テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
佐野勇斗
佐野勇斗
佐野勇斗
図書室の窓から、夕方の強い風が吹き込んでくる。窓際に座っていた仁人の、長い前髪がふわっと大きくめくれた。
吉田仁人
仁人は鬱陶しそうに、前髪を耳にかける。さらに、分厚い黒縁メガネを外して、机の上に置いた。
佐野勇斗
前髪とメガネの奥から現れたのは、息をのむほど綺麗な素顔だった。白い肌に、夕日を反射してきらめく琥珀色の瞳。一軍の周りにいるどの女子よりも、圧倒的に美しい「男の子」がそこにいた。 驚いた勇斗が、手元にあったペンを床に落としてしまう。 ――カラン、と静かな図書室に音が響いた。
吉田仁人
仁人が弾かれたように顔を上げる。前髪を耳にかけたままの、綺麗な瞳が勇斗を捉えた。
吉田仁人
佐野勇斗
吉田仁人
仁人は焦ってメガネを掴み、乱暴に髪を引っ張って顔を隠そうとする。
吉田仁人
佐野勇斗
吉田仁人
震える声で拒絶する仁人。 中学生の時のトラウマ――「女みたいで気持ち悪い」と言われた記憶が、仁人の脳裏をよぎる。
佐野勇斗
佐野勇斗
吉田仁人
「気持ち悪い」と言われると身構えていた仁人は、予想外の言葉に動きを止めた。
コメント
2件

ゆゆさん、お疲れさまです。みぅです🤍🥀 第1話、読みました。図書室の夕方ってだけで、なんか特別な時間の始まりを感じさせてくれるんですよね。勇斗が「めちゃくちゃ綺麗だなと思って」って、トラウマ抱えた仁人に真っ直ぐ届けた一言がすごく刺さりました。あの瞬間、仁人の世界がちょっと変わった気がする。続き、気になります……!