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コメント
4件

書くのが上手すぎます!! 続きめっちゃ楽しみです✨
続き 楽しみです - ! 🥹🥹🥹
山中柔太郎
教室に入った瞬間、視線が集まる。
……まあ、そりゃそうか。
でも正直、どうでもいい。
軽く頭を下げて、用意された席に向かう。
隣のやつが小さく「よろしく」って言ってきた
けど、適当に頷くだけにした。
別に、仲良くする気もないし。
この学校に来たのも、ただの事情。
長くいるつもりもない。
teacher
先生の声が遠くに聞こえる。
はいはい、って感じで適当に流す。
その時だった。
ふと、視線を感じた。
……いや、さっきからずっとか。
教室の前の方。
生徒会長、佐野勇斗。
名前だけは聞いてる。
成績優秀、顔もいい、信頼も厚い——いわゆる完璧なやつ。
その完璧なやつが、なんでかずっとこっち見てる。
目が合った。
……のに、逸らさない。
……
無言のまま数秒。
先に目を逸らしたのは、俺の方だった。
なんか、めんどくさい。
——昼休み。
周りに人が集まってくる。
予想通り。
適当に答えて、適当に流す。
盛り上げる気もないし、深く話す気もない。
山中柔太郎
適当なタイミングで立ち上がって、教室を出た。
廊下は静かで、やっと一息つける。
……こういうの、やっぱ苦手だな。
人気のない階段の方に向かう。
その途中——
ガンッ
山中柔太郎
誰かとぶつかった。
勢いはそこまでじゃないけど、少し体勢が崩れる。
山中柔太郎
反射的にそう言って顔を上げると、
佐野勇斗
落ち着いた声。
そこにいたのは——
山中柔太郎
さっきの視線の主。
佐野勇斗だった。
近くで見ると、思ってたより雰囲気が柔らかい。
でも、目だけは少し鋭い。
佐野勇斗
名前を確認するみたいに言われる。
山中柔太郎
なんで知ってるのかは、まあ分かる。
転校初日だし。
佐野勇斗
別に怒ってるわけでもない、ただの注意。
それだけ。
なのに——
さっき教室で見られてたのを思い出して、少しだけ気まずい。
山中柔太郎
佐野勇斗
それ以上、何も言ってこない。
沈黙。
会話、終わり?
普通ならここで終わるはずなのに、 なぜかそのまま数秒、同じ場所に立ったままになる。
山中柔太郎
先に動いたのは俺。
そのまま横を通り過ぎようとした瞬間、 すれ違いざまに、腕が軽く触れた。
ほんの一瞬。
それだけ。
なのに、妙に感触が残る。
……
振り返るほどでもない。
気にするほどでもない。
そのまま階段を下りる。
——はずだったのに。
なんでか、さっきの視線を思い出して、 ほんの少しだけ、引っかかる。
……まあいいか。
別に、関係ないし。
そう思いながらも、
その日、もう一度だけ教室で目が合った時、 今度は、先に逸らさなかった。
ほんの一瞬だけ。