所に位置する政府非公認の村。村自体が暗殺組織になっていおり、無論 村人は全員殺し屋で、そこで生まれた者は殺し屋になるのが掟。この村は都市伝説として扱われて、表社会には存在すら知られていない。

また、山吹村の殺し屋を裏社会では”山吹族”と呼ばれている。裏社会から見ると戦闘民族のようなものだからだ。

百峰 桃音

山吹村って…あの?

店長

はい、あの山吹村です

百峰 桃音

でも…滅んだって、
言うてたよな?凜々愛

神楽 凜々愛

………

桃音は凜々愛の顔を見て言ったが、黙ったままだった。

神楽 凜々愛

……残党だよ

すると凜々愛がようやく口を開いた。

百峰 桃音

あぁ、そっちか

その言葉で納得した。抗争や逮捕などによって崩壊した組織に偶然1人か2人が生き残り、その残党が人を集めて再結成して新しい組織ができる事例も、暗黒街では当たり前のようにある。

店長

狼石くんが行方不明…

店長

この任務、狼石くんが関わっているに違いありませんね

神楽 凜々愛

……!!

店長の独り言に、凜々愛が驚愕した。

店長

何せ彼は山吹族の村長の孫です

店長

崩壊した山吹族が再結成するのは恐らく……

「復讐かもしれません」

百峰 桃音

!!?

店長はデスクに肘をついて言った。 残党の再結成して新しい組織を作り上げる理由は様々だが、最もよく聞くのは崩壊に陥れた者への復讐だ。

神楽 凜々愛

……ま、ますます嫌な
予感がしてくる…!

百峰 桃音

やめてー、同じ気持ちやけどアンタが言うともっと不安になる!

凜々愛はますます青ざめていた。桃音も嫌な予感しかしていないが、勘がいい凜々愛が口にするとこっちが怖くなってくる。 いや、それより……

百峰 桃音

…店長、なんで悟郎が山吹族ってことや村長の孫ってこと知ってるはるんですか?

桃音は店長がまるで知ったかのような口振りに違和感を感じた。

店長

ふふっ、そりゃ分かりますよ

店長

狼石くん、村長と似すぎですからね

右目しか見えないから表情は見えないが、店長は微笑んで言った。

神楽 凜々愛

……え?

神楽 凜々愛

……店長、おじ様を
…知ってるんですか?

店長

えぇ、若い頃に会ったことがあります

店長

それと神楽くんかNo.2の娘である事も気付いていますからね?

神楽 凜々愛

……えっ?

キョトンとした顔になる凜々愛。この子最近やたら正体がバレがちだな。

店長

いや…まず狼石くんの幼馴染みという時点で分かりますよ

何を当たり前なことを聞くんだとばかりの表情で言う店長。凜々愛もあっそうだったと言ってるような表情をした。

店長

しかし神楽くんが狼石くんを連れてきた時、村長の孫の幼馴染みと聞いた時に初めて気付きました。

百峰 桃音

(じゃあ店長も割と最近気付いたんか)

店長

それと、山吹族はなかなか手強いです。あと2人ほど同行するのをお勧めします

店長は気持ちを切り替えて言った。

百峰 桃音

あと2人…

百峰 桃音

わかりました

店長

では百峰くん、神楽くん

店長

この任務の遂行をお願いします

「「了解!」」

本来ならば山吹族2人ではずだった任務。

しかし一週間で変わった。

音信不通になった理由は?

あの時、路地裏で 何があった?

あの浪人笠をかぶった 和服姿の男は一体?

壱茶が言う”妙な気配”とは?

山吹村が崩壊した理由は?

そして悟郎の行方は?

『暗黒街の銃声』 〜山吹村編〜 開幕!!

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