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時 透 s i d e .
空気の澄んだ山奥の村
日が沈み、闇が村を覆い始めた頃
時透無一郎は村人たちの不審死の調査を進めていた
血の痕は無く、ただ人が跡形も無く消える
これは普通の鬼ではない
無一郎は直感でそう感じていた
村の外れにある竹林
彼の前に、一つの気配が立つ
甘く澄んだ声
何処か懐かしささえ感じる声音に、無一郎の目が細められる
現れたのは、一人の鬼
白く透ける肌に仄かに光る蓮の模様
静かに微笑むその顔を、無一郎はじっと見つめる
時 透
時 透
言葉を途中で止める
思い出そうとしても、脳裏に靄がかかったように掴めない
だが確かに、彼の中の何処かが警鐘を鳴らしていた
この鬼は──
ただの鬼じゃない
蓮華は一歩だけ前に出る
音もなく、花弁がふわりと足元に散る
冷たい夜風に舞ったそれは、まるで命のように儚い
蓮 華
蓮 華
時 透
蓮 華
蓮 華
蓮華の言葉には、何処か悲しげな色が混じっていた
そしてその言葉の意味を
無一郎はまだ理解出来ずにいた
──この鬼は何者だ?
時 透
無一郎がそう問うと、蓮華は笑った
蓮 華
蓮 華
時 透
蓮 華
その姿には、確かに鬼としての気配があった
だが、同時に芙梛と共に過ごしたあの柔らかな空気を、無一郎は感じ取ってしまっていた
時 透
だが、そんなはずは無い
芙梛は蝶屋敷にいるはずだ
この鬼は、上弦にしては静かすぎる
殺気も敵意も感じない
時 透
蓮 華
蓮 華
その言葉に、無一郎の眉が僅かに動いた
蓮 華
時 透
蓮 華
蓮 華
夜の風に乗せて、蓮華の声が静かに流れる
まるで自分に言い聞かせるように
それは、命を狩る鬼の声ではなかった
蓮 華
そう言い残し、蓮華は闇へと身を溶かすように姿を消した
そこに残ったのは、一枚の淡い花弁
無一郎はしばらくその場を動けなかった
時 透
時 透
胸の奥に残る微かな痛みと共に、無一郎は刀を納めた
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