ソラ
…ちゃん
ソラ
黄色ちゃん
黄色
…ん……ソラ、さん…?
目を覚ました黄色は辺りを見回した。
どうやら先程いたレストランではないようだ。
薄暗く蜘蛛の巣やホコリで汚れているこの部屋はどうやら高価な屋敷の一室のようだった。
ソラ
やっと起きた…
もうみんな起きてるよ。
黄色
ここは…?
ソラ
始まったのよ。ゲームが。
2人の様子を見て手に持った紙を振りながらマイが駆け寄ってくる。
マイ
あ、黄色ちゃん起きた〜?
見てこれ、マイが見つけたんだけど、ルール説明だって。
紙の文字
皆さんおはようございます。
手荒な方法で連れてきてしまい申し訳ありません。
入る際にここの構造が分かってしまうとゲームが簡単になってしまう可能性があるため、このような方法で連れてこさせていただきました。
紙の文字
本来は私がそちらへ出向きルール説明をするべきではあるのですが、私がそこを出る時にヒントになってしまうかもしれないのでこのような形でルール説明をさせていただきます。
紙の文字
ルール説明
ルール1
そこにあるものは全て使用可。
ルール2
途中退室は認めない。
ルール3
何が起きても一切の責任は負いません。
紙の文字
以上を理解していただきましたら、その扉を開け先へと進んでください。
黄色
何が起きても責任取らないって何か起きるんでしょうか…
蒼空
全員起きたかな。この部屋は今僕と育緑くんで調べたんだけどここの地図だけ見つかったよ。
どうやらここは三階建て、1つの階に6部屋ずつあるみたいだ…結構広いね。
蒼空が説明をしているなか、真白が部屋を出ようとした。
育緑
真白さん、どこ行くんですか?
真白
俺の勝手だろ。
育緑
でも…
育緑
朱音…
朱音
ほっとこ…あの人なんか怖いし…
真白
そーだそーだ、その地味子ちゃんの言う通りほっといてくれ。
ソラ
仲良くしようよ、信頼が脱出の鍵って言ってたじゃない。きっとみんなで協力しないと出られないのよ。
育緑
そうです。真白さんの力も必要です
真白
あー?めんどくせー。
なんだよお前ら。つか、地図見つけたって今いる位置がどこかもわかんねーんじゃ意味ないだろ。
真白
俺はそれを確かめに行くんだよ。
なんでわざわざこんなこと説明しねーとなんねーんだよ。
黄色
真白さんって意外と…
真白
あぁ!?
黄色
ひ、なんでもないです。
マイ
ねーねー。しろっちの言う通りだよ〜。ここにいても仕方ないしさっさと行こ〜?
真白
しろっちってなんだよ、気持ちわりー。やめろ。
マイ
えー、いいじゃん。ね。しろっち。
真白
よくねーよ、やめろ。
黄色
(真白さんに物怖じせずに接してるマイさんすごいなぁ…)
育緑
あの、真白さん。すみません。ちゃんと考えてくれてたのに…
真白
ふん。
さっさと行くぞ
真白が先陣をきって部屋を出ていくと
残りの6人もそれに続いた。
マイ
ねぇ、しろっち。あれ見て。
真白
あ?どれだよ。
真白
は…?なんだあれ…
ソラ
なんでこんなものがここに…
蒼空
本物…なのかな。
真白
1発撃って見りゃ分かんだろ。
育緑
本物だったら、どうするんですか…?
蒼空
……ここにあるものは…全て使用可…
マイ
えっ、ちょっとちょっと!
こんな危ないもの捨てようよ…!
黄色
私もそれがいいと思います…
蒼空
いや、早まらない方がいい。もしかしたら脱出に必要なアイテムなのかもしれないし。
朱音
…誰が持つの?
育緑
置いていったらいいんじゃないかな…
ソラ
提案なんだけど、二手に分かれない?そっちの方が効率もいいし。
蒼空
確かにそうだな…男と女に分けちゃってもいいんだけど。君達は一緒の方がいいでしょう?
朱音
…そうしてくれると、ありがたい…です
マイ
はいはーい、じゃあマイはしろっちと一緒がいいなー!
真白
は!?なんでだよ。俺はお前とは行きたくねーよ。
話し合いの結果
朱音、育緑、蒼空の3人と
黄色、ソラ、マイ、真白の4人に
分かれることになった