朔
ふぅ…
朔
(めちゃくちゃホワイト企業でも、さすがに疲れはたまるか)
朔
(まぁ、家に帰れば鬼滅の刃を読むという癒しがあるし)
朔
(考察とか夢小説とか見てる限りガチってるよなぁ…俺)
朔
夜遅いからか暗いな…
朔
(鬼でも出そうだな…)
朔
(って現実とファンタジーのごっちゃはダメだよな)
朔
…え?
朔
…血?
???
ふふ、ふふふ。あなたが悪いのよ。あの人に近づくから
朔
(あ、この人知ってる…)
???
これで、あの人はあなたじゃなくて私を見てくれるはずなのよ…ふふ
朔
(あ…この人、部長(女)の彼女じゃん…)
朔
(俺は生物学上男だけど、心は女だからなぁ…別に部長は恋愛対象じゃないのに…)
???
あ、あぅ……
はぁはぁ…私は悪くない私は悪くない
大丈夫よ。
朔
(この人も追い詰められてたのかなぁ。人を殺さないといけないくらいには)
朔
(今の音、金属音…?今のやつに刺されたのかなぁ)
朔
…殺しを、相手のせい…にして正当化、はしないで欲しいなぁ…
朔
(あ、死ぬなぁ…)
何となく分かった
流れる走馬灯というのはくだらないものばかりで、日常で、楽しかったものだった
朔
あぁ、死にたく…ないなぁ
まだ感謝しきれてない
まだ恋愛してない
まだ親と話が終わってない
まだ、やり残したことがある
朔
(やだ、死にたくない)
やだ、やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ
朔
死にたく、ない…