テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

生徒会室

タブレットを操作して送られてきたMS制作責任者名とパイロット名を確認して承認する

ウィル

うん、面白くなりそうだね

生徒会の面々を見渡してタブレットを置く

ウィル

でも、いけないね、

ウィル

下の者が上に上がろうとするなんて、図々しい

ウィル

地球生まれは下で這いつくばっていなければいけない

ウィル

皆、分かるね?

リル

………

ウィル

…何か言いたいことでも?

リル

……別に

ウィル

そう

ウィル

さて、じゃあ…

ウィル

トーナメントを行う前に…

ウィル

あのMSの性能を確認させて貰わないとね

ニック

ケイト

ニック

ちょっといいかい

ケイト

?はい!

タブレットを見ながら少し暗い表情をしているニックさんの隣に行く

ニック

生徒会から模擬戦の申し込みが来た

ケイト

模擬戦…?

ネイト

MSを使った練習試合さ

ネイト

頭部のアンテナを折る

ネイト

それが勝利条件

ニック

………やっぱり直ぐに来ると思ったけど…

ニック

意外と早かったな…

ネイト

…でもまだ試乗テストもしてないぞ?

ニック

うん…

ニック

きっと大丈夫だと思うけど念の為…

ニック

一度動作テストだけ出来るように申し込むよ

ネイト

ケイトは大丈夫なのか?パイロットで…

ケイト

はい、大丈夫ですよ

ケイト

任せてくださいっ!

タタっとタブレットを操作してたニックさんが顔を上げた

ニック

よし、申請通った

ニック

今日の放課後少しだけ

ニック

………30分

ネイト

はぁ?!少なすぎるだろ!!

ニック

…地球生まれだから…かな

ニック

どうしても他の宇宙生まれの人優先になってしまうからね

ネイト

…あのクソ宇宙人が…

ニック

こら

ケイト

30分……十分です

ニック

じゃあ、放課後

ニック

授業終わったらハッチに集合ね

ケイト

はい!

ケイト

ほっほっほっ

放課後、私は地球寮のハッチに向かって走っていた

リル

……

リル

ケイト・キンバリー

ケイト

どぅおわっ!

目の前に私よりも背の高い不思議な雰囲気を纏った男子生徒が現れて慌ててスピードを落としたが軽くぶつかってしまう

ケイト

ご…ごめんなさい!!

リル

平気

リル

僕の方こそいきなりごめん

ケイト

い…いえ…

ケイト

…えっと…?

リル

僕はリル・ジュエア

ケイト

あ…はい…よろしくお願いします…

ケイト

(ジュエア……?生徒会長と同じ…?)

落ち着いた口調で自己紹介をした彼は私をじっと見つめるから顔が少し熱くなるのが分かった

ケイト

…な…なに…か?

リル

…ううん、なんでもない

リル

僕、生徒会だから

リル

転校生の様子見に来ただけ

ケイト

そ…そうですか…

リル

ここにはもう慣れた?

ケイト

あ、はい…

ケイト

大丈夫、です

リル

そう

リル

それなら良かった

リル

頑張ってね、模擬戦

ケイト

は…はい!

ケイト

ありがとう…ございます…っ?

それだけ言うと彼はスっと去ってしまった

ケイト

……不思議な人…

ケイト

…って、こんな時間!!早く行かないと…!

ニック

残量問題無し

ニック

システムも問題無し

ニック

ケイト、体調は大丈夫かい?

ケイト

はい

ニック

OK

ニック

発進権限をパイロットに移行

ニック

自分のタイミングで発進して

ケイト

了解

ケイト

ケイト・キンバリー

ケイト

「アースファクト」

ケイト

出ます

ハッチから機体が出て訓練所に降り立った

観戦室

エマ

………

ニック

凄いな、もう自分の身体みたいに動かしてる

ネイト

いいなー!気持ちよさそう

ネイト

てか当たり前になんでいるのさ、エマさん

エマ

?何か問題でも?

ネイト

いや無いけどさ…

ニック

地球生まれと一緒にいたら何か言われるんじゃないの?

エマ

別に

エマ

言われたってどうでもいいわ

エマ

今の時代差別なんて時代遅れだもの

ネイト

ニック

…ふふ…

ニック

君らしいね

外から彼女が動かしてる機体を見つめてボーッとする

突然現れた地球生まれの彼女 彼女が来てからエマは変わり、地球寮は活気になった

MS制作技術も持ち合わせて、操縦者としての技術も持ち合わせてる彼女

リル

一体…

リル

君は何者なんだ…?

