テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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【BL】(だから、)あと数センチ

第8話 - 【BL】(だから、)あと数センチ【初Ｗデート・前編】

1,250

2020年07月08日

#BL

#恋愛

#BL書庫

#一次創作

#オリジナル

#テノコン2023夏

チーズinペペロンチーノ

土曜日の10:30

賑わう電車に揺られ

俺たちはとある遊園地に来ていた

奏多(ｶﾅﾀ)

おー！着いた、着いた！

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

あれ？意外と空いてるね〜

直哉(ﾅｵﾔ)

まぁ、そんなデカい所じゃ無いしな

律(ﾘﾂ)

混み出す前にチケット買いましょうか

イツメンと呼ばれるめちゃんこ仲良し4人組

今日はこの4人で

Ｗデートなのだ！

直哉(ﾅｵﾔ)

にしても

直哉(ﾅｵﾔ)

何でＷデートしようと思ったわけ？

飲み会途中ですっぽかした罰

ってのは分かるんだけど

何でわざわざＷデートなのか

それが疑問だった

律(ﾘﾂ)

確かに、僕も気になります

奏多(ｶﾅﾀ)

あー、それは

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

待っ！？奏多！

俊介が慌てて奏多の口を塞いだ

はは〜ん、なるほど？

直哉(ﾅｵﾔ)

今のは俊介が悪い

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

えっ？な、何が？

奏多(ｶﾅﾀ)

直哉は察しのプロだな

直哉(ﾅｵﾔ)

そんな呼び名いらねぇよw

律(ﾘﾂ)

理由、分かったんですか？

直哉(ﾅｵﾔ)

もちろん

驚く律の手を取り、自分へと引き寄せた

直哉(ﾅｵﾔ)

おおかた

律(ﾘﾂ)

ちょっ

直哉(ﾅｵﾔ)

奏多と二人っきりでこ〜んな風に

直哉(ﾅｵﾔ)

イチャイチャデートするの恥ずかしい〜

直哉(ﾅｵﾔ)

って所だろ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

んなっ！？

奏多(ｶﾅﾀ)

ぶっ、ははっ！w

直哉(ﾅｵﾔ)

だから、俺達も誘って

直哉(ﾅｵﾔ)

気を紛らわそーとしたんじゃないの？

律(ﾘﾂ)

なるほど

奏多(ｶﾅﾀ)

大正解w

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

こんのっ、直哉！

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

僕はそんなヘタレじゃないからっ！

律(ﾘﾂ)

俊介は奥手なんですね

直哉(ﾅｵﾔ)

言い方違うだけで一緒じゃねぇかw

律(ﾘﾂ)

ま、直哉もかなりビビりですけどね

奏多(ｶﾅﾀ)

そうなの？

直哉(ﾅｵﾔ)

はぁ！？

直哉(ﾅｵﾔ)

ビビりじゃねぇよ！

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

直哉、肝心な時にヘタレてそうw

奏多(ｶﾅﾀ)

分かるw

直哉(ﾅｵﾔ)

それを言うなら奏多だろ！

奏多(ｶﾅﾀ)

俺は男らしいですぅ〜

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

...それは違う気がする

律(ﾘﾂ)

同感です

奏多(ｶﾅﾀ)

ひでぇなw

不思議と会話が途切れない

もう数年、一緒に居るのに

話しても話しても

話したい事は沢山ある

いや、そうじゃないな...

ずっと話していたいんだ

律が笑っていられる、このメンバーで

奏多(ｶﾅﾀ)

俊介は？

奏多(ｶﾅﾀ)

何にする？

適度に遊んだ僕たちは

園内にあるクレープ販売に並んでいた

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ん〜...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

んんー...

直哉(ﾅｵﾔ)

そんなに悩む事か？w

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

悩むよ〜

律(ﾘﾂ)

直哉は何にするんですか？

直哉(ﾅｵﾔ)

俺は甘いの大好きだから

直哉(ﾅｵﾔ)

バナナチョコに生クリーム2個トッピング

奏多(ｶﾅﾀ)

うわ、胃がもたれる、無理

直哉(ﾅｵﾔ)

無理とか言うなw

律(ﾘﾂ)

ほんと、顔に似合わない...

直哉(ﾅｵﾔ)

おい、それは悪口か？律

律(ﾘﾂ)

何でもありませんよ？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

確かに似合わないw

奏多(ｶﾅﾀ)

この中じゃ、直哉が1番の甘党だもんな

奏多(ｶﾅﾀ)

うーん...似合わないなぁ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

そんな溜めて言うなよw

直哉(ﾅｵﾔ)

奏多許さん

律(ﾘﾂ)

事実ですけどね

奏多(ｶﾅﾀ)

あ、俺らの番だよ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

えっ、決めてない...

