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希紀&愛萌
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コメント
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白夜さんの「いつもの日常」、読み終えました。 「昨日は夢じゃなかった」と確かめながらも、何事もなかったかのように日常に戻る南極の静けさが、逆に心に残りました。グリーンランドが「2人のためだ」と距離を取る場面、すごく切なかったです。彼の苦しみがひしひしと伝わってきました。南極と北極、それぞれの視点で少しずつ動き出す感じ、この距離感の描き方がとても丁寧で、続きが気になります。
翌日の朝
南極は目は覚める
いつもとなんの変わりもない朝のようだった
南極
ふと窓の外の景色をぼんやり見つめる
昨日と何も変わらない景色がそこには写っている
それでも
南極
頭の中には、昨日の記憶がはっきりと刻まれている
南極
名前をそっと口に出す
誰のことなのかははっきりとはわからない
考えても
答えは出てこない
南極
ベッドから起き上がる
いつもの日常が始まる
部屋を出て歩く
すると視界の先にはグリーンランドがいた
南極
グリーンランド
南極
グリーンランド
南極
突然のグリーンランドの拒絶に南極は固まる
グリーンランド
南極
グリーンランド
グリーンランドはそういうと自分の部屋に入っていこうとする
すると、直前で足を止めて振り返る
グリーンランド
南極
そして、グリーンランドの部屋の扉が閉まる音がする
後ろを振り返っても廊下には南極以外誰もいない
南極
グリーンランドは部屋に入ると
デスクに腰掛け、パソコンを開く
メールフォルダを開くと、いつものように目を通し
報告書を作っていく
数十分すると
グリーンランド
グリーンランドはゆっくりと伸びをする
すると、昨日の国連の言葉が蘇る
グリーンランド
自分の管理体制の失敗
偶然とはいえ、同じ場所に2人を連れて行ってしまった
グリーンランド
机に突っ伏する
グリーンランド
グリーンランド
グリーンランドはぎゅっと目を閉じる
グリーンランド
そっと呟く
南極を避けたいわけではない
北極を避けたいわけではない
むしろ、その逆だった
昔から知っていて
2人の全て知っているからこそ
グリーンランド
そう言い聞かせる
それでも
グリーンランドの表情には、苦しみが見え隠れしていた
南極は朝ごはんを食べながら
いつも持っている写真が机の上に置かれている
南極
そっと写真を手に取る
相変わらず、そこには南極と顔のわからない誰かがいる
南極と思われる人物は澄み渡った笑顔だ
もう1人はどんな表情をしているのか
南極
昨日の北極の姿を思い出す
南極
服装はとてもよく似通っている
だが、確信は持てない
南極
写真を裏返すと、古い日付が残されている
B.C.2350 12/1
南極はふと思う
南極
答えは出てこない
再び、写真をもどの位置に戻す
南極
一方
北極は裏路地で誰かを待つかのように壁に寄りかかってタバコを咥えている
すると、そこに一つの影が伸びる
カナダ
北極
北極は加えていたタバコを誰かの家の塀に押し付ける
ジジという音と共に火が消える
カナダ
北極
カナダ
北極
尋ねるカナダの前で少し北極は考えるそぶりを見せる
カナダ
カナダ
カナダは腕を組んで北極を待つ
北極
カナダ
カナダは眉をひそめる
北極
カナダ
北極
北極
カナダ
カナダはイマイチ理解できていないようだ
北極
カナダ
北極
カナダ
カナダはそれ以上深く聞かなかった
北極も北極でこれ以上何も言わなかった
けれども、北極みとっては、それで少し違っていた
自分から誰かに、昨日のことを話した
ただ、それだけにことだった
2人は一度同じ場所に立った
しかし、それは一瞬だった
2人は別々の場所にいる
もう一度会うことはあることはない
少なくとも今は
そして、グリーンランドは
2人から少し離れたところで、1人でいる
グリーンランド
消え入りそうなあまりには小さな声で呟く
グリーンランド
そんな言葉とは裏腹に
表情は暗かった
昨日までとは、何も、何も変わっていないように思える
南極は南極の生活へ
北極は北極の生活へ
グリーンランドもまた自らの役目へ
けれども……………
ほんの少しだけ
3人の距離は変わっていた
南極は、北極を知った
北極は、南極のことを話した
そしてグリーンランドは……………
2人を守るために距離を取った
大きな出来事はなかった
ただ静かに
それぞれの日常がまた動き始めていた