ニック

ケイト、そろそろ時間だ

ニック

ハッチに戻ってくれ

ケイト

了解

機体を収納庫に入れると扉がしまってコンテナが動きだした

ケイト

ふぅ…

ピピッ

モニターが点滅し私に語りかける

ケイト

気に入ってくれた?

ケイト

良かった

コクピットから出て地面に降り立つ

ソフィア

ケイト先輩!

ソフィア

お疲れ様です

ケイト

ソフィアさん

ケイト

ありがとうございます

アンナ

ケイト!凄いね!!

ケイト

えへへ

褒められて恥ずかしさと嬉しさで頬をかく

ソフィア

あ…あの…

ソフィア

ケイト先輩!

ケイト

小柄なソフィアさんは私の傍に来ると私を見上げて目を輝かせた

ソフィア

わ…私、MS…乗ってみたい…です!

アンナ

ケイト

いいですよ

ケイト

一緒に…

ケイト

というよりも

ケイト

操縦席1つしか無いから私の膝の上になるんですけどね

ソフィア

!あ…

ケイト

ふふ…ソフィアさんが良かれば、ですけど

ソフィア

ぜ…全然大丈夫!です!

アンナ

ふふ…

アンナ

私も乗せてよケイトっ!

ケイト

順番ですよ〜?

地球では無かったこんな和やかなMSに誰が乗る乗らない論争

ケイト

(地球では…MS乗る時は…命が掛かってたから…)

MSの試乗テストも済んで私はさっさと自分の部屋へと向かっていた

ウィル

やあ、エマ

エマ

………

ああ、嫌な奴を見た この学園のNo.1のパイロットで、生徒会長で支配者

心の底から笑っているか分からないような笑顔が気持ち悪くて、大嫌い

エマ

何の用

ウィル

まぁ、そんな怖い顔しないでよ

ウィル

俺達の仲だろう?

エマ

アンタと仲が良い覚えなんて無いけれど

ウィル

ははは

ウィル

相変わらず冷たいなぁ

エマ

そんなくだらない事話に来たんじゃ無いんでしょう?

ウィル

…さすが

ウィル

1つ、賭けをしないかと思ってさ

エマ

はぁ?賭け?

ウィル

そう、トーナメントの事さ

ウィル

そこの転校生ちゃん

エマ

は?

ウィルの視線が私の後ろに向けられてるのに気がついて振り向くと、私の運命が立っていた

ケイト

………

エマ

ケイト…?

ウィル

きっと君なら決勝まで来るんだろう?

ケイト

それは…

ケイト

…分からない、ですけど

ケイト

優勝する、つもりです

ウィル

ふふ…

ウィル

俺も優勝を狙ってるのさ

ウィル

優勝した生徒にはもれなく何でもひとつ叶えられる権利が与えられる

ウィル

そこで俺は

ウィル

エマ

ウィル

君を俺のものにする

エマ

はっ?

ケイト

なっ……

ウィル

もうだいぶ有名になってるんだよ

ウィル

君がオメガだってこと

エマ

っ…

ウィルは私に近づくとグイッと首に顔を近づけた

ウィル

ほら、今もこんなに甘い匂いがする

ケイト

……やめてください

ケイトはウィルの肩を掴んで私を胸に抱き寄せた

エマ

ぁ……

スンと香るケイトの匂いに胸がキュンっと高鳴る

ウィル

おー怖い怖い…

ウィル

怖い王子様が隣にいるねぇ

ウィル

そんなに威嚇フェロモン出さないでよ

ケイト

……

ウィル

君、中々上位のアルファだね

ウィル

地球生まれなのに珍しい

ケイト

エマさん、は

ケイト

物じゃないです

ケイト

エマさんはエマさんなんです

エマ

ケイトの言葉に鼻の奥がツーンとして今にも涙が出そうになった

ウィル

…ふーん…?

ウィル

グループのトップの娘

ウィル

そしてオメガ

ウィル

…これほど象徴に似合う人はいないよ

ケイト

っ……

ピクっとしてから私を抱きしめる力が強くなる

それと同時にケイトのフェロモンが強く威嚇しているのが分かり少し頭がクラっとする

ウィル

はははっ!

ウィル

そう言うことだからさ

ウィル

楽しみにしてるよ

ウィル

転校生

ケイト

………勝ちます

ウィルは背を向けるとひらひらと手を振って歩いていった

エマ

っ……はぁ…

エマ

ケイト…

エマ

フェロモン抑えて…

ケイト

あ、ご…ごめん…なさい…っ…

エマ

ん…

エマ

………ありがと

ケイト

!……いえ

ケイト

部屋まで送ります

エマ

その日、ケイトは私の傍を離れず部屋まで送ってくれた

アルファントバース

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

39

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