今はちょっとした空き時間
隣のヤンキー君は堂々とスマホをいじる
なるほどあえて堂々といじることで
危険を回避しているのか(?)
指の動きからトゥイッターを見てるな
スワイプする指の動きがたどたどしくて
ちょっと可愛い
はっ!?こっちに気が付いたのか
隣からすごい刺さるような視線が…
亮
さっきからなんだよジロジロ見やがって…

美波
いや別にー?

美波
堂々とスマホいじってて頭大丈夫かな〜て

亮
ほっとけ…

亮
他の奴らもやってるだろ

美波
やっててもコソコソだし

美波
あんたみたいに堂々とはやらないわよ

亮
俺が異端者みたいな言い方なんだよ…

美波
え?

美波
異端者じゃないの?

亮
………

美波
あっ…

あんな低レベルの返しで拗ねるとは…
メンタル弱すぎ……
しかしそこも可愛いと思う
見た目に反してちょっとしたディスりで
心やられるなんて…
美波がメモしてるのに夢中になってる
それを見た亮は…
亮
(こいつ何メモしてんだよ…)

亮
(しかもただメモしてるんじゃねぇのな…)

亮
(よく分からないちびキャラみたいなのも書き足して……)

美波
………

美波
見たな?

亮
は?

美波
私のメモしてるノートの内容見たな?

亮
いやごめん

亮
ちょっと何言ってるか分からない

美波
その反応は見たんだな…

亮
仮に見たとして俺に何が起きんだよ

美波
恐ろしいこと

亮
あぁ?

亮
それを知りたいんだよ

美波
例えば鳥の糞が服に付く

亮
恐ろしいというより最悪なんだがそれは…

美波
タンスの角に小指ぶつける

亮
地味に効くやつやん

美波
洗顔クリームがきれてる

亮
ん?

亮
それは恐ろしいのか?

美波
1番は……

亮
……な、なんだよ

美波
私とこうして話してしまってること

亮
…………

亮
聞いた中で1番恐ろしくないんだが…

美波
ほんとに言ってるの?

亮
全くもって恐ろしくない

美波
私だよ?

亮
お前なんかおそるるに足らず

美波
なら今ここであれ言うよ?

亮
あれってなんだよ……

美波
思い当たることあるでしょ?

亮
………

亮
(思い当たることしかねぇ…)

亮
(猫ちゃんパーカーのことか?)

亮
(それとも猫舌だってことか?……)

亮
(まさか……俺の宝物であるあの本か!?)

亮
(いやいやあれは俺しか知らないところに隠してある)

亮
(第1こいつが俺の宝物である本を知ってるわけが無い…)

亮
(アレってなんだよ一体……)

美波
考えても出ないならヒントあげようか?

亮
ぐっ…

亮
癪だが仕方ない

美波
ヒントは手に持ってるそれ

亮
手に持ってるそれ……

亮
(手に持ってるものってスマホだよな…)

亮
(………ん?スマホ?)

亮
ま、まさか!?

美波
さっきちらっと見えたんだけど

美波
トゥイッターで亮くんある動画見てたよね〜?

亮
や、やめろ!

亮
それをここで言うんじゃない!

美波
ほら恐ろしいでしょ?

亮
ぐっ………

亮
(何故こいつはこんなにも俺キラーなんだ…)

美波
(まさかトゥイッターで猫ちゃんのじゃれあってる動画見て幸せそうな顔するなんて…)

美波
(やはりギャップのようなものを感じる)

亮
分かった…

亮
お前が1番恐ろしかったよ…

亮
じゃあお前の暇つぶし相手になったから俺の時間入っていいか?

美波
結構結構〜

美波
(また書くことが増えてしまった…)

教室では恐れられる対象である亮だが
亮からすると美波が恐怖の対象であった