午後三時
いつものカフェで
いつもと同じ席に座る
カウンターじゃなくて、窓側の隅っこ
頼むのは珈琲だけ
なんだか珈琲って大人っぽくて
君に似合うような人になりたくて
飲んでるなんて秘密だけど
だけどやっぱり苦くて
角砂糖を二つ
ミルクを二杯
やっと甘くなった
一口だけ飲んで
カウンターの方を見る
ギーギー
珈琲を煎る貴方をじっと見つめる
真剣にどこか優しそうに
まるで我が子のように丁寧に
そんな貴方が大好きで
珈琲は苦手だけど
貴方のつくる珈琲だけは
特別な味がして
底の珈琲は特別苦い
頑張って飲み干してお会計をする
カランカラン
扉を閉めると
元の世界に戻ってしまった
早く明日にならないかな
午後三時
今日もまたカフェに行く
定員
❤️
定員
ギーギー
この音が好きなんだ
だけどいつもと少し違う
もっと優しくてもっと暖かい
だけど今日は少し乱暴
そんな音がする
❤️
いつも必ずそこにいて
珈琲を煎る彼が居ない
定員
定員
角砂糖を二つ
ミルクを二杯
❤️
あぁやっぱり貴方のつくる珈琲が
一番なんだ
💞
定員
💞
定員
💞
💞
お店の奥の方から顔をだして
会話をしている貴方
❤️
言葉をこぼし
また珈琲を飲む
でもやっぱり苦い
今日はついてないな
いつもよりも苦い珈琲を飲み終え
お会計を済ます
カランカラン
外に出ると
少し寒いな、なんて
一歩踏み出そうとした時
💞
❤️
慌てて振り向くと
俺の大好きな貴方がいた
何か忘れ物でもしちゃったのかな?
お会計が足りなかったとか?
色々と頭の中で考えるけど
よく考えたらどれも違う
💞
予想外の返答に
しばらく沈黙してしまう
💞
💞
❤️
❤️
❤️
"いつもの珈琲の方が好きです"
なんていいずらい
なんか告白するみたいじゃん
ただ感想を言うだけなのに
どこか緊張している
💞
💞
💞
もちろんいつも貴方のいれる珈琲
なんだけど
言葉に出せなくて
黙り込んでしまう
💞
💞
❤️
❤️
❤️
言ったそばから恥ずかしくなる
もしかしたら彼がつくる珈琲じゃないかもしれない
もしそうだったら
とんだ勘違いやろうだ…
💞
❤️
💞
💞
💞
💞
💞
❤️
❤️
💞
💞
❤️
午後三時
いつもカフェに行く
そして窓側の隅っこの席に座り
珈琲を頼む
角砂糖を二つ
ミルクを二杯
ゆっくりと混ぜて
じっくりと味わう
今日の珈琲は
いつもよりもほんの少しだけ
甘ったるく感じた
コメント
5件
エモいという字が似合う物語だ(´;ω;`)ブワッ珈琲これってコーヒーって読むんだフム((¯ω¯*))フム
え、すこ。デス!!