直哉(ﾅｵﾔ)

とりあえず、バナナチョコ1つ

直哉(ﾅｵﾔ)

生クリーム2個トッピングで

奏多(ｶﾅﾀ)

俺はツナサラダ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ツナサラダ！？

奏多(ｶﾅﾀ)

ツナサラダ

奏多(ｶﾅﾀ)

美味いもん

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

もん、て...

不覚にも可愛いと思ってしまった

奏多は好んで甘い物を食べない

嫌いな訳じゃないけど

甘い物よりしょっぱい物とかを食べたいらしい

でも、僕が甘党だから

ツマミとかに必ず甘い物を入れてくれる

さり気なく気を使えるのが

奏多の1番の良い所だと思う

直哉(ﾅｵﾔ)

律は？

律(ﾘﾂ)

僕はイチゴのやつが良いです

直哉(ﾅｵﾔ)

あんま量食えないだろうし

直哉(ﾅｵﾔ)

シンプルなので良い？

律(ﾘﾂ)

はい

直哉(ﾅｵﾔ)

じゃあ、ミックスベリークリーム1つ

律(ﾘﾂ)

えっ、シンプル...

奏多(ｶﾅﾀ)

直哉にはこれがシンプルなんだな...w

奏多(ｶﾅﾀ)

俊介は？

奏多(ｶﾅﾀ)

決まった？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

んー、うん！

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

僕はレモンチーズにする

奏多(ｶﾅﾀ)

へぇ、意外

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

サッパリした物食べたくて

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

レモンチーズ1つお願いしまーす！

奏多の視線に気が付いて

僕は奏多と目を合わせる

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

奏多？

奏多(ｶﾅﾀ)

...後で1口ちょーだい

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

...ふふっ！w

奏多(ｶﾅﾀ)

何だよっ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

元々そのつもりだったよ？

だって奏多

ツナサラダとレモンチーズで迷ってたじゃん

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

もう大分回ったね

律(ﾘﾂ)

少し休みますか？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

僕はまだ大丈夫だけど...

直哉(ﾅｵﾔ)

無理、休憩

奏多(ｶﾅﾀ)

オッサンだな〜w

直哉(ﾅｵﾔ)

うるせー

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

皆同い年だよw

奏多(ｶﾅﾀ)

なら、俊介もオッサンだな

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

はぁ！？

律(ﾘﾂ)

そーゆー奏多もオッサンですよ

直哉(ﾅｵﾔ)

オッサン、オッサン言うなw

直哉がへこたれた為に

僕たちは少し休憩を取る事にした

日陰になっている場所に座り込む直哉

多分、普通に人酔いしたんだと思う

律(ﾘﾂ)

大丈夫ですか？

直哉(ﾅｵﾔ)

んー、平気

奏多(ｶﾅﾀ)

そんな体力無かったっけ？

直哉(ﾅｵﾔ)

人混み嫌いなんだよ〜

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

あー、何か大学の頃聞いた気がする

直哉(ﾅｵﾔ)

だから電車とか嫌なんだよ

律(ﾘﾂ)

けど皆と飲めないの嫌だから

律(ﾘﾂ)

飲みの日は必ず電車なんですよね？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

直哉かーわいーw

奏多(ｶﾅﾀ)

仲間外れ嫌だもんね〜？w

直哉(ﾅｵﾔ)

やめろ、やめろw

直哉(ﾅｵﾔ)

絡み方がきしょいw

律(ﾘﾂ)

飲み物買ってきましょうか？

直哉(ﾅｵﾔ)

お、マジ？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

あ、僕も行く

奏多(ｶﾅﾀ)

じゃあ俺は直哉に付き添ってあげよう

直哉(ﾅｵﾔ)

いらねーw

律(ﾘﾂ)

何が良いです？

直哉(ﾅｵﾔ)

炭酸系

奏多(ｶﾅﾀ)

俺はアイスティー的なの

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

アバウトなw

律(ﾘﾂ)

行きましょうか、俊介

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

はいよっ

俊介と一緒に飲み物を買いに行く

自販機の飲み物だと味気無いので

出店の物を買う事にした

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ねぇ、律

律(ﾘﾂ)

何ですか？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

律はさ、その...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

直哉にどれくらい気持ち伝えてる？

律(ﾘﾂ)

どれくらい...とは？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

あー、えっと...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ま、毎日、好きとか...言ってる？

律(ﾘﾂ)

言いませんよ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

言ってないんだ？

律(ﾘﾂ)

ガラじゃないですし

律(ﾘﾂ)

それに、

律(ﾘﾂ)

勿体ないじゃないですか

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

勿体ない？

律(ﾘﾂ)

そんな簡単に飴をあげたら

律(ﾘﾂ)

直哉が調子に乗るでしょう？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ぁー...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

なるほどねw

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

そっかそっかぁ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

飴...ねぇ

律(ﾘﾂ)

何かあったんですか？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

んー、特に何かあった訳じゃないんだけどさ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

今まで伝えられなかったから

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

どのくらい伝えても良いのかなぁって

律(ﾘﾂ)

なるほど

律(ﾘﾂ)

俊介は可愛いですね

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

え"ッ

律(ﾘﾂ)

そんなの

律(ﾘﾂ)

悩むくらいなら全部伝えたら良いんですよ

律(ﾘﾂ)

伝えたい時に、伝えたいだけ

律(ﾘﾂ)

全部

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

律って大人だな〜

律(ﾘﾂ)

同い年ですよw

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

不思議な事にねw

律(ﾘﾂ)

大丈夫ですよ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ん？

律(ﾘﾂ)

奏多は俊介しか見てないし

律(ﾘﾂ)

飽きる事なんて絶対有り得ませんから

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ッ！？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

くっ、律、強い...ッ

律(ﾘﾂ)

さて？

律(ﾘﾂ)

何の事でしょうか？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

とぼけるなよー！w

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

でも、ありがとう

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

律に相談できて良かった

律(ﾘﾂ)

いつでも聞きますよ

律(ﾘﾂ)

僕と俊介は同じ立場ですから

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

同じ立場？

律(ﾘﾂ)

ふっ、何でもありませんw

頭の上に疑問符を浮かべる俊介

きっとこの先

"そーゆー相談"もされるのかと思うと

楽しみで思わず笑みが零れた

律(ﾘﾂ)

あの...

直哉(ﾅｵﾔ)

なっ、何だよ？

律(ﾘﾂ)

まだ始まってないんですが...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

な〜おやぁ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

もしかして怖いの〜？w

直哉(ﾅｵﾔ)

いや、怖くないけどさ...

奏多(ｶﾅﾀ)

わっ！

直哉(ﾅｵﾔ)

ひっ！？

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ッ！？

律(ﾘﾂ)

...

奏多(ｶﾅﾀ)

ぁっはっはっ！w

奏多(ｶﾅﾀ)

俊介もビビってるじゃんかw

律(ﾘﾂ)

やれやれ

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ビビってないから！

直哉(ﾅｵﾔ)

お前、ふざけんなよ奏多！

俺たちは遊園地の醍醐味

お化け屋敷に入ろうとしていた

ここのお化け屋敷は有名で

全国でも５本の指に入る怖さらしい

実は俺もお化け屋敷は苦手だ

けど、直哉や俊介程じゃない

いつもの様に、直哉と俊介が意地を張り合って

その流れで入る事になったお化け屋敷

原因となる二人は始まる前から震えていた

奏多(ｶﾅﾀ)

そんなんで入れるのかよ〜

律(ﾘﾂ)

何で入ろうと思ったんですか...

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

だって直哉が！

直哉(ﾅｵﾔ)

俊介が！

奏多(ｶﾅﾀ)

くくっ！w

奏多(ｶﾅﾀ)

仲良いなぁ、お前らw

律(ﾘﾂ)

僕も同じ事考えましたよw

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

いや、仲は良いけどさぁ！

直哉(ﾅｵﾔ)

そーじゃねぇんだよなぁ！

奏多(ｶﾅﾀ)

あ、ほら

奏多(ｶﾅﾀ)

俺らの番だぞ〜！w

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

ッ...

直哉(ﾅｵﾔ)

くっ...

律(ﾘﾂ)

ここまで来てしまったんですし

律(ﾘﾂ)

覚悟を決めるんですね

奏多(ｶﾅﾀ)

ほら行くぞ！

俊介(ｼｭﾝｽｹ)

僕は出来る、僕は出来る...

奏多(ｶﾅﾀ)

暗示かけるなw

直哉(ﾅｵﾔ)

俺は強い、俺は強い...

律(ﾘﾂ)

どんな暗示かけてるんですか

そうして俺たちはお化け屋敷へと

足を踏み入れたんだ

なのに

どうして

どうしてこうなったんだ...

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前中後編とはじらしやがりますわ……！続き行ってきます！

クレープのエピソード良いですね！！お互いに合わせてるの、優しい(* ´ ▽ ` *)

チーズinペペロンチーノ

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